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この作品に関連する談話室の質問
この作品からのみんなの引用
みんなの感想・レビュー・書評
夢のようなお話。
夜寝るときに見る、夢のような。
普通じゃ考えられないことが起こるのですが、
それがまるで当たり前のように捉えられていて、
自分も従うしかない、というような感じです。
蛇は人間になり、水になり、
人や物が気配になり、
少女は金属になり、植物になり、
あらゆるものがあいまいに変態してゆく中で、
物を食べる、食事という行為だけは妙に現実感がありました。
芥川賞受賞作品である表題作ほか2篇を収録。
川上さんの作品に登場する女性って薄化粧でパンストを履かない女性という印象を持つ。「センセイの鞄」のツキコさんもそう。どんな時でも外出しない日の延長というか、他人の視線を気にしないというか。
自ら自分の小説を「うそばなし」と呼ぶ川上さんだが、荒唐無稽の話でもいつまでも耳を傾けたくなる。
初めて読んだ。今まで川上弘美という作家のことは知らなかった。
こんな独特な小説を書く人も珍しい、と思った。
川上弘美の作品は、まるで現代数学のようだ。
と言うと、え、数学なんかとは正反対じゃないの?と違和感を持たれるかもしれないが、直感的には当たり前の規則を敢えて取り除くことによって純粋に空想の世界の不可思議で豊かな構造へと抜け出していくアプローチがとても似ているような気がしたのだ。
「惜夜記」のタイトルには数学や物理の用語が多く出てくるが、日常感覚では理解できない現代数学や現代物理のウソのような理論に作者が関心を持つのは当然のことだろうと思う。
ただ、逸脱の仕方が勢い余って少し踏み外している感じもするので、欲を言えば、もっとバランスよく、作者の存在を意識させることなく作品世界に没頭させ続けてくれる絶妙なテクストを期待したいと思う。
この作家さんの頭の中はどうなっているんだろう....。途中ついていけなくなる部分もあったが、短編なのに分厚い本を読み終えた後のような満足感が残った。すごーい。
芥川賞受賞作の表題作、「消える」「惜夜記」の三部。
かなり癖のある話ばかりで、面白かった。
現実と不思議な世界が混ざり合い、それが淡々とした調子で描かれる。
唐突な始まり方、そして終わり方にも惹かれる。
個人的には惜夜記の、特に少女との話が好き。
芥川賞、という感じ。
私が日々暮らす中では決して起こりえないことが、
この中では淡々と起こり、
人々はそれに少々困惑はすれども、
特にそれを認めぬこともなく、話が進む。
現実と非現実が溶け合っていて、
私が暮らす世界とはほんの少しだけ
軸が違う次元にいるような感じ。
初・川上弘美作品
表題作「蛇を踏む」しか読まなかった。
秀逸な作品。
川上弘美の文章は流れるじゃなくて染みこむ。
柔らかい物腰で、いかにも女性的(江國香織の様な)ではなく
母性的という表現が合う。
引用した文、こんな感情表現があるんだと感動した。
すごくしっくりきたんだと思う。
とことん濃い独自の世界に心地よい文体。芥川賞というのは納得がいきますが、アクが強すぎるので川上弘美作品の試し読みは他の作品の方がいいと思います。
「うそばなし」の物語。蛇を踏む、は蛇と同居する話。消える、は不思議な家族の話。不思議な世界を漂います。
衝撃的文学作品。
消える家族、背中に食い込む夜、縮む女、枝になる四肢、蛇が住み着くからだ。
これは決してファンタジーではない。
有機物、無機物、動物、植物、気体、液体、固体、
それら全てが当たり前のように混ざり合い、境界をなくして成立する。
あたしはこの「うそばなし」が好きだ。
「うそばなし」の世界が、そこで遊ぶのが、とても好きだ。
すごく面白かった。あらゆるものからするっとすり抜けて、自由になれる小説世界。水に溶けるように、たゆたうように読む。染み入るような孤独が何とも居心地の良い作品。
短編が集録されています。蛇を踏んだ所から話しがはじまって
蛇が結局出て行くのかと。。でも蛇って出て行くものなのでしょうかねえ。
あとがきに書かれていることが少し印象的でした。
「うそ」だというし、この嘘を書いている時はきっと自分はうそつきで嘘をつきまくっているといった感じの台詞。
わたしは人生なんて嘘の固まりだと思います。そういった意味とこの本はダブルかな??どうかな??
文体、感覚ともに異彩を放っていると思いますので、エンターに飽きた人にはおすすめです。
川上弘美のデビュー作。 芥川賞受賞作の「蛇を踏む」のほか、「消える」「惜夜記(あたらよき)」の3編から成る短編集です。 予想外にファンタジックな作風でした。あとがきで作者が言うところの「うそばなし」。 現実世界の話のふりをしつつ、巧みに非現実的なイメージが繰り出されてきて、気が付けば、どっぷりと作者の作り上げた「うそ」の世界にはまっている、という感じ。 非現実性の濃度が、「蛇を踏む」<... 続きを読む »
2011.9.27 初読 リサイクル市でもらった。
ものすごく独特な世界観。
不思議すぎるんだけど、妙にリアルな感じもあって、するすると読んでしまった。
理解できるかというと、そうでもないけど。

読んでいると不思議な気分になってくる作品。『惜夜記』なんか特に。普通の話かと思いきや、それが自然であるかのように、不自然なものが登場するところが面白い。蛇が人間になったり、アパートが水に飲まれたり、...





