バケツ (文春文庫)

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著者 : 北島行徳
  • 文藝春秋 (2008年9月3日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167628024

バケツ (文春文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 『無敵のハンディキャップ―障害者が「プロレスラー」になった日』の著者による、連作小説集。

    知的障害ギリギリで盗癖があり、肉親からも見放されてしまった少年・バケツと、小心者のボディビルダー・神島。2人の奇妙な同居生活が、養護施設・無認可保育園・老人介護サービス業という、ともすれば重くなりそうなテーマの中で軽やかに(時には脂汗を流しながら)営まれていく。

    色んな苦労もあるけれど、過度に悲観的になることも、また、わざとらしく神聖視することもなく、ひとつの「生き様」として少年を描いているのだ……と思いました。

    神島達を影に日向に応援してくれる女性・黒田の台詞、

    「障害者の苦労がよくわかりました? 所詮は町中だけのことじゃない。手を差し伸べられなかった自分が恥ずかしい? 自意識過剰なのよ。車椅子に乗っていても心は美しい? 車椅子に乗っていることと人格は関係ないでしょ」(37頁)

    暗誦したいです。肝に銘じます。

    人と人が寄り添って生きていけば、イイ時はイイけどイヤな時もある。
    主人公2人をはじめ、脇を固める登場人物たち全員が「いい人」一辺倒でなく、ちゃんとわがままだったり利己的だったりする点が非常に魅力的でした。

  • 「無敵のハンディキャップ」の著者が書いた小説。モデルは「無敵の…」に出てきていた方。養護施設で働いていた時に知り合ったやや知的障害のある少年との共同生活を描いているが、救われない環境とトラブル続きの中で、なぜだかほのぼのする不思議な小説です。

  • バケツのせりふの言い回しが大好き★
    とっても温かいストーリーでした。
    現実にはこうはいかないと思うけど、希望をくれる物語でしたね♪

  • マッチョだが生来気が弱く、脱糞恐怖症の主人公の神島と、就職先の養護施設で知り合った、軽い知的障害と盗癖をもつ「バケツ」と呼ばれている少年が一緒に生活していく上で直面する様々な出来事がコミカルに描かれている。

    両人物とも先述の「無敵のハンディキャップ」にモデルとなる人物が登場している。特にバケツのモデルとなった人物の実際の生きざまは、本小説のバケツよりも遥かに悲惨である。

    作者の北島氏は、せめて小説の中ではもっと幸せな人生を歩ませてやりたいと思って書いていたのだろうか。そんな感じがした。

    正直な感想としては、悪くはないが、作品としての力は残念ながら「無敵のハンディキャップ」に及ばないな、と感じた。

  • 優しい話だった・・。3つの短編がそれぞれ独立してるから、少しバラつく感じもしたけれど、どれもそれなりによかった。

  • バケツというあだ名の知的障害の男の子、親兄弟にも施設にも見放されたその子を引き取ってしまう主人公。生活費を稼ぐ為に、日焼けサロンや無認可保育園、ヘルパー等々同時進行で奮闘する。多分に綺麗事なところはありますが、バケツが心の支えだった、バケツが居たから頑張れたってのはホロリとしてしまう。

  • もしやと思ったら、事務所の多くの人の知り合いでしたw 文章はとても読みやすく、でも、大学時代に触れすぎた感が残るので…懐かしい感じ。2008.10.22読了

  • マッチョで気が弱い神島と、知的障害を持った少年「バケツ」。
    そんな二人を中心に巻き起こる日常を描いた連作小説です。

    神島と「バケツ」は、中々の名コンビ。
    「バケツ」のしゃべり方には愛嬌があり、神島は無条件にやさしい。
    知的障害を持ちながらも、少しずつ成長していく「バケツ」の姿に感動と寂しさを感じてしまいます。
    もっと、二人を見ていたいと思えるような、ほのぼのとした作品でした。

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