蒼穹のかなたへ 上 (文春文庫 コ 6-2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (409ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167254216

作品紹介・あらすじ

讒言で会社を追われ、元の部下で現国防次官ダイサートの世話でロードス島の別荘番として酒と倦怠の日々を送る中年男ハリーの前に現れたのは清楚な娘ヘザー。ギリシャの風に吹かれる夢のような毎日。だがヘザーの突然の失踪。なぜなのだ?苦しい疑問を解くべく祖国イギリスに立ち帰ったハリーを待ち受けていた大いなる陰謀。

感想・レビュー・書評

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  • 感想は下巻に。

  • いきなり・・帯の言葉は思わず手にとってみようとする。
    当初はありませんでした。

  • 主人公のハリーだけど、ホントにダメ男なのかね。私にはそうは思えないけど。

  •  でゴダードの「蒼穹のかなたへ」
     「闇に浮かぶ絵」が、ものすごい評判になっていて、それで名前に記憶がありました。で、古本屋で「リオノーラの肖像」をゲットして…打ちのめされました。
     圧倒的な筆力と構成力、ただのゴシックホラー小説になりそうなテーマを、しっかり社会派でしかもヒューマンにまとめるなんて、どんな人なんだと驚愕しました。
     そしてわくわくして、ゲットした「蒼穹のかなたへ」

     ギリシャの島で、落ちぶれた男がイギリス女性を観光案内する。その女性が、突然姿を消し、男は誘拐したと疑われる…。
     
     ゴダードは、だめ男を描かせると上手いんだけど、この主人公は特にぴかいちです。
     だらしないのに、かたくな。いい加減なのに、くじけない。人は、相反するものをそれぞれに抱えて、それのバランスを取りながら生きているのだと、へんに気づかされます。
     そして、衝撃のラスト。
     実はこの帯はね、って思うところがあるんだけど、帯を考えた人も、これ以外に言葉がなかったんだろうな。うん、絶対そうに違いない。そういうラストです。
     ラストは、号泣もんでした。

     この主人公、のちに「日輪の果て」で再登場します。
     自分の知らない間にできた子供に翻弄される話。
     これも、泣けます。

  • 色々なコミュニティーでハンドルネームとして使用させて頂いている「蒼穹」はここから取りましたがな。ギリシアのロードス島から始まる物語はその雰囲気までもが私を虜にしてしまいました。大好きな小説です。

  • もっと軽い乗りの作品を書くと勝手に思って敬遠していたんです、私。おバカでした。読んでびっくり、面白い! 怠惰な日々から抜け出せるはずだったハリーは失踪したヘザーを捜すわけなんだけれど、とてつもない事件が絡んでくるんです。ラストは泣けます! はまりましたよ、私、ゴダード作品に。

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著者プロフィール

1954年英国ハンプシャー生まれ。ケンブリッジ大学で歴史を学ぶ。公務員生活を経て、’86年のデビュー作『千尋の闇』が絶賛され、以後、作品を次々と世に問うベストセラー作家に。『隠し絵の囚人』(講談社文庫)でMWA賞ペーパーバック部門最優秀賞を受賞。他の著作に、『還らざる日々』『血の裁き』『欺きの家』(すべて講談社文庫)など。

「2017年 『宿命の地(下) 1919年三部作 3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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