ロックンロール・ウイドー (文春文庫 ハ 24-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (522ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167661830

感想・レビュー・書評

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  • 8冊入手して切り崩すように
    読んでいるカール・ハイアセンの本
    6冊目
    2002年の作品
    この人の作品は「ダラダラ読んで楽しむ」と決めている。

    あるロックンローラーの死
    名前から彼のことを思い出した
    新聞記者(というか死亡記事担当者)の
    ジャックは、彼の死を調査するうち不審な点に気づく…

    同僚に「フィリップ・マーロウの真似事はよせ」と釘を刺されてるように
    一記者が事件に巻き込まれていく

    キャラクターは、他の作品よりも変態度合いを抑えた感じ。
    むしろどの人物も魅力的だった。

    ジャック:主人公、死亡記事担当者
    有名人の命日を覚えていて、毎年自分が誰かと同じ年に死ぬのではないかという強迫観念を持つ。娘からもらったトカゲを飼っていたが、ある事故で死に自宅の冷凍庫で保管している。

    カーラ:主人公の娘(色々なことに精通している奔放な情報屋的存在ヤンチャ)

    アン:主人公の元妻(ル・カレもどきの小説家と婚約中)

    ホアン:ジャックの同僚(過酷な過去を持つ爽やかなイケメン、エマに惹かれている)

    エマ:主人公の上司(仕事熱心でジャックの半分の年齢、厄介な部下を持ち頭を抱えている)

    ロックンローラーの事件とは別に、新聞社を買い取ったメディア王との対立や…死んだかどうなのかわからないジャックの父親の件など、詰め込んでくる。

    ジャックとしては新聞屋という仕事をエマに辞めさせ真っ当な道を進ませようとするため冷たくあしらうも、事件同様どんどん深みにハマっていくのも面白い。

    微妙に「ル・カレもどきの作家」や「書店員の妻と出会ったときある作家を一刀両断した発言に惚れた」など、他の作家を撫で斬りしてるのもよい。

    コロナの影響で、派遣先から近場の自社勤務となり、読書の時間は激減
    本腰を入れて読もうとハードカバーで本を買ったがゴールデンウィークは勤務で消え去り読めず。
    肩に力の入らないコチラの系統を読んでみた。
    すごい面白いわけでもないのだが、下らない汚い表現に辟易とするどころか清々しく感じ。
    毎度のことだがダラダラと楽しめた。

    でも、石田衣良氏推薦!みたいな
    アオリはどうなのよ?

  • この著者の作品は大好き。ユーモアとシリアスの配分が、6:4か7:3かくらいで。
    本作はロックンロールと死がテーマ。そこにラブとエロティックを少々。
    武器はペンとメモ帳。
    冴えない新聞記者は有名人の享年を記憶し自分の死に怯える。しかし、最後には長寿の秘訣の話になり、、、うん、いい終わり方だ。

  • ストーリーはまあまあだが、キャラ造形はたしかにいい。イキイキ/ジャックとエマの関係も自然。ドラマチックなところないけど/タグのつけかえ、どんでん返しだがちょっと唐突/ジャネットがそこまでしたかった動機が描かれていないので/ラストがいい

  • 主人公は地方の新聞社に務めるベテラン記者。しかしながら、訳あって、死亡記事担当という不遇をかこっている。
    そこに嘗てファンだったロックスターの死亡記事執筆の命が届く。スキューバダイビング中の事故死との事だったが、取材をしている内に、不自然さを感じ始めて…
    以前に読んだ少年向け小説「HOOT」が面白かったので、ハイアセンのミステリーを読んでみたが、ストーリーの運びが上手く、飽きさせない。ミステリーということになっているが、ミステリーそのものは大した内容ではなく、それよりも主人公の斜に構えた一人称の語りが面白くて読ませる。

  • 変人キャラ炸裂。
    『復讐はお好き?』の方がパンチは強いけど
    新聞社に勤めているのに
    文章がうまくかけない女上司(ペディキュアを気分に合わせて塗り替える)になぜかきゅんきゅんしてしまう。
    冷凍庫に異常ありな主人公(病的な悲観論者)。
    そしてラストが爽快なくらいグロテスク。

  • 人の死にあてられた新聞記者(死亡記事担当)が主人公の事件モノ。

    語り口が軽妙で、描かれている人間がそれぞれ特徴的かつ魅力的。「アルバイト探偵」とか好きな人はハマりそう。事件モノだがミステリーやサスペンス調ではなく、変なヤツである主人公の一人称で描かれている。へらず口のオンステージって感じが楽しい。

  • <DIV style="background-color : white ;color :black ;padding : 8px 8px; border : 1px inset #ddd; margin : 0px 5px;">翻訳物にはなかなか馴染めない。レッチリやらジミヘンやらロックスターの名前がかしこに出てくるが、その辺はスムーズに読める。新聞社が舞台なのも興味深い。ただどうしても翻訳物特有のまわり持った感からは離れられない。</DIV>
    <h5>出版社 / 著者からの内容紹介</h5>
    米ミステリ界最上のユーモアとと最強の怪人物造型を誇るベストセラー作家、それがカール・ハイアセンだ。本書がその最新作。大物ロック歌手の変死事件を追い、死亡記事担当に左遷中の敏腕記者ジャックは深まる謎をかき回し、ついでにメディア王の奸計に挑む!気分が冴えない日に最適、石田衣良氏も愛する巨匠の妙技を堪能あれ。

  • スピーディー。かっこよし。

  • 独身オヤジもかっこいいんでないの?と思いました。

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