教授の異常な弁解 (文春文庫 つ 11-16)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167588168

作品紹介・あらすじ

本書は損得にこだわらない人にお薦めである。買って損をしたと思うようなら、まだ自分は損得にこだわる人間だと反省し、より太っ腹を目指していただきたい-。「過ちを潔く認めるべきか」「苦しまぎれのつじつま合わせ」「うやむやに終わらせる方法」などなど。抜きんでた理屈力で冴えわたる教授の弁解術。

感想・レビュー・書評

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  • 「教授の異常な弁解」3

    著者 土屋賢二
    出版 文藝春秋

    p43より引用
    “以上のことから推測するに、胸踊るほど楽しい
    思いというのは、たぶん、何が待ち受けているか
    見当もつかないときに経験するものではなか
    ろうか。”

    目次から抜粋引用
    “理由いらない
     妻と罰
     芸術の理解度
     妻をホメちぎる方法
     老人になるのは怖くない”

     哲学者である著者による、雑誌連載のエッセイを
    まとめた一冊。
     特技のジャズピアノについてからオリンピック
    についてまで、皮肉とトンチの効いたユーモア
    たっぷりな文章で綴られています。

     上記の引用は、楽しさについてかかれた
    話での一文。何が待ち受けているのかわからない
    のが楽しいというのであるならば、恐怖と楽しさ
    は紙一重かもしくは同じなのかもしれないな
    と思いました。
     自筆のイラストがいつものとおり、良く言えば
    味わい深く、悪く言えば酷いものです。私は
    もう見慣れて、楽しみにさえ思っていますが。
    何が待ち受けているのかわからない事に、胸
    を踊らせることもあるでしょうが、案外、ある程度
    待ち受けているものがわかっていても、来るぞ
    来るぞと胸を踊らせることもあるのではないで
    しょうか。

    ーーーーー

  • コミカルで内容のあるようなないような面白い小説。笑わせようと狙っているのが見え見えのトリックを仕掛けておいて、意表をついたところで笑わせるから参りました。他のシリーズも読みたい。

  • お茶の水大哲学科の教授のエッセイ本です。とにかく、ここまで書いていいのかと思うくらい、自分の奥さんや職場の同僚、学生たちをこき下ろしています。冒頭にも書いてあるとおり、この本を読んでも全くプラスになりませんが、こんな先生や上司がいたら楽しいなと思わせるユーモア溢れる一冊です。

  • いつもの土屋節。だいたい6割方読むと進まなくなるのが常。
    へりくつに脳が疲れてしまうのかな。

    このまえ,文春を流し読みしたらまだ連載していた。
    5年後も文庫で楽しめるということだ。

  • いつも通りの楽しくふざけたエッセイ。でもたまに真面目に良い話がある。
    「感動的な行為の影響」知人夫婦の話だけど、本当に良い話で感動した。
    「不満だったのか満足だったのか」妻の拙い英会話の和訳にセンスを感じる。

    MVP:なし

  • 笑っちゃうぜ!!

  • 知的で飄々としてて、自虐ネタもスカッとしていて、これぞ娯楽という感じ

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著者プロフィール

1944年岡山県玉野市生まれ。玉野市立宇野幼稚園、宇野小学校、宇野中学校と、とんとん拍子に宇野地区きっての名門校を進み、中学2年生のとき岡山市立丸の内中学校に転校。岡山操山高校を経て、官僚を目指して東京大学文科一類に入学。2年後、方針転換して文学部哲学科に進学して大学院博士課程中退。東大助手を務めた後、お茶の水女子大学に着任。35年にわたって哲学を教え、現在、お茶の水女子大学名誉教授。 哲学のかたわら、五十歳のときユーモアエッセイ集『われ笑う、ゆえにわれあり』(文春文庫)を出版したのを皮切りに、『妻と罰』『ツチヤの貧格』(文春文庫)、『ツチヤ学部長の弁明』(講談社文庫)など多数のユーモアエッセイ集と、『ツチヤ教授の哲学講義』『ツチヤ教授の哲学入門――なぜ人間は八本足か』(文春文庫)など少数の哲学書を発表、いずれも好評のうちに絶賛在庫中。他に『幸・不幸の分かれ道――考え違いとユーモア』(東京書籍)、『われ悩む、ゆえにわれあり―― ツチヤ教授の人生相談』(PHP)などを矢継ぎ早に発表し、在庫に花を添えている。週刊文春とPHPに連載中。

「2013年 『哲学者にならない方法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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