- Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167614010
感想・レビュー・書評
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全体的な感想は何とも言えない感じでした。
どの話も淡々としてます。
それでいて、妙に心に引っかかる短編でした。
表題作「ダックスフントのワープ」のダックスフントの物語は興味深く、面白かったです。
他の作品では「ノエル」が好きですね。
満足度は★★★☆☆。
何とも言えぬ短編集でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
独特の世界観のある会話とともにニヒリズムが展開され、黒い倫理の結末に冷たい悲しさが残る。真理はそこまで冷徹だろうか。
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2023年11月25日購入。
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すごい
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感想
フロイト的無意識の世界。対話を重ねるうちに相手は消失しモノローグへと収束する。普段は触れられない世界の一端に。そこに犬はいるのか。 -
作者の他の作品を何冊か読んでから、デビュー作へ。四つの短編から成っていますが、全て僕と歳下の女の子との会話形式で進んでいきます。心理描写が細かく描かれていて、そこが作者の特長であると思いますが、このデビュー作では少々過多に感じました。村上春樹風かな。他の作品よりレートが低くなった理由です。ユーレイが一番しっくり来ました。
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何とも不思議なお話。
別にダックスでなくても。 -
病院の待合に置いてあったので読んだが、純文は…
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藤原伊織で短編集ねえ。珍しいな、と思ったら、ちょっと趣は違うけど純文学やん。
不登校になった10歳の少女の家庭教師を行う俺。そこででっち上げた(?)、スケートボードに乗ったダックスフントが、危機一髪でワープする話から、少女と担任だった女教師とのそれぞれの意思の疎通を描く。
純文学とはいえ、藤原伊織なので「ハードボイルド臭い」と感じる部分は全体に多く、「久しぶりだな千代」と間髪入れず警備員に蹴りを入れたりするあたりはらしいし、ユーレイがユーレイになったいきさつなどもらしいと感じる。
それでも純文学はねえと思ってしまうのなら、何も考えずに読み始めていい作品だとは思う。ただ、藤原伊織のハードボイルド・アクションと思って読み始めると、根本的に違う。違いすぎて、表題作が終わって2作目の途中くらいまで納得は行かないと思われる。
まあ、「ユーレイ」と「ノエル」かなあ。それぞれの作品は、まとめて読むというより、藤原伊織らしい長編におまけでちょこっと付いてたら、印象は違ったと思う。
他の超短編を集めた本なんかにも言えるけど、まとめて読むとしんどいというか、めんどくさい作品をまとめてしまうのは、出版社のエゴでしかない。バランスを考えてほしいものである。