- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167528164
作品紹介・あらすじ
最近、都で名を馳せる薬師、平大成・中成兄弟は頬に一つずつ瘤がある。秋も深まってきたある日、薬草を採りに山へ入る。大成は道に迷い、鬼達の百鬼遊宴に遭遇してしまう。命がけで舞い踊った大成に鬼達は大喜び、ほうびに瘤を取ってやる。半日後、今度は中成が瘤を取ってもらおうと山へ向かうが…。シリーズ初の絵本登場。
感想・レビュー・書評
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なんとも恐ろしく読みやすい。読後感はさらさらとしている。なんとなく、狐につままれたような気持ち。
相変わらず音楽の力強くて是非聞きたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
瘤取り爺さん陰陽師バージョン。
挿絵の少し緩めな雰囲気が文章と合っていました。
博雅の笛の力は鬼すらも魅了しますが本人はそのすごさにまったく気付いていなさそうなところが好きです。
恒例の「ゆこう」「ゆこう」の遣り取りが鬼に遭う前提だったので博雅が少し躊躇しているところが微笑ましいです。 -
鬼が出てくる昔話のような内容だった。話も短く、挿絵もあったため読みやすかった。
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2020.10.1(木)¥180(-20%)+税。
2021.8.27(金)。 -
さくさく読めた。実はそれ程大きなお話ではないけど、イラストがいいね。
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片頬に瘤をもつ平大成と平中成の兄弟が、鬼たちの宴で踊りを披露することになり、大成は瘤を取ってもらいますが、中成は瘤をつけられてしまいます。彼らの相談を受けて、晴明と博雅が鬼たちの宴へ向かい、彼らとわたりあって鬼たちとの因縁に悩む大成と中成の憂いを晴らします。
本作はこれまでの諸巻とは異なって、村上豊のイラストが多く掲載された短編でになっています。味わいのあるイラストの印象とあいまって、シリーズ中でもとくにユーモラスな雰囲気のある一作になっているように思いますが、分量的には短編一本ほどで、もうすこしヴォリュームがほしいと感じてしまいました。 -
京都で購入した陰陽師シリーズの1冊です。なんと絵本です。絵本といっても、カラーの挿絵がある小説といった感じです。
陰陽師シリーズの表紙イラストを手がけている村上豊さんが描かれています。鬼達のイラストがまた素敵ですね。たしかに絵本独特の雰囲気もあって面白かったです。
本編は鬼の宴で踊ってしまった薬師の双子。70歳を超えたおじいちゃんが必死に踊る、人を食らう鬼の前で。これは相当に怖いです。
今回のお話で思ったのですが、清明は人が悪いというか人を人を食ったような感じですが、博雅もなんというか悪ガキという感じですね。どことなく、京極堂シリーズの中禅寺さんと木場さんの関係に似ているような気がしました。そしてこの場に関口くんがいたら、早々に気絶していることでしょう。榎さんがいたら、それはハチャメチャに踊り狂うことでしょう。とか想像してしまいました。
脱線してしまいましたが、陰陽師シリーズ、もっと読みたいです。 -
あっさり読めた。話の内容と絵の雰囲気があっててよい。シリーズに出てきた妖怪も出てきて懐かしい。
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16
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『瘤取り晴明』このタイトルが可愛らしい。絵物語によく似合う。そして村上豊さんの絵がカラーで堪能できる。都の闇を闊歩する恐ろしい鬼や不気味な妖たちが村上さんの手にかかると、なんとも愛嬌があり憎めない存在となる。夢枕獏さんの陰陽師ワールドを自由自在に飛び回っている。そんな鬼たちと百鬼夜行を晴明とともにした博雅のときめき感はよく分かる。これは村上さんの描く百鬼夜行だから。いきいきとした鬼たちの歌えや踊れの宴での躍動感も伝わってくる。おはなしも懐かしい面々とも出会え、博雅の笛も堪能出来て楽しかった。