沙中の回廊 上 (文春文庫 み 19-14)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (371ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167259150

感想・レビュー・書評

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  • 下巻まで読了。

    春秋時代の晋の宰相にして、天才的な兵略家である士会を主人公に据えた歴史小説。
    詳細な史料の読み込みから成る物語の説得力や、登場人物たちの魅力はもちろんのこと、それらを描き出す文がまた美しい。
    硬派で感情を抑えた筆致はいつものことながら、たとえば、士会が六十歳のときの内心の声として、
    「世知や常識にくるまってしまう自分を憎悪し、みずみずしさの残った感覚の棘で虚空を搔(か)きたい。傷ついた虚空から何がしたたり落ちてくるのか、それをみたい。蒼天のしずくが地表に落ちて赤い花と化す、そのようなときに接したい」
    と表現した文など、詩のような情趣も、本書では際立つ。

  • 中国春秋時代最高の宰相と言われる晋の士会の物語。文公が覇者となってからの晋の歴史とともに、士会の歩んだ足跡が描かれる(上巻)

  • ストレスが溜まった時に読む本。
    士会の生き方。

  • 楽しい

  • レビューは下巻にて。

  • 宮城谷さんの書かれる話の主人公は、大抵、真、信、義に生きているので、この本に書かれている士会の生き様や考え方に、自分がやっちゃったばかりの大失敗を反省するばかり。

    士会の若いころよりも、中年で円熟してきたころが読み応えあり。

  • まず上巻。
    流れるような文章のお陰で結構スラスラ読めました。
    とは言っても登場人物の多さには若干辟易しましたが。

    尊敬する上司は尽く命を落とし、自分自身が精進しなければならない切り開ければならない人生は大変ですね。

    只今下巻を読書中です。

  • 上下

  • 春秋時代、晋の士会の物語。

  • 宮城谷さんにはまった1冊。
    春秋時代の晋の国。法に携わる仕事を生業としている没落寸前の家に生まれた士会のお話。 下級武将様ですね。

    士会かっこよすぎる。
    その一言に尽きる。

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著者プロフィール

宮城谷昌光
1945(昭和20)年、愛知県蒲郡市生れ。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。91(平成3)年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞を受賞。94年、『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、2000年、第三回司馬遼太郎賞、01年『子産』で吉川英治文学賞、04年菊池寛賞を受賞。同年『宮城谷昌光全集』全21巻(文藝春秋)が完結した。他の著書に『奇貨居くべし』『三国志』『草原の風』『劉邦』『呉越春秋 湖底の城』など多数。

「2022年 『馬上の星 小説・馬援伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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