- Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167279080
感想・レビュー・書評
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著者はかなりの日本嫌いと見受けられることごとく日本の技術を悲観視おちょくり外国の技術は称賛する。特に江戸時代はお気に召さないようだ。
とはいっても日本の江戸時代も諸外国に比べて見劣りしない技術もありそれをおおらかに利用していたところも多々あるだろう。文献主義というのがいかに危ういかというのが良くわかる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
歌舞伎町の「コマ劇場」が、その歴史に幕を閉じるニュースが最近話題でした。
この「コマ劇場」の「コマ」。何かというと、「独楽(こま)」のように回る、回り舞台があることから、この名前がつけられたとか。
回り舞台と言えば、ドリフの「8時だよ全員集合」を思い出します。テレビ放送の前は、このコマ劇場で上演していたというから、ドリフの原型はこのコマ劇場で生まれたと言っても過言ではないようです。
この回転劇場、実は日本で発明された物だということを、この本で知りました。1758年に、大阪で並木正三という28歳の戯作者が考案。当時はもちろん人力で回転させていました。そして、この回り舞台は、徐々に歌舞伎には不可欠な装置となっていきました。
「歌舞伎をここに呼ぼう」とのキャッチフレーズのもと、歌舞伎町が誕生。コマ劇場に回り舞台が設置されたのも、歌舞伎上演を狙ってのことでした。しかし、「コマ劇所」の舞台を歌舞伎役者が踏むことはありませんでした。(創作歌舞伎はあったみたいです)
悲しいかな「コマ劇場」。
こうして、思いがけなく知識と知識が繋がるときが、こんな本を読んでいてときめく時です。