センセイの鞄 (文春文庫)

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著者 : 川上弘美
  • 文藝春秋 (2004年9月3日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167631031

センセイの鞄 (文春文庫)の感想・レビュー・書評

  • 胸がキューンと締めつけられる、切ない恋愛物語。しかも年の差。
    綺麗な読後感。けっこう知人に薦めてる。

  • 読んだ後、こんなに甘く切なく、そして暖かい気持ちになる恋愛小説は久しぶりでした。
    出会ったばかりの頃のセンセイはとても紳士的。それは二人の距離が近づいても変わらず・・・
    最初から最後までずっと紳士なのですが、逆に丁寧な言葉や行動だからこそ、ツキコさんに対する溢れんばかりの愛と優しさが感じられて・・・
    二人の距離が近くなりそうになると離れて、また近づいてを繰り返していくのですが、離れては近づく度に次離れる距離は前よりは近くなっているという感じで徐々に縮まっていくのが良いなと。
    激しい感情だけが恋じゃない。
    こんな風に穏やかに進む恋も素敵だなと思いました。

  • 2017年5月14日に紹介されました!

  • おおよそ恋愛とは無縁の
    拗らせ中年女と枯れた老人の
    不器用な交流が微笑ましくもあり
    じれったくもあり。
    プラトニックな関係でも常に色香が漂う。
    穏やかな関係だけに終わらせないのがさすがです。

    サトルさんの店と酒と季節の肴がとにかく魅力的。
    この描写だけで酒が進みそうです。

  • ツキコさんとセンセイ。
    優しくて、温かい物語。

  • 芥川賞作家らしい文体だと思った。

    歳を重ねた二人の恋愛ということで、とてもゆっくりで、マイペースな時間の過ごし方だけど、素敵だなと思った。
    最後はすごく切なかった。

  • ツキコさん(大町月子)38歳が高校の時に、国語を教えていたセンセイ(松本春綱)との居酒屋での再開後、飲み友達のような交流と淡い恋慕が、日々の仕事をこなし不自由なく一人で生活しているツキコさんにセンセイの存在がもたらすことがわかるような気がする。
    キノコ汁は今まで、お湯にキノコをいれ粉末の出汁を入れていたけど、キノコをまず油で炒めるとよりおいしくなる事を知りました。

  • 高校時代の国語教師のセンセイと居酒屋で再会したツキコ。酒の肴の趣味がセンセイと合うということで、杯を重ねるごとに心も近づく。そして恋に落ちてしまう。30歳ほどの差がありながら、センセイの紳士的な振る舞いや言葉使いが、心に沁みる。

  • ぼんやりとした漂う空気の中にある描写にひきつけられる。主人公の想いを行動を通して表す方法がおもしろい。(センセイと仲違いして刃物を買おうとするとこなど)歪みの中にある清く正しい世界観がステキ。大人になったらまた読みたい。

  • 居酒屋で偶然出会った高校時代の恩師に惹かれて行く話。
    ちょっと風変わりで物静かな高齢男性と、なんでもおひとりさまのアラフォー女性の話は最近流行っているのか?
    少し前に似たようなテーマの話を読んでしまったからか、正直なところ、またかと思ってしまった。

  • ぽつりぽつりとした感じがもうどうしようもなく好み。

  • とても良いお話を紹介していただいて感謝しています。

    「センセイの鞄」鞄が何?先生じゃなくてセンセイ。なぜ?読む前の私、恥ずかしすぎるでしょ。

    ツキコさんとセンセイのお話。お酒が好きな私、2人に引き込まれてあっという間に読了。2人の間に流れる空気が好きで居心地が良くて、2人の掛け合いが好きで一緒に笑って、一緒に切なくなって。そして、「センセイ」この表現がたまらない、ツキコさんからの「センセイ」は本当可愛い、可愛らしい。純愛って言うのかな、素敵なお話でした。

    大切にしていきたい本です。
    また読みたいと思います。

  • 久しぶりに読みましたが、改めて川上さんの最高傑作だと実感しました。ツキコさんとセンセイのあわあわと流れる恋の素晴らしさがいいですね。

  • 洗いざらしの生成りの布のような愛のはなし。
    いい感じにくたびれていて、それでいてとことん、純粋。
    この物語を読んだつもりでいたのは何故だったんだろうか。きっと自分の中の、この物語に反応する部分がまだ育ってなかった。

  • 第37回(2001年) 谷崎潤一郎賞受賞

    本当に優しく、時々笑みがこぼれるような気持ちなる作品。

  • 読み進めるうちに、涙がでました。
    一番好きな所は、センセイがいった「並んで、共に歩きましょう」。
    年齢を重ねた2人だから恋人になるまでゆっくりで、どこか初々しく感じました。

  • すごく好きな本

    ふたりの掛け合いがかわいくて
    くすっと笑ってしまう

  • 以前読んだことがありますが、年を重ねて読むとまた違ったところに想いが行くという書評を読んで、今回はゆっくりと味わうように読みました。
    何とも言えない二人の間合いがもどかしく、好感が持てるけれど、滑稽で、、
    のんびりと何度でも読みたくなる本です。

  • 単調な日常の中で、徐々に距離を縮めていく男女間の穏やかな親密さと、反して高まっていく緊張感の矛盾を絶妙に書き表した作品。

    年齢だけなら親子以上孫未満ぐらいに離れている、高校の国語教師だった「センセイ」と、その生徒だった「ツキコさん」は、二十余りを経て、ばったりと居酒屋で再会する。
    特に約束もせずに、それでも出会えば、それぞれのペースで酒を呑んで、それぞれ好きなアテを食べながら会話をする。そのうちに四季はめぐって、キノコ狩りやらお花見やら、店の外でもなんだか会うようになってくる。

    共に重ねる時間の中で、時々些細な喧嘩をしながらも、互いの気質と程よい距離感に馴染み、確実に恋慕の対象として意識し合うようになっているのに、それに相反するかのように、それぞれが抱える過去と孤独のためか、予想外に近づいていく関係に戸惑う二人の間の緊張感は高まり続け、やがてぬきさしならないものとなっていく…。

    不器用な男女の、端から見たら凡庸な日常でしかないのに、実は激しさ吹き荒れる歪な関係を、川上さんらしい、静かな語り口で、淡々と、けれど、とことん濃密に描いた秀作です。

    川上さんの独特の擬態語を用いて語られる二人の関係の終わりは、逃れられない哀しい真理であると同時に、寂しい優しさに溢れていて、余韻を残します。

  • 文庫19刷の大ベストセラーだし、ずっと気になっていたくせに今頃読んで感想を述べるのも申し訳ないんですが。ふたりの年齢からして大人の恋ってことなんだろうけど、どっちかっていうと初々しい恋愛で、見てるほうはもどかしいし切ないんだけど、でもふたりの情景はじんわりと官能的だったりする。そのへんの筆力がさすがすばらしいのよね。若いときの恋とか大人の恋とか、年齢で恋愛のありかたを枠にはめがちだけど、そんなもんはどーでもいいんだな。ツキコさんには、また素敵な恋を見つけてほしいな。

  • センセイとつきこさんの会話が愉快でした。距離がだんだん縮まっているのに、離れていくような。でも通いあって。
    さびしくて、温かくて、ちょっとほっとしました。

  • 言葉がほろほろと綺麗に流れていくようなお話でした。
    ツキコさんとセンセイの着かず離れずの心地いい距離感や想いが読み手にとっても心地の良い作品。
    ツキコさんの恋の駆け引きのお話のようにも感じました。
    恋の駆け引きといってもバチバチした激しいものでなく、それもまたほろほろとした美しい言葉で表現されていて、大人の渋くてほろ苦くて、それでいてチャーミングな恋愛を見ているようでした。
    結末がとても美しい終わり方で、じんわりと心に沁みて読み返したくなりました。

  • 深みがある温かい作品で、主人公の気持ちがひしひしと伝わってくる。島の場面で特に涙が出た。ただ、最後があまりにもあっけない。もっとその後の二人を書いて余韻を持たせて欲しかった。展開が早すぎて涙腺が追いつけなかった。デートまでは良かったのに。でも好きな作品。

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