その誕生から今日まで CIA秘録 上 (文春文庫 ワ 2-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (608ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167651763

感想・レビュー・書評

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  • CIAの無能さについて。情報収集を主な任務とするはずが、秘密工作に夢中になってしまう、CIAの姿。

  • 海外旅行に行く途上で読もうと、1冊1,000円オーバーの文庫は高いと思いながらやっと購入。

    映画である様な、謀略・秘密工作が緻密に練られたものかというのは、全く無く。
    組織の創世記・先の読めない冷戦期だからという言い訳では、全く通用しないぐらいに、人命軽視・無駄金・事前準備不足の秘密工作の数々。

    こんなにもダメな行政機関が今も続く理由は何処にあるんだ!と下巻に続く。

    緻密な取材、資料引用数から反論を許さない著述に付、文句なし。
    サクッと読めない苦痛はあるがアメリカの広い意味での外交史を網羅し、良書。
    JFK暗殺とカストロ暗殺の章だけでも読めば、すぐに作者の賢さを理解出来る。

著者プロフィール

1956年、ニューヨーク州で生まれ、コロンビア大学と大学院で歴史とジャーナリズムを専攻し、《ソーホー・ニュース》紙で記者としての第一歩を踏みだした。《フィラデルフィア・インクワイアラー》紙に移籍後の1988年、国防総省とCIAの秘密予算にかんする調査報道でピュリツァー賞を受賞する1993年から2009年までは《ニューヨーク・タイムズ》で記者をつとめ、1994年には、CIAが50~60年代に日本で自民党に数百万ドルの資金を提供していた事実を暴露した。2007年に刊行した『CIA秘録 その誕生から今日まで』は《ニューヨーク・タイムズ》のベストセラー・リストに名をつらね、全米図書賞を受賞した。2012年には姉妹篇の『FBI秘録 その誕生から今日まで』を上梓、《ウォールストリート・ジャーナル》から、「スパイ事件について書かれた最高の本」と称賛された。本書は6冊目の著書(共著もふくむ)で最新作にあたる。また、プリンストン大学とコロンビア大学で歴史と文章術を教えたこともある。本書は、辛口で知られる老舗書評専門誌《カーカス・レヴュー》の2020年度のベスト・ノンフィクションに選ばれた。

「2022年 『米露諜報秘録1945-2020』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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