銭湯の女神 (文春文庫 ほ 11-1)

著者 :
  • 文藝春秋
3.87
  • (14)
  • (19)
  • (17)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 132
感想 : 16
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167656881

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 〇あなたの生活の快適さを保証するために、あなたが眠っている間に働いている人たちが社会にはたくさんいるのだ。

    ☆だから、人のことをとやかく言うもんじゃないなあと思う。そうなると、どうも無口になってしまう。なんも言わないのが一番いいような気がして。

    〇100円の健康青竹を踏むことは、幼い頃の自分自身の記憶を踏みにじることだった。

    ☆その商品の裏にいる人たちのことを考えてみると、100均の商品が不気味に思えてくる。298円のパイナップルでさえ、え、外国からきてこの値段なのかと思うけど、本当に元の元の人の所にはいくら入っているんだろうか。

    〇日本とて、もともとは多民族の寄せ集まりだった。

    ☆「日本人」で統一することで、国民意識を一体化させてきたという。こうやって国民像を作ったさきにあるものは何だろう。

    〇彼女が私を選んだのは、つまるところ私になら勝てると彼女が判断したからなのだろう。

    ☆こういう人、いるよね。だからこそ、堂々としていよう。付け入る隙を与えないように。

    〇旅に出たら考えるのは当たり前だ。

    ☆旅にでたいなあ。

    • やまさん
      えりりんさん
      こんばんは。
      いいね!有難う御座います。
      野伏間の治助 北町奉行所捕物控 シリーズの8作目です。
      長谷川卓さんの本は、...
      えりりんさん
      こんばんは。
      いいね!有難う御座います。
      野伏間の治助 北町奉行所捕物控 シリーズの8作目です。
      長谷川卓さんの本は、「戻り舟同心」シリーズの新装版が出てから読み始めたのかな?
      はっきりは覚えていませんが、新刊が出たら読んでいます。
      読んでいて面白いです。
      中でも一番は、「嶽神」の上下巻です。
      真田忍者、伊賀忍者は出て来るは、そして武田家の遺金をめぐって壮烈な戦いです。
      是非読んでみてください。
      やま
      2019/12/09
    • えりりんさん
      やまさん
      コメントありがとうございます。
      伊賀忍者、興味あります。
      おすすめの紹介、ありがとうございます。
      やまさん
      コメントありがとうございます。
      伊賀忍者、興味あります。
      おすすめの紹介、ありがとうございます。
      2019/12/10
  • もう20年くらい前のエッセイなんだけど、ここで書いてある世のなか……というか現代日本への違和感とかとても共感できる。常識ばかりがはびこって良識が通じなくなっている。そういう世のなかで生きていくのってつらい。

  • うん、そう、そういうこと、言いたかった!考えてた!ってことを言葉にしてくれて、ああ、これには気づかなかった!ってことに目を開いてくれる。ちゃんと感じたことを考えて、伝えてくれて、それでいて面白いエッセイです。

  • 「キレる若者より怖いもの」だけは心のなかに留めておこうと思う。

  • これは良いエッセイでしたねぇ…香港の熱気が文面から漂って来るやうです…。

    初めて読んだ作家さんですけれども、これは他のも読んでみたくなりましたね!! それくらいこの本にはエネルギーがあるというか…香港という場所にはこれまで全く興味・関心はありませんでしたけれども、本書を読んでこう…行ってみたくなりました!! けれども帰るのめんどそうだなぁ…(!) 社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    香港に長らく滞在していた著者だからこそ、現代日本における違和感とかね…そういうのに敏感になれるんだと思います!!

    まあ、そんなわけで久しぶりにイイ本でしたよ、ええ…さようなら。

    ヽ(・ω・)/ズコー

  • 著者の考え方が理解できる本かと思います。

    が、その論理というか考え方というのは、ところどころ、新たな視点を提供してはくれたのですが、個人的にはどうもあまり馴染めませんでした。

    ほかの本はけっこう好きだったのですが、この本は好きにはならないというか、読まなくてもよかったかなとちょっと残念。

    前後を端折ってピンポイントになりますが、ある項目で記載されていた「性格の欠陥」という言葉が笑えない言葉として私の著者像に残ってしまいました。

    2001年単行本が出ているようなので、現在は当時とはまた異なるかもしれませんけれど。

    払ってもいい金額:350円

  • 香港から帰ってきた著者が住んだのは風呂なしアパート。居場所がファミレスと銭湯しか心安らぐ場所がないような状況で書かれたエッセイは鋭くもあり、時に自虐的であり面白い。

  • この人の本が、もっと読みたいなぁ。写真家の視点・・・なんてわかった言い方をしたくないほどに、日常生活のあらゆるものを見る目がすごい。100円ショップの商品から世界経済を見、ゴミの中から働く人たちへと目を向ける。ちっとも偉そうじゃないのにすごい展開力、深い深いまなざし。この人と一緒に歩くとこんなふうに見えるんだなと、静かに感動してしまう。

  • 中国モノしか読んだことがなかったので、彼女の日常への視点が知れてよかった。共感できるところと、うーん、と思うところがある。社会の軽薄な風潮を批判しても切り捨てないところ、完全に対象を客体化するのではなく、自分もふくめた共通の問題として捉える姿勢が好ましい。

  • 良いけど、香港の方が好きかな。江戸の香りが濃くてくらくらします! しかし、エッセイの上手い人は羨ましいわ。

全16件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1966年、戸越銀座生まれ。ノンフィクション作家、写真家。著書に『転がる香港に苔は生えない』(2000年、第32回大宅壮一ノンフィクション賞)、『コンニャク屋漂流記』(2011年、第2回いける本大賞、第63回読売文学賞随筆・紀行賞)、『戸越銀座でつかまえて』(2013年)、『みんな彗星を見ていた』(2015年)、『今日はヒョウ柄を着る日』(2017年)、『旅ごころはリュートに乗って』(2020年)など多数。

「2022年 『世界は五反田から始まった』 で使われていた紹介文から引用しています。」

星野博美の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×