姫椿 (文春文庫 あ 39-4)

著者 :
  • 文藝春秋
3.40
  • (85)
  • (223)
  • (473)
  • (51)
  • (4)
本棚登録 : 2126
感想 : 229
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167646042

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 初めての浅田次郎さんの作品。
    全8話からなる短編小説。

    この小説すごい…何が凄いって読んでる時の
    心の振れ幅が。まるでジェットコースターのよう。
    (↓ネタバレごめんなさい!)
    感動いっぱい涙涙で読んでいたと思ったら、ある男性の不倫とパラレルワールドの告白、かと思ったら素敵なゲイの一生、かと思ったら奥さんを寝取られるお話。やっぱりジェットコースターだ♪

    その中で特に大好きなのは、

    1話『シエ』
    中国の伝説の生き物『シエ』が出てくるお話。
    なんて切なくて心温まるお話だろう。
    読んでると自然に涙が流れてきて、
    自分の幸せって何かなって考えさせられる。

    2話『姫椿』
    その日、自殺しようとする男性が
    昔通った銭湯に偶然たどりつきお風呂に入る話。
    読み終わった後の余韻が素晴らしかった!

    8話『永遠の緑』
    父、娘、その彼氏のお話。このお話大好き‼︎

    あと…、不謹慎なのですが、
    1話以外、ほぼ男性目線のお話なので
    なんだか、男性の知られたくない心内を覗き見しているような気分になって、そんな自分に気付いて笑ってしまいました。

    次はどんなお話だろう、次は?その次は?とワクワクしながら読み進めた。
    楽しかったぁ(^^)

    • ひろさん
      いいねぇ!友だちとあちこちの国を車で旅行とか、最高だね!!
      同じく1人なら金沢かな♪ちょうど「アンと愛情」の小説でも出てきたの。外国ならイタ...
      いいねぇ!友だちとあちこちの国を車で旅行とか、最高だね!!
      同じく1人なら金沢かな♪ちょうど「アンと愛情」の小説でも出てきたの。外国ならイタリアかな♪
      家族なら隣県で子どもが喜ぶテーマパークメインでちょっと観光して、温泉に入りたい♨
      友だちとは沖縄の離島♪
      ほんと、考えるだけでも楽しいね⸜( *´꒳`*)⸝
      2022/02/19
    • 松子さん
      『アンと愛情』は金沢が舞台なんだね!
      いいねぇ!
      忘れないように本棚に登録しとこ♪

      そうそう!家族旅行は温泉がセットだよね!笑
      子供たちが...
      『アンと愛情』は金沢が舞台なんだね!
      いいねぇ!
      忘れないように本棚に登録しとこ♪

      そうそう!家族旅行は温泉がセットだよね!笑
      子供たちが喜んだ顔を見て、最後に温泉と美味しいお料理でしめる♪さいこー!

      旅行話、とまらない(汗)
      近々、図書館行ってるるぶ見て来なきゃ
      ご家族と楽しい週末を〜♪
      2022/02/19
    • ひろさん
      主人公が友だちと金沢を旅行する場面があるの♪
      ふふっ♪まつと話してると次々言葉が出てくるから不思議(^^)聞き上手なんだなぁ。
      まつもよい週...
      主人公が友だちと金沢を旅行する場面があるの♪
      ふふっ♪まつと話してると次々言葉が出てくるから不思議(^^)聞き上手なんだなぁ。
      まつもよい週末を過ごしてね~♪
      2022/02/19
  • さらっと読める八つの作品が納められた短編集。
    そう、軽く読めてしまう作品ばかりだが、つい何度も読み返してしまう。
    灰色の世界をさまよっている心。そこに鮮やかな赤や黄色、暖かなサクラ色が、ふわっと舞い降り、生きる力をもう一度信じよう。そう思える作品たち。
    不幸を食べる不思議な動物の話「シエ」。
    表題作「姫椿」。
    マダムは完璧な女だった。から始まる「マダムの咽仏」。
    などが好みの作品。
    解説は脚本家の金子氏で、ドラマにするなら、という目線で面白かった。

  • 8編からなる短編集です。
    「シエ」や「トラブルメーカー」等 不思議な話もありましたが、「オリンポスの聖女」等 涙してしまう話もありました。
    浅田氏は競馬が好きで馬主でもあります。
    一番最後の「永遠の緑」は「KEIBA CATALOG vol18」に掲載された話で、競馬好きな大学助教授が主人公です。
    家族愛がテーマになっていて、この話も涙が出てきました。

  • 浅田次郎さんの短編集。おとなのためのお伽噺。
    また何年後かに読み返すのもいいなと思えた。

  • 浅田次郎さんの本、好きだったんだけど、近年の著作は価値観が合わなくなったなあとありありと感じる。
    特に、語り手から見た女性像。まあ、今の時代の話ではないのだけど、だとしても合わない。
    時代が変わったのか、自分が変わったのか、著作が変わらなかったのか。
    人生で上位に好きな作家さんだったからちょっとショックだ。

  • 『姫椿』浅田次郎著
    鉄道員に続く、浅田次郎さん2冊目の読了です。
    鉄道員は「哀愁」、そしてこの姫椿は「小幸」と表したくなる短編集です。
    小幸とは、その名のとおり、小さな幸せです。

    僕は、1970年代生まれです。
    バブル期は高校生でした。
    なんとなく、周りが騒がしかった記憶があります。
    そして、いまは40代半ばです。

    この年代になると、内省の時間を通じて、仕事、家庭の現実、また近くの将来について想いを馳せることもあろうかと思います。

    この小説は読みやすく、また、私に近しい世代の読者には親近感がわくかとも思います。
    ひとつひとつの物語を通じて、小さな幸せを見つけることができる、味わいがある小説かとも思います。

    季節はいま冬です。
    春先に、この小説をたずさえて、緑が芽吹きはじめた通りを散策すると、日常に別の光が差すような、そんな小説です。

  • 短編集はあまりすきではないのだけれど、
    これは、好き。

    なんだか泣けてきてしまったり。

    うちにあったのだけれど、誰が買ってきたのだろう…?
    本は、出会い。
    呼ばれるものです。

  • 理屈なんてないのです 脳波がガッツリ合うんです。人情ドタバタ喜劇
    「しえ」秀逸

  • 短編集。
    浅田作品はどれも好きです。
    朝の通勤電車で心があったまりました。
    ノスタルジーや自然体の晩年の送り方は自分の老後の参考になります。

  • 浅田さんの短編集。それぞれ、色々な結末やオチがありますが、謎の部分も多い。
    中でも、「オリンポスの聖女」と「永遠の緑」がよかったかな。

全229件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1951年東京生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で「吉川英治文学新人賞」、97年『鉄道員』で「直木賞」を受賞。2000年『壬生義士伝』で「柴田錬三郎賞」、06年『お腹召しませ』で「中央公論文芸賞」「司馬遼太郎賞」、08年『中原の虹』で「吉川英治文学賞」、10年『終わらざる夏』で「毎日出版文化賞」を受賞する。16年『帰郷』で「大佛次郎賞」、19年「菊池寛賞」を受賞。15年「紫綬褒章」を受章する。その他、「蒼穹の昴」シリーズと人気作を発表する。

浅田次郎の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
奥田 英朗
宮部 みゆき
宮部 みゆき
浅田 次郎
宮部みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×