28年目のハーフタイム (文春文庫 か 22-1)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167634018

作品紹介・あらすじ

1996年夏のアトランタ。28年ぶりに五輪出場を果たしたサッカー日本代表は、ブラジル戦での奇跡的な勝利で世界中を沸かせた。だが、躍進の陰で矛盾と亀裂を抱えたチームは、続くナイジェリア戦のハーフタイムで、ついに崩壊する。日本サッカーの苦悩に肉迫した、スポーツ・ドキュメンタリーの新しい金字塔。

感想・レビュー・書評

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  • アトランタオリンピックのマイアミの奇跡の裏側について書いた本。
    ブラジルに勝ったけど、じつは日本はその裏でチームが崩壊していたという話。

    本人も書いていたけど、前園の話をもっと書いて欲しかった、そこが気になってしまっている。

    初戦でドイツに勝ってドーハの奇跡と呼ばれる今回のワールドカップは近い展開だったけど、成長した日本代表の姿を知れてよかった

  • 最高の スポーツ ドキュメンタリー
    サッカーが 詳しくなくても
    とっても 素晴らしかった

  • 今となってはあまりにも昔の話ではあるが、こういうことの一つ一つが今の日本サッカー界に生きているのであろう。つか、生きていてほしい。

  • 面白いんだけれど、ちょっと想像を必要以上に膨らませてドラマチックな物語を作り上げているような気がしないでもない。
    読み物としては面白くなるものの、登場人物はリアルなものなので、受け取り方は程々にしておきたいところ。

  • アトランタ五輪サッカー日本代表が起こした「マイアミの奇跡」。サッカー日本代表に対する周囲の温度が一気に上昇し、メディアの狂騒に祭り上げられた若き選手達。「世界」に対する旧世代の選手達やメディア並びに国民との温度差は黎明期ならではの苦悩であったろう。

    最新号(2013年10月22日現在)のNumberが、ドーハの悲劇特集。
    今やW杯に出場することが「当たり前」のようになっているが、初出場からまだほんの15年。戦術や技術は日々進化しているが、日本が「サッカーが血の中に沁み込んでいる」南米やヨーロッパのように成熟するためにはまだまだ遥か長い時間が必要なのかも知れない。

  • アトランタ・オリンピックでの奇跡から溝を深めていく日本代表を取材した物。サッカーには才能、チームワークのほかに経験も必要になることがわかった。中田はその経験を積んでいた。
    また、マスコミがサッカーを知らずに溝を深める原因にもなっていた。

  • 緊迫感溢れる筆致。たった一言で崩れるチーム内人間関係も、後で確認してみればそんなつもりはなかったというものばかりで、現代表メンバーが「コミュニケーションをとって」を連発する意味がよくわかる。今の日本代表はこの本に描かれたころと比較すると、随分成長したのではないかと感じた。

  • 昨夜(2011/8/9)の日韓親善試合を3-0でモノにした日本には来月から始まるワールドカップアジア3次予選・最終予選を勝ち抜いてワールドカップ出場が当然という空気が流れている。但し、3次予選の組合せ・日程等を見る限りタフな戦いになるのは間違いない。
    2002年ワールドカップ以降、日本には「ワールドカップに出場して当然」といった風潮ができあがった。アジア3次予選直前の最終試合で宿敵韓国を倒したことで、一層そういった考えが強固なものになった気がする。
    おそらく、ひと昔前の人たちにとっては考えられないことだと思う。これを筆者は「断層」と呼んでいる。要は意識の違いである。この意識の違いはどんな集団においても存在すると思うが、時にこの断層は「刺激」と正体を変えて建設的に捉えられることもあれば、逆に「妬み」などに姿を変えて集団に亀裂をもたらすこともある。
    後者のように作用したのがアトランタ五輪であるが、近年は前者のように働くことが多いように個人的には感じる。インテルでプレーする長友が「世界一のSBになる」と目標を語り、同じポジションの槙野や駒野、或いは現五輪世代の酒井宏樹や酒井高徳の「刺激」となる。
    攻撃陣ばかりにスポットライトを当て、守備陣には注目しない野球式報道をする日本のマスコミはサッカー報道に関しては完全に後進国と1999年に金子達仁が著書「28年目のハーフタイム」で言及してる(p.55)。それから10年以上経ったが変化はあったのだろうか?未だにその体質を改めずにアトランタ五輪の時のような過失を繰り返していないだろうか。
    日本サッカーが更に進化・進歩していくにはサポーター・ファンだけでなくマスメディアもその目を変えていく必要があるに思えて仕方がない。

  • サッカー解説でお馴染みの金子達仁氏の著作。

    今から10年以上前に書かれた本で現在の彼と比べてさほどとげとげしくない。
    この時代をあまり知らない自分にとっては参考になることが多かった。
    あとがきで自分が未熟であったと自覚する著者には好感が持てる。

    また彼の著作にあたりたい。

  • 中田って痛い人なのかな?と思ってたけど、本当にそうだった。わたしは自分が努力してるのを見てほしいし、しかも全然大したことじゃないですみたいな顔をしながらアピールするキモい性癖なので、素直にかっけえ~と思いました。自分に酔うって、そういう資格がある人にしか許されないと思う。「カッコイイ自分」を頑張って目指す、そんな人間になりたいものです。

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