ふたつの世界 アンボス・ムンドス (文春文庫 き 19-12)

著者 :
  • 文藝春秋
3.19
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本棚登録 : 929
感想 : 103
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  • Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167602123

感想・レビュー・書評

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  • 短編7作

    読み始めて、
    あ、、東京島を書いた作家さんだったと、、
    個人的に苦手、後味が悪いから、、
    あくまで個人的にです
    19年前の作品だから、、あーそーかー、という感じがした

  • 深みを感じない。
    解説を読むと、名作のオマージュという作品もあるらしいが、自分はそういうことが気づかなかったので、退屈でまわりくどいような感じがした。深みのないエグさばかりを感じてしまった

  • 最初の短編を読んで、こういう感じあんまり好きじゃないかも、と思ったけど、読んでいくうちに、どんどん引き込まれていった。全体的に暗い、人間の憎悪とか嫉妬とかそういうテーマの話。読み返したくなるような話ではないけど、娯楽としては面白かった。表題にもなってる「アンボス・ムンドス」がいちばん好き。先生の気持ちわかる。実際自分が教員のとき、11歳の女の子、こわかった。これも実際の事件(事故)がモデルだとしたらその話も気になる。

  • 何もかもどうでもいい平日のど真ん中に銀座の片隅にある天井からドデカいシャンデリアのぶら下がるようなオシャンティなラウンジバーで毒薬の注がれたショットを7発嗜むような作品です。エッジィでどこかエレガントで彼女の作品は期待を裏切りませんね。

  • 桐野夏生の短編集を読むのは、これが初めて。らしさを感じつつも、やはり短編ならでは、普段のどろっとした感情には触れる程度のところで終わってしまう。それでもなんとも言い難い感情の渦に、ぬるりと巻き込まれていく感覚は、桐野夏生の作品ならではのものである。

  • マイ本再読。
    毒が欲しい時に?読み返したくなる作品です。
    年を重ねてくると、ドロドロの桐野劇場を淡々と読めてしまう自分がいて…それが1番こわかったです(^^;;
    グイグイ読めるのに、最後「えっそれで終わり⁈」と拍子抜けする作品が多く感じた今回の読書、なにこの放置プレイ(笑)。
    桐野さんは短篇よりも長篇にその作品の醍醐味があるのかもしれませんね。
    とはいえ、妻の譲渡事件とか実際にあったなんて…そんな奴ら=文豪だなんて、納得がいかんのです。
    今から100年後、文豪と呼ばれているのは果たして誰なんでしょうね?

  • エグい内容だけど、誰にでも有り得る向こう側のように感じた。どの話も救いはないが、潜む悪意と攻撃性は身近なもので、だからこそヒヤッとした。表題作アンボス・ムンドスが、特に怖い。排除された女教師が、後から幼い生徒たちも女であることに気付くところが特に。後味は悪いが、印象深い一冊。

  • 短篇集ということでさらっと読める感じですが、例によって後味のよろしくないものが多いのは覚悟の上。
    作家が妻を譲る話とか、いろいろ下敷きにはネタがあるものなのだろうけど新たな解釈を加えて書き上げているって言う点で評価されているんでしょうね。
    構成力とか筆力はもう申し分ないんですけど、なんか好きになりきれないこのもやもやはまだわからないなぁ…なんだろうなぁ…

  • 毒気たっぷりの短編集でした。タイトルの意味は「新旧2つの世界」という意味があるそうですが、どの作品も2つの世界=女性の表・裏の顔が嫌なぐらいに味わえます。・・・ただ、女性向きかな。

  • これは比較的最新の短編種かな。なんだか『東京島』や『OUT』に通ずる面白みのある作品が多くて熱中して読みました。

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著者プロフィール

1951年金沢市生まれ。1993年『顔に降りかかる雨』で「江戸川乱歩賞」、98年『OUT』で「日本推理作家協会賞」、99年『柔らかな頬』で「直木賞」、03年『グロテスク』で「泉鏡花文学賞」、04年『残虐記』で「柴田錬三郎賞」、05年『魂萌え!』で「婦人公論文芸賞」、08年『東京島』で「谷崎潤一郎賞」、09年『女神記』で「紫式部文学賞」、10年・11年『ナニカアル』で、「島清恋愛文学賞」「読売文学賞」をW受賞する。15年「紫綬褒章」を受章、21年「早稲田大学坪内逍遥大賞」を受賞。23年『燕は戻ってこない』で、「毎日芸術賞」「吉川英治文学賞」の2賞を受賞する。日本ペンクラブ会長を務める。

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