- Amazon.co.jp ・本 (383ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167556037
作品紹介・あらすじ
「あつ子、すまなかった、探し出すのが遅過ぎた」-陸一心こと松本勝男は、三十六年ぶりにめぐりあった妹・あつ子に泣いて詫びた。妹は張玉花と名のり、寒村で過労の果てに病いの床にあった。兄妹の実父・松本耕次は、子供らの消息をつかみえぬまま、奇しくも陸一心とともに日中合作の「宝華製鉄」建設に参加していた。
感想・レビュー・書評
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やっと妹と会えた。。。
次から次へと色々なドラマが巻き起こり過ぎて、ハラハラドキドキ。
4巻へ、、、詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
陸一心のすぐ近くに実父が居るにも関わらず、なかなか真実に辿り着かぬもどかしさ。これ程までの艱難辛苦を味わったのに陸一心、いや、松本勝男に幸せは訪れないのか。妹・あつ子も何という苦難を…中国残留日本人孤児…祖国の地を踏めずに亡くなった方々も多いことだろう。
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本作では松本耕次、陸一心それぞれが肉親探しを行いついにあつ子との再会を果たす。
次巻が最終巻、山崎豊子さんらしい印象的な結末を期待。 -
日本が犯した罪を一身に負わされる存在か。
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結末が楽しみです。
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日本人の戦争孤児・松本勝男こと陸一心。
日本人という出自故に、過酷な運命を辿ってきた。
日中プロジェクト『宝華製鉄』のメンバーとして、日本の地を踏む。
しなのふじ…
長野…
少しずつ記憶が…
政争に巻き込まれ、『宝華製鉄』建設プロジェクトは中止に…
夏国峰にババをひかせたという、鄧平化、恐るべし。その後、あっさり再開とは…
松本耕次は、『宝華製鉄』建設プロジェクトの上海事務所長として、多忙な日々を送りながら、残留孤児となった勝男とあつ子の行方を探していた。
巡回医療を続ける妻・江月梅から張玉花というあつ子に年齢が近い、残留孤児がいることを知り、張玉花に会いに行く陸一心…
そこには過労で病に倒れた張玉花が…
もう少し早ければ…
同じように探されることもなく、日本人として、日本に戻れなかった人はどれだけいたんだろう。
満洲開拓団とはなんだったのだろうか⁇
何の罪もない弱い人たちを置き去りにするなんて…
残留孤児の中には、あつ子のように極貧の生活で家族にも会えず、日本にも戻れないまま、中国で亡くなっていった人はどれだけいたのだろうか。
しかし、なんでも金、金という中国人には言葉がない… -
あらすじ
太平洋戦争の敗戦によって、満州で残留孤児となった主人公・陸一心(中国名)が、中国人養父母への愛情と日本の実父との愛憎に揺れながらも、文化大革命の荒波を越え、日中共同の製鉄プラント事業を完成させるまでの物語。
感想
これが山崎豊子かって感じがした。 -
再読。
妹との再会に涙。
生活環境によって、普通の会話すらおぼつかないなんて。 -
3/4が終わり、いよいよクライマックスへ!
高炉建設計画の話になると、日中の民族性の違いがかなり露わになっているなと感じた。中国駐在の日本メンバーは郷に従うの大変そう笑
丹青の株がここに来て上がってきた。
元夫を父の権力により左遷させるなど勝手なところもあるけれど、仕事への熱量は人一倍。最終巻、一心が仕事で壁にぶつかった時のキーマンか。その壁を丹青の夫が作りそうだが笑
鄧平化政権指導。高炉の完成はいかに、一心の日本との関わりなどまだまだ見逃せない。