個人としての航空戦史 特攻の海と空 (文春文庫 わ 8-8)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167249151

感想・レビュー・書評

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  • 沖縄、比島。対B29特攻した陸海軍の搭乗員・空中勤務者の方々の記録。それにしても特攻する方、命じる方の落差が酷いな。桜弾やト号機の記録はなかなか見ないので興味深かったです。けど、やはり読んでいて悲しいな…

  • 大日本帝国陸海軍で行われた特攻、すなわち必死作戦に関する短編集。手を変え品を変え、乗員の死亡を前提とした様々な作戦が建てられ、そのための機材が準備され、実施されていたことを知ることができる。
    特攻は非情な手段であったが、特攻ありきという、非情を通り越した作戦計画に取りつかれていた上級指揮官達が、果たして何を思って過ごしていたのか、そうした視点からの本も読んでみたいと思わされた。

  • 特攻をテーマにした本を読むのは気分が重かったのだが、映画『永遠の0』を見たこともあり、長らく積読常態だった本書を読むことにした。

    渡辺洋二氏の他の本と同様に丁寧な取材のもとに書かれたドキュメント。必死の攻撃に散華した若者を救国の英雄とたたえる言葉がある一方、彼らを死地に向かわせた将校たちに対する追求の言葉は厳しい。

    旧日本軍が組織的に必死攻撃を行った事実は重く、敗戦時に自決した一部将校に責任をかぶせて終わりにしてはならない。多くの犠牲を出した不合理かつ非道な戦術に関する責任の所在は、今後も調査と追求がなされなければならないだろう。

  • 9784167249151  238p 2007・7・10 1刷

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著者プロフィール

昭和25年(1950年)、名古屋に生まれる。立教大学文学部卒業後、航空雑誌の編集勤務。53年、第2次大戦の軍航空に関する執筆に専念。平成22年(2010年)、職業としての軍航空の著述を終了。以後、余暇を航空史研究にあてる。主著に「回想の横空夜戦隊」(編者)「首都防衛三〇二空」「彗星夜襲隊」「空の技術」「異なる爆音」「戦雲の果てで」「航空戦士のこころ」「銀翼、南へ北へ」「太平洋戦争 日本の海軍機」「非情の操縦席」「敵機に照準」「倒す空、傷つく空」「兵器たる翼」「必死攻撃の残像」「海鷲戦闘機」「陸鷲戦闘機」「急降下!」「審査部戦闘隊」(潮書房光人新社)、「決戦の蒼空へ」「液冷戦闘機『飛燕』」(文藝春秋)、「日本海軍夜間邀撃戦」(大日本絵画)、「零戦戦史 進撃篇」(グリーンアロー出版)、「写真史三〇二空」(文林堂)、「写真集本土防空戦」(徳間書店)など。訳書に「ドイツ夜間防空戦」(潮書房光人新社)、「第二次大戦のドイツ夜間戦闘機エース」(大日本絵画)、「超・空の要塞B-29」(朝日ソノラマ)など。

「2020年 『局地戦闘機「雷電」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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