- Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167203153
感想・レビュー・書評
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源氏物語を題材にした、軽いタッチの小説です。
不倫相手に振られた、30前のごく普通のOLが主人公。
本気であるようなないような感じで自殺を考えていたら~落雷に遭い、なぜか平安時代にタイムスリップ!
気づいたら小柄なおかめの集団に囲まれ、異様な香りにびっくりという。お風呂には入らないし、そこに色々な香を焚き染めているから。
源氏物語を執筆中の香子(紫式部)に出会います。
小間使いの侍女・小袖として、ネタを提供する役割をするのでした。
正確には過去に戻ったというより~パラレルワールドに来たのかも?という設定になっていて、まあ細かいことはいいじゃないっていうことですかね。
源氏物語のもとになったという想定の、当時の恋愛事情を幾つか語る趣向。
末摘花のモデルが実は美人で、わざとブスに見せた理由があったりと、金持ちの男性の哀れみを受けるだけじゃないのよっという面白いひねりを効かせています。
食欲のない姫にアイスクリームのような物を作ってあげたり、ちょこっとずつタイムスリップ物の楽しさも入れてあります。
紫式部は賢いので、タイムスリップのことも理解するわけです。
源氏物語に最初は不満を感じるようなポイントを、うまく突っ込んでいるところもなかなか。
縁のあった女達を自分の屋敷にみんな引き取るのは、慈悲深いようだが、所詮ハーレムじゃないのか、とか…
これは、敷地が想像以上に広大なので、一ヵ所に集めた感じはしないということに。
源氏の評価としてはどうかと思う点もないではないですが、元気でとっつきやすく、読みやすい。
楽しめました☆詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
源氏物語が大好きなので、とりあえず読むことに。
荒唐無稽で、残念な感じかな~と
ちょっと心配していましたが、
意外と悪くない。
源氏本編とのつなぎもちゃんとできているし、
つじつまの合わない部分が少ない。
紫式部と主人公が心通わせるあたりは、
結構癒された。
もう少しだけ設定や描写方法を変えれば
(雷に打たれてタイムスリップ、
主人公は不倫して自棄になっている、など
チープさが目立つ)
かなりいい小説になりそう。 -
失恋して絶望していたら雷に打たれ異次元に!『源氏物語』を執筆中の香子様に仕える女房・小袖と体が入れ替わってしまっていて…なんて読む前からウキウキしてしまう設定。とても面白かったです。実際の『源氏物語』の裏に実は隠れているエピソードの数々。時代が異なる女性の生き方、恋心。笑いあり涙あり。『源氏物語』を知っている方が絶対に面白いので先に読んでおくことをお勧めします。平安の貴族の世界は、一度覗いてみたいと思う世界ですね。といっても小袖のように実際タイムスリップしたらそれはそれは大変なのだけど。
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内容は王道のタイムスリップもの。
平安時代に飛んでそこでの生活に順応していく様は違和感なく楽しめた。
源氏物語の有名な章に合わせた登場人物やエピソードなど、歴史の新解釈を読んでいるかのようでとてもわくわくして引き込まれた。
主人公が京都の人間であり、且つ文学研究会に所属していたからこそだけど、源氏の話を覚えてないとタイムスリップしてもあそこまで馴染めないとは思った笑
平安から現代に戻るまで、そして現代に戻ってからの話の展開は個人的にあまり今まで読んだことのないラストだったが、初めての感覚で面白かった。 -
突然、平安の時代に自分がタイムスリップしたら?女性の気持ちをよくわかってるなぁ。面白い話だった。源氏物語を読んだ人はいっそう楽しめそう。そうじゃない人も源氏物語に興味がでるかも。