骨音―池袋ウエストゲートパーク3 (文春文庫)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167174088

作品紹介・あらすじ

世界で一番速い音と続発するホームレス襲撃事件の関係は?池袋ゲリラレイヴで大放出された最凶ドラッグ「スネークバイト」の謎とマコトの恋のゆくえは…。現代のストリートの青春を生きいきと描き、日本のミステリーシーンに新しい世界を切り拓いた、ご存知IWGP第3弾!ますます快調のTV化話題作。

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりのIWGPと真島誠。今回も誠の熱いハートが池袋を闊歩する!4つの短編だったが内容は充実。1つは誠の母親が登場。子どものために身を売るヒロコがヤクザのシマで働きにくくなる。誠の母親が町内会を使いシュプレヒコールを上げる。最後には誠、Gボーイズのタカシ、サルがヤクザを撃退!スッキリした。最終話、ゲリラライブでクスリを売るイッセイを探し出し、イッセイを殲滅させたい誠。Gボーイズとともに追い詰める。誠の大活躍で殲滅させる。義足のボーカルのトワコと誠のラブストーリー、ラストはに誠らしさがにじみ出ていた。

    • ポプラ並木さん
      ゆうママさん、fingers crossedは幸運を祈っていますよ!という意味です。海外ではよく使われる表現方法ですよ!
      ゆうママさん、fingers crossedは幸運を祈っていますよ!という意味です。海外ではよく使われる表現方法ですよ!
      2021/09/04
    • ポプラ並木さん
      moboyokohamaさん、すみません。今気づきました、ごめんなさい。今作はチョットワイルドなお母さんがとても良かったですよね!次作も読ん...
      moboyokohamaさん、すみません。今気づきました、ごめんなさい。今作はチョットワイルドなお母さんがとても良かったですよね!次作も読んでみようと思います。お母さんの出番が楽しみです!
      2021/09/04
    • moboyokohamaさん
      ポプラさん、ゆうママさんとの楽しそ〜なやりとりを羨ましく眺めていました。
      ポプラさん、ゆうママさんとの楽しそ〜なやりとりを羨ましく眺めていました。
      2021/09/04
  • IWGP第三弾!

    切なかったり、ドキドキしたりと楽しめた。
    シリーズはまだまだ続くので、のんびりと楽しもう。

    骨音は気持ち悪かったな。

    西一番街は、結構好き。
    子供のために頑張るところ良いのね。キングもそう言うところあって好き。

    キミドリは、こういう仕組みは、上手くやればちゃんと出来るのにね。

    西口ミッドサマーは、切なさもあるね。
    ドラッグか…。
    そう出来ない方法はあるはずなのにね。

  • シリーズ3弾。

    個人的には、神回に近いかな?

    4編ともどれも良かった!

    特に
    「西口ミッドサマー狂乱」が最高!

    マコトにとってトワコが1番似合ってる
    気がしたなぁ。

  • まだたったの第3弾だというのに、ずいぶん遠くまで来てしまった気がする。
    最初から殺人事件とかあったけれども、それは人の心の行き違いとか思惑の捻じれだったりと、事件の引き金を引くのは人の心だったような気がするけど、今回は殺人事件がないのに読んでいてうすら寒く感じるのは、マコトと人のつながりが希薄になってきたような気がするから。

    もしかするとマコトは変わっていないのかもしれない。
    「西一番街テイクアウト」の香緒に対する態度。
    弱いものは徹底して守ってやるってところは、「少年計数機」の頃と変わっていない。
    いやむしろ、思わぬキングの優しさにびっくりだったが。

    でも「少年計数機」の時の、お互いを思いやるからこそ距離を置かなければならない切なさみたいなものが、今回はない。

    マコトの恋も、まあ、ちょっとよくわからない。
    レイヴで盛り上がっていたからとか、見た目が好きだからとか、そんな感じにしか取れなかったなあ。いくら言葉を尽くしたところで。

    マコトは人と心の交流をして何ぼなのだから、派手な事件じゃなくていい。
    そこのところをきっちり書いてほしいと思った。

    だから「西一番街テイクアウト」のマコトとキングとサルの3人が、それぞれに何かを背負いながらタッグを組んで、体一つで勝負する話がよかったな。
    お母さんや商店街の人たちもよかったし。
    自分たちの相手にだってそれぞれの正義ってものがあって、今回はこっちが次回は向こうが勝つってことでいいだろうという、やらせではなくて、本気だからこそのそういう棲み分けが書かれているところも良し。

    キングはさておき、タカシは結構好きかも。

  • 大事に大事に読むというよりは、内容の疾走感に任せて勢いで読み切ってみて、後から内容を思い出してゾッとしたり噛み締めたりできるシリーズ、3巻目。

    心に残る1冊みたいなテイストじゃないんだけど、「これ」が欲しい時がある。

  • "金の世界ではよりおおきな利潤を生むことが最高で、精神的な満足や社会貢献は二のつぎだ。"

    言葉選び、漢字とかなの使い方
    拙いようで洗練された文体

    "なぜか音楽をきいていて、1番の山場になると誰かの邪魔がはいる。ビデオの映画なんかでも同じ。現代って、芸術をゆっくりと鑑賞するゆとりを人に許さないところがあるよな。"

    敢えて、遠回りで野暮で平たい表現

    10代で石田衣良に出会えたから、30代になった今でも読めるのか、そうでないのかは分からない

    小説だから勿論誇張はされているし、現実離れはしている
    だけど、確かにこういう時代はあった

    断片的に触れたことのあるリアルをすくい、自分の思い出にふと心を寄せる

    "池袋"シリーズは平成の時代に少年期を送り、
    そして、大人になった世代の備忘録である

    15年経っての再読はとても感慨深い

  • IWGPシリーズって個人的にあんまり印象に残るエピソードに出会ってないかな。タイトルとあらすじ聞けば「あーたしかにそんなお話あったわ」ってなるイメージ。別にそれがいい悪いはなくて、そういうものだととらえているし嫌いなわけじゃないからいいんだけど。今回もそんなに刺さるものは無かった。その時代のトレンドを描いてくれる貴重な作品なので新鮮度高いうちに早く最新作に追いつきたい気持ちで読み進めている。

  • 池袋ウエストゲートパークの第3巻。

    短編集ながら、本当に飽きがこないなと感嘆する。

    とても面白かった。
    タイトルにもなってる骨音も音の収録方法など含めてなかなか面白かったが、西口ミッドサマー狂乱がこの本の中ではお気に入り。
    やってることの規模も大きく、こちらも何故かワクワクさせられる。

  • 相変わらずタカシの助けを借りて、事件を解決していくマコト。サルとマコトとタカシの3人とヤクザの決闘が潔く、3人の仲が良いのがわかる。それとマコトの母ちゃんのヤンキーさがワクワクする。カッコいい。
    池袋ゲリラレイヴとマコトの恋。レイヴはうまくいっても、恋はなかなかうまくいかないね。

  • ★2008年12月21日 106冊目読了『骨音 池袋ウェストゲートパーク?』石田衣良 評価B+
    友人の評価では、池袋ウェストゲートパークシリーズもこのあたりから、当初のスピード感や圧倒的なパワーが無くなってきたと聞いていました。確かに出だしの頃の新鮮さは薄れ、落ち着きさえ見せて来るのですが、それはそれで主人公が成長し、年輪を加えていくのですからやむを得ないと私は考えてます。
    骨音:かなり醜悪な場面を含む、音にいかれてしまった狂信者の犯罪
    西一番街テイクアウト:ひょんな事から、年増の売春婦とその娘をチンピラから守る事になった話。
    キミドリの神様:池袋限定流通の交換通貨を街のために守ろうとし、地下組織とのつながりを断ち切る
    西口ミッドサマー狂乱:若者達を熱狂させるレイヴというライブステージを主催する集団とそこで危険なドラッグを売り、問題を起こす組織との対立。トワコという片足義足のモデル兼シンガーと主人公の恋とその結末。
    全体的には、解決がやや安易になってきているとは思いますが、私的には人間的な感情のふれあいに膨らみが前より出て来ている気がして決して悪くはないと感じるのは甘いのでしょうか?

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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