紫蘭の花嫁 (文春文庫 の 7-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 54
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  • Amazon.co.jp ・本 (366ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167652012

感想・レビュー・書評

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  • 実は随分前に友人から借りて、いよいよ返さなければと思い読み出した一冊。乃南さんの本を読むのは初めてだったが、非常にスリリングで面白かった。
    連続殺人犯とそれを追う警部、花屋を点々とする謎の女とそれを追う男。正直、連続殺人の犯人はすぐに分かったが、複雑な人間関係が段々と紐解かれていく展開に夢中になれた。最後のシーンはかなりの衝撃だ。こんなに面白いなら、友人から借りた時点ですぐに読めば良かったと後悔。
    また、一人面白い作家さんに触れる事ができたので、別の作品も読んでみたい。貸してくれた友人に感謝。

  • 2020.11.01.読了
    なかなかの作品。
    読み手の想像を掻き立てる内容でもしや?を何度も裏切られた。
    クライマックスにえーっ!となってからは、もう一気読み!
    古い作品と思われるが全く気にならずに楽しめた

  • Rさまオススメ本
    久々の警察も絡んだミステリー。
    やはりこういう作品が好きだ。
    と思ったのもつかの間、途中である男の名前が呼ばれたときに、
    予想が一気に覆されました。
    一連の連続殺人事件のほうは、おおよその予想通りだったのに、
    もうひとつ出てくる幼い頃からのお話が渋沢?
    いや違った、など、なかなかつかめなかった。
    そしてようやく解決したと思ったのにあのラスト。
    怖かった~。
    ほんとに読みごたえ十分な作品でした。

  • 乃南アサの『紫欄の花嫁』を読んだ。
    面白かったね~前回読んだ「凍える牙」より好きだな。
    小説ならではのミステリーで、推理しようとする読者を弄ぶように話が展開される。もう、頭の中が謎でぐるぐるになってしまう(笑) あっという間に読破してしまったよ(^^)/

  • 意外な展開で面白かった。小田垣が逃走、インターホンの鳴ったラストは…

  • *「あいつから逃げなきゃ!」執拗に追ってくる男の影に脅えつつ、逃亡を続ける花屋の店員、三田村夏季。同じ頃、神奈川県下では不可解な連続女性殺人事件が起こり、刑事部長・小田垣の苦悩の日々が始まった…。追う者と追われる者の心理が複雑に絡み合い、やがて衝撃のクライマックスへ。傑作長篇ミステリー*

    十ン年ぶりの再読。いやー、今読んでもその巧妙で緻密なストーリー展開には脱帽です。あれこれと想像を巡らせながら読み進めると、一層楽しめます。
    ただ、改めて読むと、それまでは丁寧かつ周到な運びだったわりに、運を天に任せたような夏希の罠はやや雑な気が…初読時は、その劇的な展開に胸を躍らせたものですが。エピローグの、少々浮足立った二人のやり取りもなんだか…
    とは言え、ラストの≪ニュース≫で一気に締める手法はさすが。

  • 突如、ウエディングドレスの試着室から消えた花嫁。ここからストーリーは展開していく。次々に起こる女性連続殺人事件。園芸愛好家垂涎の蘭の花の数々。これが、ストーリーとどう関係してくるのか。

  • 誰かに追われる女と、事件を捜査する警察官の視点に、思わせぶりな犯罪者の独白が絡み合っていて、単純ではないけれどサクサク読めた。

  • 久しぶりにこの方の小説を読んだ。

    自分の昔の感性とは変わったのかもしれない。
    なんだか深みがなく、強引さを感じさせられた。
    半分読んでも淡々とした感じで、少々退屈になってしまった。
    そのためか、読み終えても残念ながら大した余韻は残らなかった。

  • ラブホテルで起きる連続殺人を追う警察官僚の視点と、なにかから逃げ回っている女性の視点の両方から描かれる。そこに殺人犯の回想が挟まるのだが、いつの間にかもうひとりの殺人者らしき人物の回想が増えている。女性はなにから逃げているのか、連続殺人事件の真相は?が読みどころ。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。88年『幸福な朝食』が第1回日本推理サスペンス大賞優秀作となる。96年『凍える牙』で第115回直木賞、2011年『地のはてから』で第6回中央公論文芸賞、2016年『水曜日の凱歌』で第66回芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞。主な著書に、『ライン』『鍵』『鎖』『不発弾』『火のみち』『風の墓碑銘(エピタフ)』『ウツボカズラの夢』『ミャンマー 失われるアジアのふるさと』『犯意』『ニサッタ、ニサッタ』『自白 刑事・土門功太朗』『すれ違う背中を』『禁猟区』『旅の闇にとける』『美麗島紀行』『ビジュアル年表 台湾統治五十年』『いちばん長い夜に』『新釈 にっぽん昔話』『それは秘密の』『六月の雪』など多数。

「2022年 『チーム・オベリベリ (下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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