チェチェンニテ一人相撲スの巻 不肖・宮嶋の一見必撮! (文春文庫PLUS 10-10)
- 文藝春秋 (2004年2月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167660635
感想・レビュー・書評
-
相変わらずの宮嶋節。痛快である。前半のチェチェン編、軽い調子で書き連ねてあるが、その状況を想像すると身の毛がよだつ。決して、マスコミが報道しない事実がここにある。後半は、一転して日本中心の軽めの話。バブルだったなあとある意味懐かしく思った。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
久しぶりに宮嶋節をと思い、おそらく読んだかも知れないが、文庫版で読む。本当にみずから現場まで行って撮影しているのが、信じられんくらいにすごい写真がある。ちゃらい文章で埋もれることもなくそれは燦然としている。写真がとにかくすごいと思ってしまう。
次の自衛隊ねたのような体験記にまた期待したい。この体験記も面白い。 -
日本大学芸術学部写真学科の先輩である
宮島 茂樹氏(面識はナイ(^ ^;)が、
週刊文春に連載していた写真エッセイを
まとめた本。
相変わらず右よりな「不肖 宮島」文体。
面白いは面白いのだが、特に後半は
単なる「カメラマンの苦労日記」で、
自衛隊の作戦に同行してひどい目にあったり、
南極観測船に同乗して死にかけたりといった
これまでの多くの作品にあったような
「極限状態ならではの『笑うしかない状況』」
という破壊力はない。小粒な印象。
もちろん、当人的には苦労されているし、
それなりのスクープもものにしてはいる。
その舞台裏を知ることはとても興味深い。
が、読み物としての評価としては、
やはり「極限状態のミヤジマ」の
パニックぶりヘタレっぷりの方が
ずっと面白く読める気がする。
一部外者としては(^ ^;
そのためには、ある程度文章のボリュームが
あった方が面白みが増す印象。
「毎週2ページ」のエッセイでは、
面白みを発揮し切れず、消化不良感が。
この本でも、冒頭のチェチェン最前線レポートが
一番氏の魅力が出ていると思う。
世界中からプレスが集まっているのに、
寝坊して第一便のバスに乗り遅れてしまい、
でもそのおかげで予想もしてなかった
本当の「最前線」の取材ができたり。
最前線で、ものものしい警備に囲まれつつ
いい加減なロシア軍将校にウォッカを呑まされ
ゲロ吐いて寝込んだり...といった
「行き当たりばったりさ」がこの人の魅力(^ ^;
...と、私は勝手に思っているが(^ ^;
それでも、やっぱり尻切れトンボな感じで...
う〜ん、残念...(^ ^;