奇妙なはなし (文春文庫 編 3-11 アンソロジー人間の情景 6)

制作 : 文藝春秋 
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  • Amazon.co.jp ・本 (366ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167217358

感想・レビュー・書評

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  • 東西の短編を収録したアンソロジー。

    当時ロックバンド人間椅子の影響で、谷崎潤一郎「人面瘡」を読みたくなり購入。
    今回は、数年ぶり2度目の読了。

    なかでも、ロバート・F・ヤングの「たんぽぽ娘」は、感慨深かった。
    私の世代が主人公に近づいたというのもあるが、とても切ない気持ちになった。
    数年来連れ添った妻がいるが、未来から来たという女性に抱く恋心。
    彼は何を失い、何を得たのか?
    (原題:The Dandelion Gier)

    ほかには、カポーティー・チャペック・福島正実・キプリング・香山滋・津山紘一・つげ義春・江戸川乱歩・豊島与志雄・伊藤人誉、澁澤龍彦・中山義秀・芥川龍之介・夏目漱石・半村良・葉山嘉樹・夢野久作の短編掌編20篇を収録。

  • 『ミリアム』 T・カポーティー 著。
    『足あと』 チャペック 著。
    『過去への電話』 福島正実 著。
    『たんぽぽ娘』 R・F・ヤング 著。
    『人面疽』 谷崎潤一郎 著。
    『死人の村』 キプリング 著。
    『エル・ドラドオ』 香山滋 著。
    『時間をかけた料理』 津山紘一 著。
    『猫町紀行』 つげ義春 著。
    『防空壕』江戸川乱歩 著。
    『沼のほとり』 豊島与志雄 著。
    『穴の底』 伊藤人誉 著。
    『花妖記』 渋澤龍彦 著。
    『魔物』 中山義秀 著。
    『沼』芥川竜之介 著。
    『蛇』 夏目漱石 著。
    『簞笥』 半村良 著。
    『セメント樽の中の手紙』葉山嘉樹 著。
    『空中』 夢野久作 著。

  • たんぽぽ娘という短編が名作と聞いてそれだけ読んだ。ロマンチックでいいね。

  • ミリアム カポーティ
    足あと チャペック
    過去への電話 福島正実
    たんぽぽ娘 ヤング
    人面疽 谷崎潤一郎
    死人の村 キプリング
    エル・ドラドオ 香山滋
    時間をかけた料理 津山紘一
    猫町紀行 つげ義春
    防空壕 江戸川乱歩
    沼のほとり豊島与志雄
    穴の底 伊藤人誉
    花妖記 澁澤龍彦

    「話をしようか。いま妙な話がしたくなった。」
    そんなつぶやきの後に語られるような「奇妙なはなし」
    読後にヒヤリとしたり、ニヤリとしたり、バラエティに富んでいて読みごたえがある。
    「たんぽぽ娘」はロマンティックで印象的。
    「人面疽」「花妖記」の不気味なワクワク感。
    「死人の村」「箪笥」
    結局、1番怖いのって人かも。
    アンソロジーって、今まで敬遠していたけど、良いとこどりだな。
    楽しかった!

  • 往年のスターの昔を見る、みたいな一冊。
    ビブリア古書店にあった「たんぽぽ娘」つながりで、読みました。

    奇妙な話が集まっているので、読後気持ちがざわつくものが多い中、やはり、たんぽぽ娘は、違っていますね。
    ざわつく中では、夏目漱石さんのが凄かったです。

  • 収録作は以下

    『ミリアム』……トルーマン・カポーティ
    『足あと』……カレル・チャペック
    『魔物』…… 中山義秀
    『過去への電話』…… 福島正実
    『たんぽぽ娘』……ロバート・F・ヤング
    『沼』…… 芥川龍之介
    『人面疽』…… 谷崎潤一郎
    『死人の村』……ラドヤード・キップリング
    『蛇』…… 夏目漱石
    『エル・ドラドオ』…… 香山 滋
    『時間をかけた料理』…… 津山紘一
    『猫町紀行』…… つげ義春
    『簟笥』…… 半村良
    『防空壕』…… 江戸川乱歩
    『沼のほとり』…… 豊島与志雄
    『セメント樽の中の手紙』…… 葉山嘉樹
    『穴の底』…… 伊藤人誉
    『花妖記』…… 渋澤龍彦
    『空中』…… 夢野久作


    ロバート・F・ヤング「たんぽぽ娘」が掲載されている所為か、絶版後値上がりしている本。
    個人的には「たんぽぽ娘」ってそんなに良いとは…なんか恋愛ゲーの純愛エンドが好きな男性向けの話だなぁと思います。
    「ミリアム」はカポーティ好きな山岸涼子が漫画化(というかネタ使用)してたけど、ハッピーエンドのあちらに比べて救いがないオチ。でもこちらのが断然美しい。

  • ヤングの「たんぽぽ娘」が読みたくて図書館蔵書を探し、このアンソロジーに載っていることが分かり国会図書館で読んできました。“20年ものあいだ、彼女は私がいつかあの9月の丘に登り、日ざしを浴びて立つ若い美しい自分に会い、ふたたび恋におちることを知っていたのだ。知っていなければならなかったのだ。なぜならその瞬間は、定められた私の未来であると同時に、彼女のかけがえのない過去の一部でもあったのだから”好きな人をずっと好きでいることは難しいのかもしれない。その人が身近に居ればいるほど。わずか18ページの短編ですが心に響く良い話でした。今回は時間の関係で他の収録作品を読むことができませんでしたが、このアンソロジーには「ミリアム」カポーティ、「足あと」チャペック、「過去への電話」福島正実、「人面疽」谷崎潤一郎、「死人の村」キプリング、「エル・ドラドオ」香山滋、「時間をかけた料理」津山紘一、「猫町紀行」つげ義春、「防空壕」江戸川乱歩、「沼のほとり」豊島与志雄、「穴の底」伊藤人誉、「花妖記」澁澤龍彦などが収録されています。

  • 読んだのはたんぽぽ娘のみ

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