人質カノン (文春文庫 み 17-4)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167549046

感想・レビュー・書評

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  • 短編のミステリー小説なので読みやすいです。

  • 「人質カノン」★★★
    「十年計画」★★★★
    「過去のない手帳」★★
    「八月の雪」★★★
    「過ぎたこと」★★★
    「生者の特権」★★
    「漏れる心」★★★★

  • きちんと読むのは始めての宮部みゆきさんだったので、短編集の本作を読んでみました。
    読みやすくおもしろかった。人と人とのつながりを描く中で物語が展開し、温かさや切なさ等の人間味を感じる日常ミステリーが多かった。
    特に好きだったのは『人質カノン』『十年計画』『八月の雪』です。

  • 普段繋がりが無いのに、ひょんなことから繋がる人たちの話。

    コンビニ強盗あり、失踪騒動あり、他にも色々な話がありました。

    個人的に8月の雪が切なくていい話でした。

  •  あまりミステリーは読まないのだが、なんとなく宮部みゆきさんの著作を手にとってみて、とても面白かった。
     短編集なので読みやすいのに、1つ1つの話にしっかりと仕掛けがしてあって、驚かされる。
     人質カノン・生者の特権は、成人女性と少年の取り合わせ。少女のころには想像もしていなかったが、大人でも人生に悩んでいる。そこがリアルでいい。
     十年計画・過去のない手帳・漏れる心もよかった。
     基本的に終わり方に希望があって、明るい気持ちになれるのでよかった。ただ、最後の漏れる心だけ、冷たい孤独感が漂うような終わり方で、それも逆に良かった。

  • かなり昔に読んだ本です。
    内容は見事に全部忘れていましたが、今回読み返して文章が読みやすいと思いました。
    片鱗はあるものの、今ほど文章がくどくなくてシンプルで・・・。
    短編集だからかもしれません。

    『人質カノン』
    居合わせたコンビニ強盗から見えてくる現代の人間関係

    『十年計画』
    自分を陥れた男を殺害する計画を十年かけて錬った、女性ドライバーの話

    『過去のない手帳』
    偶然拾った手帳から活力を得る、五月病の大学生の話

    『八月の雪』
    亡くなった祖父の遺書から生きる意味をみつける、事故にあった少年の話

    『過ぎたこと』
    自分の護衛をして欲しいと小学生から依頼を受けた、調査事務所の男性の話

    『生者の特権』
    夜中に飛び降り自殺をするビルを探す女性とイジメにあう小学生の話

    『漏れる心』
    マンションを売りに出した所、その部屋が上の部屋からの漏水で水浸しになった女性の話

    かなり安易なストーリーだな~と思うのも中にありますが、作者の言いたいことがはっきりしているのが特徴の短編集だと思います。
    各話から現代の社会がもつ問題点が見えてきます。
    この本を読んで人それぞれ色んな感想をもつと思いますが、主題がはっきりしているためストーリーの結論はひとつになります。
    それがこの作者らしいと思いました。
    良くも悪くもシンプルで読みやすい本。
    この中では、私は『十年計画』と『過ぎたこと』がいいと思いました。

  • ただのミステリではなく現代社会の問題を浮き彫りにするところに宮部さんらしさを色濃く感じた一冊。その点で、同様の短編集「とり残されて」よりも好き。

    「人質カノン」コンビニへのスポットのあて方が好き。ミステリというか謎ときとしては単純かもしれないが、それだけではない感傷がぐっとくる。

    「十年計画」ちょっと期待外れ。最後にぞっとする結末が待っているかと思いきや普通に終了。でもこれが現実ってやつで、そう簡単に殺人とか人が殺されるなんてこと、起きないんだよね/笑
    「過去の無い手帳」寂しい。
    「八月の雪」希望があり、また祖父の遺書を巡る話であるだけに何故だか心に沁みた。死者とはもうお話出来ないもんね。

    「過ぎたこと」よく分からない。

    「生者の特権」これが個人的に一番好き。ヒロインみたいに私も夜の学校の描写にぞっとしちゃった。組み合わせが好きだな。いじめの話っていうのがあったけどそれほどそのいじめの重さに焦点をあてすぎていないところに好感をもった。

    「漏れる心」最初ぞっとしたけど、でもそれが何だろう、って思う。これもよく分からない。

  • 短編集で読みやすい。
    ただ、どの話もあまり印象に残らず、宮部みゆきにしてはそんなに面白くもなかった。

  • お抱え運転手からタクシー運転手になったおばさんの話がよかった、全部、絶妙なありそうでなさそうでの話

  • 宮部みゆきの短編集。短編かつあまり大きな起伏はないがそれなりに惹き込まれる作品達だった。どの作品も主人公と世代差がある人との交流が描かれており、人生を豊かにする為には広い間口を持ち様々な人と触れ合うことが重要だと思えた。

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。87年『我らが隣人の犯罪』で、「オール讀物推理小説新人賞」を受賞し、デビュー。92年『龍は眠る』で「日本推理作家協会賞」、『本所深川ふしぎ草紙』で「吉川英治文学新人賞」を受賞。93年『火車』で「山本周五郎賞」、99年『理由』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『おそろし』『あんじゅう』『泣き童子』『三鬼』『あやかし草紙』『黒武御神火御殿』「三島屋」シリーズ等がある。

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