新装版 鬼平犯科帳 (1) (文春文庫)

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著者 : 池波正太郎
  • 文藝春秋 (2000年4月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167142537

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新装版 鬼平犯科帳 (1) (文春文庫)の感想・レビュー・書評

  • 会社の方から鬼平犯科帳全24冊いただいたのでちょっとずつ楽しんでゆく。
    鬼平はドラマを見たことも漫画を読んだこともないのですが、
    それでも中村吉衛門の二枚目っぷり、さいとうたかお絵の強面っぷりがすぐ浮かぶくらい。
    原作でもそのイメージで読もうとしたら、”小太りで笑うと深い笑窪が浮かぶ穏やかな風貌の持ち主で、市中見回りの時はどこのくたびれた浪人かと思われるような服装”だというのだから、私の吉衛門&さいとうたかおのイメージからうまく変換できずちょっと混乱(苦笑)

    そんな穏やかな見かけの平蔵だが、若い頃は力に任せての暴力沙汰やら遊蕩三昧やら女遊びやら一通りの悪さは経験し、剣の技は常人をはるかに凌ぎ、盗人を捕まえれば自らが熾烈な拷問を加えて自白させるというかなりの剛健な男。
    そんな鬼の平蔵、鬼平が江戸の盗人たちに睨みを利かす短編集。

    ★★★
    盗賊追捕のお役目の十蔵が出会った盗人の妻。
    そのころ火付け盗賊改めの新たな御頭として、鬼平の異名を持つ長谷川平蔵が赴任してきて…
     /「唖の十蔵」
    市中警備の解説など、ご挨拶代わりの一作か。


    鬼平は、かつて父の屋敷のあった場所で過去に思いを馳せる。
    再会したかつての剣の友。そしてかつて憧れた女性は今では盗人の女房となっていた。
     /「本所・桜屋敷」
    鬼平の生い立ちが紹介されるエピソード。


    元盗人の粂八は、かつて自分の親分であった丹兵衛の新たな強盗の噂を聞く。かつては「人を殺さない、女を手込めにしない、貧しいものからは盗まない」の仁義溢れる盗賊だった。しかし今では目を付けた屋敷に押し入り皆殺しにし女は犯す最低のクズ野郎となっているという…。
     /「血頭の丹兵衛」
    盗人集団同士で手下の貸し借りしたり、大掛かりだと数年かけて家に入り込んだり、その後の換金方法など…当時の盗人のやり口が描かれていく。


    小料理屋の亭主岩五郎は、かつて盗人一味だった。
    岩五郎の元に仕事の話が舞い込み…
     /「浅草・御厩河岸」
    生きるために運命は過酷だったり、弱者は生きづらかったり、ちょっとの偶然で命運が崩れたり…


    盗人を隠居したはずの蓑火の喜之助は、自らの血をたぎらせる女に出逢い、昔の仕事へと戻ろうと…
     /「老盗の夢」
    女の私からすれば「な~にやってんだ」と思わないでもないんですが、男性からすると気持ちは分かるのでしょうか?


    親の仇討のため国を出た男は、それから二十四年、殺しで生計を立てていた。
    血の匂いを隠すための香油を纏い、狙うは長谷川平蔵…
     /「暗剣白梅香」


    盲按摩を装う彦の市は、狙う屋敷に入り込み、中から盗人仲間を手引きする役目。
    そんな彦の市は、情人としている女に間男がいると知り…
     /「座頭と猿」


    鬼平は、かつての女に声をかけられる。女は昔の男たちを強請り同然で金を得ていた。そこに便乗する浪人崩れの無法者たち。
     /「むかしの女」
    鬼平は、捕えた盗人たちを働かせる施設を管理してもいますが、
    働かせることも改心させることもおとなしくさせることも全く不可能な悪党どももいるといいます。
    P301「雷神党のような浪人崩れには打つ手がないのだよ。おそらく大丸屋へゆすりをかけたのもこいつらだろうが…そのゆすり方ひとつ見ても分かる。まるで獣だよ。世の中の仕組みが何も分かってねえのだ。獣には人間のことばが通じねえわさ。刈り取るよりほかに仕方はあるまい」
    取り締まる相手の悪党たちの特性を瞬時に察し、捕えるか殺すか判断し、そして実行できるのが鬼平なんですね。

    ★★★

  • 鬼の平蔵、ファンになりました。若い頃は無頼放埒のかぎりをつくした本所の銕さんは、火付盗賊改方の長官、長谷川平蔵となって戻ってきます。悪い奴には拷問凄まじく、躊躇もせずバッサバッサ切りまくる。けれど義理と人情の人でもあるので盗賊の子を引き取ったり、昔のおんなが苦労してるとなると、ポンと財布ごと渡してしまう。うーん奥さんも肝っ玉の据わった出来た人じゃないと務まりませんね。粂八や彦十が平蔵のために命惜しまず狗になる気持ちもわかりますよ。魅力的ですもの。普段はおだやかで笑うと右頬にふかい笑くぼのできるなんて、そんなギャップにやられてしまいます(笑)

  • 最初はどうなるかと思ったけど、途中から、ぱっと開けた感じ。余韻が残るし、先への期待が高まる。

  • 長谷川平蔵は斬り捨て御免の権限を持つ幕府の火付盗賊改方の長官にして、盗賊たちから“鬼の平蔵”と怖れられている。
    が、その素顔は義理も人情も心得た苦労人である。
    さまざまな浮き世の出来事を描き出す、鬼平シリーズ第一巻。八話収録。

    舞台が「剣客商売」では華の盛りの田沼意次から松平定信政権へ移った頃なのね-
    ある話に出てきた人物がまた別の話に、な連作なので、ついつい次の話へと読み進んじゃいます。
    平蔵の奥方はできたひとだわ-私はこちらのシリーズの方が好みかな-
    こちらも少しづつ読み進めていきたいと。

    おしの十蔵―火付盗賊改方長官の交代。拷問がエグイ。
    本所・桜屋敷―平蔵の生い立ちと若かりし頃の剣術同門人・岸井左馬之助との再会。憧れの存在が…切ない
    血頭の丹兵衛―〔急ぎ盗〕を繰り返す怪盗と粂八の密偵就任。尊敬していた者の変節…切ない
    浅草・御厩河岸―昔の恩義と現在の暮らしの板挟み。長命の相という占いが当たってるといいな-
    老盗の夢―女との将来のために隠居撤回しひと盗きを画策。あーあ…差し違えたのがまだ救いかな。
    暗剣白梅香―平蔵を付け狙う刺客と敵討ちと返り討ち。まさかの邂逅。せっかくの堅気の暮らしが-もういつ出くわすかビクビクしなくていいのは良いかな。
    座頭と猿―ある女を巡る悪党たちの思惑。どっちもどっち。
    むかしの女―平蔵が荒れていた頃世話になった女の末路。人の口には…ってやつですな-

  • 時代小説。鬼平シリーズ1。短編8作。

    「唖の十蔵」「本所・桜屋敷」「血頭の丹兵衛」「浅草・御厠河岸」「老盗の夢」「暗剣白梅香」「座頭と猿」「むかしの女」

    火付盗賊改方の長官、鬼平こと長谷川平蔵を中心に物語は続く。
    盗みが「おつとめ」と呼ばれた訳とか、盗賊にも様々な種類の人間がいること。そして鬼平と左馬之介、小房の粂八などの昔のことも書かれている。

    作者のシリーズの中で「剣客商売」を読み終えたので、こちらか仕掛人のどちらかを読もうと思っていますが、只今考え中です。
    江戸の「粋」が、自分が関西人なのでもうひとつピンときていないのかもしれません。

  • 鬼平かっこいい
    こんな上司ほしいよ。
    そしてまた食べ物がおいしそうなんです。たまらん。

  • 池波正太郎さんの小説は
    一文すらが生きている。
    その言葉に魂が震える。

  • 有名かつロングセラーである本シリーズを、今更ながら手に取った。近頃は女流作家の手による時代小説を読んできたことから、このあたりで大御所を読んでみたくなったからだ。本書が私の生まれ年に連載スタートしたとは思えぬほど古さを感じさせず、随所に語られる江戸の町の風景の生き生きとした描写に心奪われ、物語に入り込んで読了できた。著者が語っていたという「独立した短編」が「大きな一つの長編」になっていることが、著者の力量のすごさを現しているのだな~

  • すっごく久しぶりに再読。昔読んだときにはあまり感じなかったけれど、鬼平って問答無用切り捨てごめん的な結構凄い裁きかたなんだなって。時代には流されてないつもりでも世間に染まっていることを痛感。

  • 2016年末の鬼平犯科帳ドラマを初めてみて、鬼平にはまり、今年は、全巻読んでみよー!と、思いたち、一作目。
    平蔵があまり活躍をしない物語も含まれていて、ん?という感じだったけど、江戸時代の人たちの生き様を見ている感覚。

    盗人の三か条を守っていた偉大な泥棒が、年齢を重ねたら、人を殺めることも厭わなくなる。自分を癒してくれた純粋な女性が、人を騙したり、殺したりすることを厭わなくなるなど、人って、変わるよね。。。
    昔を知っていて、それを信じていた人にとっては、変わってしまった姿は、悲しすぎるでしょう。。

  • 「鬼平」
    テレビ東京 月曜26:05~
    キャスト:堀内賢雄、朴璐美、浪川大輔
    公式HP:http://onihei-anime.com/
    Twitter:https://twitter.com/onihei_anime

  • 連続短編集。

    最初の話で、うっかり主役を忘れて読んでしまいました。
    嫁に頭が上がらない人のはずでは…とw

    全編通して、わき役だと思っていた人が
    地味に出てきて話をつないで行ったり。
    現代と違って、地域と人が狭いのですから
    この状態は当然といえば当然です。

    侍の矜持、盗人の矜持、色々な矜持が出てきますが
    女の変わり身の早さもすごかったです。
    生きていくには当然、ではありますが。
    老盗の夢、は全員取らぬ狸、をしすぎです。
    しかしここまで考えるのが、普通だったのやも。

  • 「鬼平犯科帳」シリーズ3度目の読み直しです。啞の十蔵、本所・桜屋敷、血頭の丹兵衛、浅草・御厩河岸、老盗の夢、暗剣白梅香、座頭と猿、むかしの女の8編。鬼平シリーズ事実上の第一作である。

  • ついに去年末に全巻揃えたのですが、それまで読み終えてなかった本を読んでいたら、手を出すのが遅くなりました。

    さすがは一巻。
    粂八との出会い、大好きな彦十との再会。
    酒井さんは元々盗賊改めだけど、前上司の組だったのかあ。
    などなど、おなじみの方々の始まりが面白かったです。

    TVシリーズ第一話も入ってました!!
    本とは関係ないですが、TVシリーズでは今大人気の遠藤さんが演じられていて、一話を見直したときに気づいて感動しました。

    二巻では忠吾出るかな、おまさの話あるかな。
    あえて、あらすじを読まないように、全てにブックカバーをつけているので、わくわくです。

  • 言わずと知れた超有名シリーズだ。
    テレビドラマも未見だし、もちろん小説も初めてだ。
    読んでみたら、ハードボイルド時代小説だった。

    鬼平視点というより第三者の目を通して、鬼平の人となりが浮き上がる。
    それにしても若かった時分の放埒の限りを尽くした生き様が凄まじい。こんな型破りな旗本が主人公だからこそ、この作品も受けるのだろう。

    私は池波作品はこれまで『剣客商売』しか読んでいなかったので、『鬼平』にユーモアが感じられず、なかなかペースがあがらなかったのだが、後半に進むにつれて、次第に物語世界にハマっていった。

    早速、帰宅途中で二巻を買ってきてしまった!

  • 大人買いしたので再読。ボクが3歳や4歳の頃書かれた話だがやっぱり面白い。少し色っぽい話がちょくちょく挟まれるのも好ましいねぇ。

  • 粂八は、妙にうるんだ声で、
    「本物は、あ、あんな野郎じゃねえ……にせものですとも、にせものですとも……」
    2015/04/16-05/01

  • 唖の十蔵/本所・桜屋敷/血頭の丹兵衛/浅草・御厩河岸/老盗の夢/暗剣白梅香/座頭と猿/むかしの女。

  • 池波作品でおそらく一番有名なシリーズ。

    剣客商売を読み終わってしまった寂しさを埋めるため、すがりつくように読み始めた。
    当初の代替品扱いも、一巻を読了する頃には撤回。

    剣客、梅安とでローテーションで読み直して、一生楽しめる。

  • むかしの女。人は失敗して大きくなっていくのだなあ。
    最初からちゃんとしている人は、あまりいない気がする。

  • 14/10/03、ブックオフで購入

  • 配置場所:広呉文庫本
    資料ID:93106525
    請求記号:080||O

  • 面白かったけど、ちょっと闇っぽくて疲れるので、2巻以降は「剣客商売」後にしよう

  • 第一話、「唖の十蔵」の途中から長谷川平蔵が火付盗賊改方の長官に。そして盗賊たちに恐れられる“鬼の平蔵”が誕生する。
    第二話、平蔵が荒れていた若かりし頃の、かつての純な恋心の無残ななれの果てへの苦い感傷を桜によせる「本所・桜屋敷」など全八編。

    登場する同心、盗賊、市井の人々すべてに、さまざまな過去があり、信念がある。善きも悪しきも決しておろそかにされないが、悪は必ず報いを受ける。懐深い捕り物模様。

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新装版 鬼平犯科帳 (1) (文春文庫)の作品紹介

斬り捨て御免の権限を持つ幕府の火付盗賊改方の長官・長谷川平蔵。盗賊たちには"鬼の平蔵"と恐れられている。しかし、その素顔は義理も人情も心得た苦労人であ。彼を主人公に、さまざまな浮世の出来事を描き出し、新感覚の時代小説として評判高く、テレビに舞台に人気の集まる鬼平シリーズ第一巻。

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