沈黙者 (文春文庫)

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著者 : 折原一
  • 文藝春秋 (2004年11月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167451059

沈黙者 (文春文庫)の感想・レビュー・書評

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  • H29.04.29 読了。

    初折原一作品。
    たまたま図書館で見かけて借りてみた。

    どんなどんでん返しかと思いきや、
    なんだこりゃ〜。。。

    うわー、すごい!という裏切りはなかった。

    長々と読んでこんなオチかーい!
    と微妙な気持ちだった。

    というか、頑張って読んだのに、
    何故かたくなに「沈黙」したのか、
    いまいち分からなかった。
    祖母の為?
    にしては無理がある。

    うーむ。

  • 比較的軽い罪で逮捕された男は、なぜ頑なに素性を隠すのか?
    同時進行していく一家惨殺事件との関連はあるのか?
    物語は事件をノンフィクション作家が取材しているといった形で進行しているので、作家自身の視点もあり、インタビュー相手の視点の場合もあり、そのときどきによって視点が変わっていく。
    折原さんの物語ということで伏線や仕掛けがあることを承知しながら読み進んだ。
    終盤まで読者を振り回す筆致力といい、展開の妙といい、物語に引き込まれていった。

    だからこそ思う。
    「これが動機?」と。
    意外な結末を期待していたが、まさかこんな残念なものだったとは。
    あまりに弱すぎる動機に到底納得できず、表向きはこの動機になっているけれど本当は別の意味が隠されているのでは?などと思ってしまった。
    より折原さんらしい物語を読みたくなる・・・そんな一冊だった。

  • 折原一「沈黙者」

    ルポルタージュ形式で書かれた部分が合間に入って混乱を誘う、折原一お得意の感じ。「冤罪者」と比べテーマがわかりやすく一貫していて、すっきりと読みやすかった。

    ミステリーだって、犯人を推理する以前にストーリーとして面白くなければならないと思うので、そういう意味では〇〇者シリーズでは今のところ一番面白かった気がします。
    まだあと1タイトル残っているので、楽しみです。

  • 直線距離1キロと離れてない2つの民家で惨殺事件が起こる。2つの現場には同一の足跡や血痕が残されており、それぞれの家族の息子は行方不明に。
    一方、デパートで万引きを働き逮捕された若者は頑なに名前を名乗らなかった。
    2つの凄惨な殺人事件と沈黙を守る万引き犯。2つの事件を関連づける解決編は、おそらく誰にも予想できない。

  • 折原一に求めているものとはちょっと違った。
    「『沈黙者』?一応読みました。」という程度かと思います。
    辛口ですけど。。。

  • 冒頭にバリンジャーの「歯と爪」からの引用が掲げられている。折原一の作品ということもあって,叙述トリックを駆使した作品であろうことは想像に固くない。
    内容は,五十嵐友也というノンフィクション作家による作品という想定。五十嵐友也の視点,アルバイトの新聞配達員の視点,万引き現場から捜査中,取り調べ,裁判から刑に服するまで,氏名を名乗らなかった「沈黙者」についての描写,殺人者の視点といった視点から描かれている。
    校長先生の家である「田沼家」で,一家のうち4人が惨殺される事件,同じ町内で起こった「吉岡家」の夫婦惨殺事件という二つの事件が描かれる。二つの事件の描写と,田沼家の生き残りである田沼ありさと立花洋輔による捜査が描かれ,その最中に名前を名乗らない万引き犯である「沈黙者」についての話が描かれる。
    終盤に一気に真相が明らかになる。真相は,沈黙者は,田沼家で行方不明になっていた「ありさ」の弟ではなく,「ありさ」の父の田沼繁だった。田沼家事件と吉岡家事件の間に挟むことで時制を混乱させるが,実際は二つの殺人事件より遥か昔の事件という時制を誤診させる叙述トリックが使われている。
    そして,吉岡家惨殺事件の犯人は,田沼繁だった。田沼繁が,かつて,自分の捜査をした警察官だった吉岡に復讐をし,吉岡家の長男である吉岡弘が,その復讐として田沼家を惨殺したのだ。田沼繁が,懲役6年の実刑を受けてまで,氏名を明らかにしなかったのは,自分の祖母に辛い思いをさせないためだった。
    折原一が実際に裁判を傍聴し,知った氏名を黙秘した男の事件をベースに描かれた小説とのことだが,田沼繁が,氏名について沈黙を守った動機が,おばあちゃんのためというもので,イマイチ腑に落ちない。二つの惨殺事件の真相が犯人が別々でそれぞれが復讐だったというのは,衝撃的ではある。ただ,やや動機が弱いという気もしてしまう…。読んでいる途中は,どういった真相なんだ?とワクワクしたが,オチが途中の盛り上がりほどではなかった。折原一の作品はこういう傾向が強い。駄作ではないし,★3かな。

  • トリックを悟らせない構成は流石に素晴らしいが、惹き付ける謎だっただけに、終盤の呆気なさが少々物足りない。

  • 叙述トリックの名手、折原一の長編ミステリー。「━者」シリーズの中の一冊。
    このシリーズ、以前に「冤罪者」を読んでいて、なかなか良かったので今回も期待して読み始めた。

    一家四人の惨殺事件に始まり、その後、発見される別の老夫婦の他殺体。一方、池袋で万引きで逮捕された男が、自分の名前も明かさないまま裁判が進められる。この沈黙者は何者なのか。二つの殺人事件と沈黙者の関係は・・・?

    読み始めてからグングン引き込まれた。謎の提示、様々な視点で語られる文章など、退屈させない進行でどんどんページが進んだ。「私」とは誰なのか?「沈黙者」はなぜ名前も住所も明かさないのか・・・?こんな謎を提示されたら、そりゃ睡眠時間を削ってでも読むのがミステリー好きの性だよな。

    読み進めて半分を超えた辺りかな、ふと思ったんだが、もしかして殺人事件と沈黙者の時間軸はズレて描写されてるんじゃないか?結果的にこの予想は当たってたんだけど、細々した理由なんかは解るわけもなく、最後まで一気呵成に読破。

    よく出来てる小説だと思う。
    ただ、自分的にマイナス点も・・・。
    ・沈黙者が名前を明かさなかった理由が少し弱いように思う。
    ・2件の殺人事件の動機にしても、微妙・・・。
    ・犯人逮捕が、いささか唐突なきがする。

    まぁ、ミステリーの分類でいくと本格でも社会派でもないし、この辺りは許容範囲になると思う。叙述トリックとしては上々の出来栄えの小説であることに間違いはないな。

    背表紙~
    埼玉県久喜市で新年早々、元校長の老夫婦とその長男夫妻の四人が惨殺された。十日後、再び同市内で老夫婦の変死体が発見される。そして一方、池袋で万引きと障害で逮捕された男が、自分の名前を一切明かさぬままに裁判が進められる、という奇妙な事件が語られていく、この男は何者か?巧緻を極める折原ミステリーの最高峰。

    う~ん、最高峰ってのは褒めすぎじゃないかな。他にも面白い小説をたくさん書いてるし・・・。
    「あとがき」にも書かれてるんだけど、作者は、いわゆるB級と呼ばれる事件が好きで、それをヒントに小説を書くことがあるそうだ。「冤罪者」と同じく本書にもモデルとなった事件があるそうだ。

    ☆4個

    「━者」シリーズ、全作品を読破しようかな・・・。

  • 埼玉県久喜市で新年早々、元校長の老夫婦とその長男夫妻の四人が惨殺された。十日後、再び同市内で老夫婦の変死体が発見される。そして一方、池袋で万引きと傷害で逮捕された男が、自分の名前を一切明かさぬままに裁判が進められる、という奇妙な事件が語られていく。この男は何者か?巧緻を極める折原ミステリーの最高峰。

  • 2015年1月8日読了。
    2015年10冊目。

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