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この作品に関連する談話室の質問
この作品からのみんなの引用
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今じゃから申し上げえあんすが父上、わしは人ば斬ることが、辛うて辛うて仕様ねがった。そんたな顔を土方さんに気取らるれば、士道不覚悟で何をされるかわからながった。じゃからわしは、血も涙もねえ顔ばして人ば斬りもうした。
(さだめし辛かったじゃろう。父にはよぐわがっておる。お前の気性は、おなごのごとくやさしい。心ば鬼にして、ようやったぞ、貫一)
かたじけのうござんす、父上。泣いても良がんすか。
(泣げ。誰も見てはおらぬ)
― 307ページ -
吉村さんの顔を赤子みてえに抱きすくめて、次郎衛様はこうもおっしゃいました。
「わしは、またひとりぼっちになってしもたではねが。のう、貫一、わしをひとりにしねで呉ろ。お前がいねえと、わしは生きて行けねのじゃ」
― 268ページ -
盛岡の桜は石ば割って咲ぐ。盛岡の辛夷は、ほれ見よ、北さ向いても咲ぐではねえか。んだば、おぬしらもぬくぬくと春ば来るのを待つではねえぞ。南部の武士ならば、みごと石ば割って咲げ。盛岡の子だれば、北さ向いて咲げ。春に先駆け、世にも人にも先駆けで、あっぱれな花こば咲かせてみよ
― 117ページ
みんなの感想・レビュー・書評
貧しさ故に南部藩を脱藩し、新撰組に入隊した吉村貫一郎。滅法強く『人斬り貫一』と恐れられていたが、非業の死を遂げる。 物語は、切腹を前にした貫一郎の独白と、維新から50年後に飛び、貫一郎ゆかりの人々の証言で進んでいく。 この物語の主軸は、親子愛、夫婦愛なのであろうと思う。守銭奴と蔑まれても、南部の妻子に送金する貫一郎には胸を打たれた。涙が溢れてきた。 それ以上に私が... 続きを読む »
ひとりぽっちの たったひとりの ”義” それはひととしての思い、己がひととしてあるための不可欠の思いあるいは信念のようなもので、それは、己ひとりでおわるような容易いものではなくて、つながり、受け継がれ、己が死して後ひとをいかすのだと、そう知らされる。
涙なくしては読めない話なのですね。本はいつもカフェで読むので必死にこらえつつ鼻をすすりながらです。語り手が1人称で入れ替わったり、3人称になったりと飽きさせず読ませる手法は面白いですね。切腹するよう申しつけた大野という人物は南部藩の史料には残っていないようで、フィクションのようです。そもそも吉村貫一郎の詳細すら多くは残っていないのですよね。物語の内容も新聞記者が聞き回るという設定においても、子母澤寛の影響を受け執筆しているようです。切なくも楽しめました。
感動の最上級にあります.
いきなり涙して周りから偏見されようとそんなこと気にする余地なんて微塵もありません.
斎藤一もめちゃくちゃ好感持てましたし,貫一郎や嘉一郎を始めとする吉村家の血筋はどの人物も涙腺を熱くさせてくれます.
日本人であることに誇りを持てました.現代に生きる義の精神とは一体どのようなものなのでしょうか,そのような精神はもう現代には存在しないのでしょうか. 一生かけてその答えを見つけたいです.
人に一番薦めたい時代小説。
吉村の真摯な一生が様々な人の語りで明かされていき、クライマックスは涙もの。
全身の水分が涙に変わる本。 上巻の冒頭部分で、脱藩したのに危機的状況には藩を頼り、潔い死が美徳とされていたのにいつまで経っても切腹できない場面などに「なんだ、へっぽこ侍の話か」とぼんやり思った記憶があります。 上記の印象からさぞかし弱かったのかと思いきや、めちゃくちゃ剣術に長けている。金銭に執着するのは恥と言われていた頃に、めちゃくちゃ金銭に執着している。 いまいち人物像が掴... 続きを読む »
電車で読んでいたので、後半は涙が落ちないように歯をくいしばって読んだ。
吉村貫一郎の生きざまに胸をうたれて、いつのまにか思考が南部なまりになっていた。
参りました…
岩手の下級侍『吉村貫一郎』の姿を追い、当時を知る生き証人たちの話で浮かび上がる『新撰組』や『幕末という時代』そしてみんなの『思い』。
佐助が語る、上巻で『悪者』だった大野次郎右衛門の『思い』はもう、我慢出来ずにカフェで号泣。
熱すぎる。
胸がぎゅうっとなります。
幕末って、明治って、凄い時代だったんだなぁ。
本を読んで泣いたのは久しぶりでした・・・。
しかも胸に染みいるようにじんわりとくる。
名作です。
一貫して、吉村の知人が吉村を語る口調の書き方。
映画では斉藤一と吉村の息子の親友千秋のみの回想になっているが、本はもっと沢山の人の回想で構成される。
今の世なら当然の「実力のある人間が地位を得る」「妻子が命より大切」ということが認められない時代だからこそ、その2つに切実に苦しむ人間の非力さ・空しさ・刹那さが浮かび上がる。
浅田は凄く情緒的。泣かされる。ただ、主人公が健気で立派すぎ。ひねた私には出来すぎの主人公がうとましい。
田舎侍の自分を偽らざる正直な武士道に感動。武士道とは己の道を貫くことにあらず。主君や国でもなく、大切な人を守る為に進む道。

上巻より下巻の方がすんなり読めたなぁ
やっぱりいろいろ考えさせられました
この人はどうしてこんなに読み手を考えさせるような文章を書けるんだろうね
読むのは簡単なことだけれど当時の人...





