浮気人類進化論: きびしい社会といいかげんな社会 (文春文庫 た 33-3)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167270049

感想・レビュー・書評

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  • 105円購入2004-10-06

  • 学生の頃、授業で
    切り口が面白しろくてすらすら軽く読めた

  • 2014/3読了。

  • 「浮気人類進化論」4

    著者 竹内久美子
    出版 文藝春秋

    p188より引用
    “こうなるとますますもって子の父親が誰であるかわからなくな
    り、すべてのオスが父親としての責任を負わされる。要するにメ
    スの狙いはそこなのである。”

     動物行動学者である著者による、人類が人類になった理由など
    を考察する一冊。
     人間の起源についてからその他動物たちの社会についてまで、
    気軽な文章で独自の理論が展開されています。

     上記の引用は、ボノボという類人猿の生殖に関する項の一文。
    こうしてメスの立場が強く維持されることで、その他の猿や類人
    猿とは違い比較的穏やかな社会が築かれているそうです。
     ニュースを見ていると子供が殺される悲惨な事件が報道されて
    いますが、この作品を読むとそういうニュースは報道する側が選
    んで流しているだけなのかもしれないなと思いました。

    ーーーーー

  • 言語は浮気のために。

  •  生物学者でエッセイストである竹内久美子さんのデビュー作。

     人類が類人猿から大きく進化した原動力は「浮気」と「賭博」だ! と言うのが女史の説ですが、面白いです。一部では「トンでも本」だと酷評されているようですが自分的には「大塚ひかりさん」以来のマイブームの予感ですww

     人類の「脳」が他の動物に比べてずば抜けて大きいことは良く知られてますがそれは「言語」と「数」を扱うために大きくなったのだ,と。

     それは今まで言われていたように「狩り」や「戦争」のためなんかじゃなくて「浮気」と「賭博」のためなんだってww

     前者は本著「浮気人類進化論」で、後者は「賭博と国家と男と女」で詳しく述べられています。

     異性を獲得するため,それも確定した配偶者がいるのに! そしてその事実を隠すために、逆に突き止めるために,そして修羅場を潜り抜けるために・・・人類は言語能力を磨き,ひいては種そのものを進化させたなんて!!

     だって「狩り」や「戦争」は主に男の仕事だったのに「言語能力」がなぜ女性のほうに発達したかと言う問いに,従来の説では答えられないんだから。

     そこで竹内女史は「浮気」注目されたと。するどい!

     今秋結婚されるM君Jちゃん、ともどもに人類の進化のために貢献しましょう!!

     いや、ダメダメww


    http://chatarow.seesaa.net/article/122421934.html

  • あんまり人間のことは書いてなかった。
    動物や虫なんかの交尾に対する姿勢みたいなものがたくさん書いてあった。
    子殺しをする猿ってけっこう多いらしい。それに比べると人間はまだ平和なほうだということが何度も書かれていた。

  • 購入済み

    内容(「BOOK」データベースより)
    サルはなぜ人間に進化したのか?それは言葉による男と女の駆け引き、騙し合い、そして「浮気」のせいだった―様々な動物の婚姻形態を比較しながら、人間の男を社交的で口説き上手の文科系男と口下手だが誠実な理科系男に分類。常識を覆す人間考察と大胆な仮説で話題を呼んだ、竹内久美子の衝撃的デビュー作。

  • 著書ではドーキンスの「利己的な遺伝子」の観点からほ乳類の生態の2類型を考察し、それぞれの利点と欠点を挙げている。
    ほ乳類の社会には厳しい社会といいかげんな社会とがある。厳しい社会とは浮気を容認しない社会であり、いいかげんな社会とは浮気を容認する社会のこと。厳しい社会ではハヌマンラングールやライオンに見られるような子殺しがおこる。いいかげんな社会ではそれが防がれる。
    浮気を容認することでその種は進化していく。
    人間とチンパンジーとゴリラはそれぞれ類人猿から別途に進化したもので、どれが優れているというものではない。人間は脳が、チンパンジーは睾丸が、ゴリラは体格がその環境に応じて発展した。人間はおごらずに他のほ乳類の生態から生き方を学ぶべきである。

  •  タイトルに書かれていることよりも、「何故に人間の女性には、発情期がないのか」という点について興味深く読むことができました。その理由は、とても悲しいものでしたけれど。

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著者プロフィール

竹内久美子
1956年愛知県生まれ。京都大学理学部を卒業後、同大学院に進み、博士課程を経て著述業に。専攻は動物行動学。著書に『そんなバカな! 遺伝子と神について』『シンメトリーな男』(ともに文藝春秋刊)、『女は男の指を見る』(新潮社刊)、『ウソばっかり! 人間と遺伝子の本当の話』(小社刊)、『女はよい匂いのする男を選ぶ! なぜ』(ワック刊)など。

「2022年 『66歳、動物行動学研究家。ようやく「自分」という動物のことがわかってきた。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

竹内久美子の作品

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