バッド・プレース (文春文庫 ク 5-7)

  • 文藝春秋
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (596ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167254063

作品紹介・あらすじ

奇妙に静かなその夜、男は路地裏で目を覚ます。手元には見なれぬ旅行鞄がひとつ。自分はなぜここにいるのか?パニックに駆られたそのとき、一陣の風とフルートのような音、そして自分が何者かに追われていることだけははっきりとわかる-目に見えぬ敵と、自分が無意識裡にどこへ行ってしまう二重の恐怖を描くスリラー。

感想・レビュー・書評

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  • フツーここまで書くか⁈
    と、いうくらい振り切れた血みどろの酒池肉林が展開するストーリーとイーヴルな設定が酷く魅了。

    久しぶりにクーンツの作品を読んで、その世界観に引き込まれた。エンターテイメントに徹しタブーを排した姿勢はさすが。
    スティーブン・キングと並び称されながらキング作品はほほ映画化されるのに、クーンツの作品はほとんど映画化されないのが不思議。
    本作も映画化したらかなり派手な作品になると思うのだけれど。
    フランクの登場シーンは『ターミネーター』は思わせ、テレポーテーションはブルース・ウィリスの『LOOPER/ルーパー』。キャンディの人非人さは『エイリアン』。
    後半の伏線の巻取りも見事です。

  • SFホラー・サスペンスの傑作⁈
    おどろおどろしいのに目が話せないって感じ。獲物とハンターの両方の感覚がとてもリアルで、一緒に宙を飛び襲いかかり暖かい血を浴びながら引き裂いているような気がする。なのに泣ける作品になってるのは、いつも障害者に優しいクーンツの眼差しのせいだろう。ダウン症のトーマスとダコタ夫妻の愛情が素晴らしい。後半、一気読みした。2013.5

  • B級。でも泣ける…!

  • 現実にこんな人がいたら恐ろしい

  • 今回もクーンツは非常に魅力的な導入部を演出してくれる。
    ふと目が醒めると知らない所にいる男、フランク。最初は簡単な依頼かと思われたあるコンピュータ会社の仕事で危機一髪の危難に見舞われる夫婦探偵。このフランクの、見知らぬ場所で目覚めるという設定のオチがテレポートだったとき、『ライトニング』など散々使い古された手の亜流でしかないのかと思われたが、最後に明かされるフランク、キャンディらポラード一族の血縁のおぞましさにはかなりガツンと来た。これほどの真相はかの名作『ウィスパーズ』に勝るとも劣らない。
    兄妹の近親相姦、両性具有者による単独懐胎、異常な男性器を持つ男。これをフランク及びキャンディがテレポート能力を持つに至った事を原因付ける強引さ。これほど畸形遺伝子を並べると納得させられるから怖い。しかし、ここまでやると次はどんな手が残されているのだろうか?

    しかし、往々にして苦労して手に入れた小説というものはその希少さゆえ駄作であるというのがパターンとして多い―売れないから重版されない、つまり手に入れにくい―のだが、今回は違った。寧ろ世評が低いのが不思議である。着地も突飛ながら私的には許せる範囲だし、結末もボビーとジュリーのエピローグもあって纏められている。
    いやあ、東京、横浜、博多と探し当てた甲斐があったよ。

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