ビッグ・ノーウェア 上 (文春文庫 エ 4-4)

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (387ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167218508

作品紹介・あらすじ

1950年、正月-共産主義の脅威に怯えるLA。異常殺人を追う若き保安官補アップショー、アカ狩りで名声を狙う警部補コンシディーン、暗黒街の始末屋ミークス。策謀と欲望の迷宮で翻弄される三人の男たちは、暗い道の果てに何を見るのか?傑作「LAコンフィデンシャル」前夜を描く「暗黒のLA四部作」その二、待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • ジェイムズ・エルロイの中では本作が一番好き。
    殺したいほど憎みあう犬猿の仲が、利害の一致で共に手を結ぶときの圧倒的高揚感に酔いしれます。

  • 原書名:The big nowhere

  • 異常殺人を追う若き保安官補アップショー
    アカ狩りで名声を狙う警部補コンシディーン
    暗黒街の始末屋ミークス

    「暗黒のLA四部作」2冊目

    ブラック・ダリアで登場人物呼び名いろいろで
    ぐったりしたが、ビッグ・ノーウェアから弾けるとのことで頑張って読み始めたら、
    登場人物の多さパワーアップしてる、キャパオーバーだわ。(小説自体はレベル高いと思います)

    登場人物ページでは足らないんで
    詳しいリスト探してなんとか
    それでも中盤まで誰だっけこれ?連発しながら
    何とか読み終えましたが

    疲れた~

    『LAコンフィデンシャル』行くの勇気いるなぁ
    ここで止めれないよねぇ

  • エルロイの「暗黒のLA4部作」の2作目。「ブラックダリア」と違い、登場人物が多数おり、人間関係も複雑に絡み合っている。えぐい、痛い描写も多い。

  • ロサンゼルス、アメリカ、サンフランシスコなどを舞台とした作品です。

  • 『ロス暗黒史』4部作の第2册目。動物に噛み切られたような跡が残る惨殺事件が続く。事件に執念を燃やすLA保安官事務所のアップショー。ハリウッドにはびこる赤狩りのための特捜チームに加わったLA地方検事局のコンシディーン。LAのギャング、ミッキー・コーエンの元で情報収集家をやる元腐敗警官の“バズ”ミークス。赤狩りと惨殺事件の共通点が明らかになるにつれてLA市警殺人課警部補ダドリー・スミスが動き出す。

    『ブラック・ダリア』よりも複雑でさらに登場人物が多くて大変だった。1940年代のアメリカの人種差別と腐敗が恐ろしい。

  • 上下巻

  • エルロイ、LA4部作の2作目にあたる作品の上巻
    LA市警と検事局によるハリウッドに広がった共産主義の赤狩りを目的とした大陪審がメインとなり、エルロイお得意のマフィア、市警、保安官事務所、検事局、ハリウッド、共産主義者たちの謀略戦が始まります
    今回の主人公は3人
    LA市警、元風紀課で第2次世界大戦の兵役経験もあるマルコム・コンシディーン、出世と離婚問題を優位に進めたい為、今回の大陪審の捜査チームに参加
    次がバズ・ミークス、映画王と名高いハリウッドの重鎮にして、世界の富の半分を持つ男と呼ばれるハワード・ヒューズのポン引き
    ヒューズの警備主任をやる前は市警の汚職警官、金の為に赤狩りを目的とした大陪審の捜査チームに参加、LA暗黒街の大物マフィア、ミッキー・コーエンとも繋がりがある
    最期がダニー・アップショー、保安官事務所所属、管区で発生したホモに関連する猟奇殺人事件に入れ込み、コンシディーンに才能を見込まれる
    ホモ殺しの捜査を任せてもらうのを引き換えにして、捜査チームのスパイとしてアカの団体に入り込むことになる
    この3人の話が交互に入れ替わりながらストーリーが進行していく形式
    上巻の大部分は3人が捜査チームに合流していくまでを描いてます
    エルロイの中では物語の背景を理解していれば、すんなり入れる内容だと思います
    またきちんとレビュー書けたら書きたいなと

  • 「暗黒のLA四部作」の第二弾。

  • 痛い。内臓が抉られる。痛い。体調も精神面も最悪なときに読んだので、その影響たるや悲惨。ホントに身体が痛くなるような苦しくて切ない作品だった。<br><br>

    相変わらず海外作家が苦手なので、読み出してからしばらくは多いに苦しむ。人間関係が把握できない!情報が多すぎる!どいつもこいつも人間的にどうかと思うし、かなりパラノイアック。読み終えられるのか、まだ不安さえあった。
    <br><br>
    ところが、中盤から俄然ストーリーが勢いづいてきたら、もう止まらない。どう転んでいくのか分からない話を、ぐいぐいとねじ伏せるプロットの妙。何も信じるな、何も恐れるな、何も感じるな。そんな生き様を見せるにはあまりに「幼い」男たち・・・
    絶望感の向こうにある、殺人者の哀しみと時代感(赤狩り時代であることがストーリーだけでなく「不信の果て」がこの作品のテーマであることを強調している)。その向こうの暗黒の気配は限りない。悪が報われ、善なんてない世界で「どうしようもなく追い込まれた」男どもの思いの激しさに、内臓を心を打ち付けられる。<br><Div Align="right">(04.10.17 読了)</Div>

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