デッドエンドの思い出 (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2006年7月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167667023

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デッドエンドの思い出 (文春文庫)の感想・レビュー・書評

  • すぐに読み終わってしまうくらい面白かった。中学生か小学生くらいに図書館で読んだ本で、この表紙を見たときに懐かしく思い購入した。けれど「こんな内容だったっけ?」と思い出せないくらい新鮮な感じがした。
    とても静かで繊細な流れの中で、「せい(性、生)」を見つめる物語。淡い物語の中で、ふと引き付けられる瞬間が多かった。2017.5.28

  • ばななさんの文体はびっくりするくらいあっさりとしているため、すぐに読める。内容も、へんに物語としてたてようとせずに主人公のモノローグに重きを置いてる感じで、無理がないなあと思った。今回の話は、いずれも男女と喪失にまつわる話で、わたしは最初と最後の話が気に入った。

    幽霊の夫婦の描写は、読んでいて優しいきもちにさせてくれる。「暮らし」をしてみたいなあ、という、すごーい健全なところまで気分を引き上げてくれる力のある話だったと思う。あと、最後の話は、傷ついた主人公と居候先のバーテンの男の子の、つかずはなれずの関係がすごくよかった。

  • ただ読んた。って感じ。
    よしもとばななの作品を以前に読んだ時も、ただ読んだ。って感じだった。
    何故か判らないけれど、私には合わないのかもしれない。
    言っていることは解る、でも、何だか違和感を感じるような、言葉巧みに誘導されてしまったときのような感情が込み上がってしまった。
    やはり、自分には合わない。

  • よしもとばななの本を読むなんて久しぶり。でも、この本は前からすてきな表紙だなと思っていた。金色のイチョウの葉に囲まれてはしゃぐ子どもたち……って思っていたんだけど、これって合成写真?
    表紙の写真と中に収められている4編の小説とは何の関係もない。自分のことをよく見つめるている女の子たちが主人公。出てくる彼氏がみんないい感じ。いわゆるマッチョな男らしさとは違うし、彼女をふっちゃったりもするんだけど誠実な感じ。現実世界にはあまり生息してない気もするけど、吉本ばななのような作家の小説には、こういう上質な男の子がよく出てくる気がする。

  • やっぱしよしもとばななさんは18-30歳のときに読むべきなのかと

  • 銀杏が綺麗で、まさに11月に読むのにぴったりな本!(読み終わるの12月になってしまったけど…)
    『幽霊の家』『あったかくなんかない』が特にすき。どの話もつらいときにしあわせを見つけられてほっこりする!

  • 私なら簡単に絶望するであろう出来事を、丁寧に丁寧に悲しんでいるがゆえに、とっても重たい。




    「何かがひとつ違っていたら、いい感じでおつきあいできたかもしれなかったのに、もう会うこともないのだと思うと、涙が止まらなかった。」

    「ほんとうは別のかたちでいっしょに過ごせたかもしれないのに、どうしてだかうまくいかなかった人たち。(中略)この世の中に、あの会いかたで出会ってしまったがゆえに、私とその人たちはどうやってもうまくいかなかった。」

  • よしもとばななの作品を読むたびにゆっくりとした穏やかな気持ちにさせられる。

  • タイトルからして、身に染みてくる。
    別れと向き合う痛みに、
    胸も、キューーっと 締め付けられ。

    悲しくて、切なくて。
    でも、その先に、
    明るい風景が見えた気がして。
    .
    散りばめられた 鮮やかな言葉ごと、
    「心の宝箱」にしまっておきたい。
    大好きな一冊になりました。

  • 「幽霊の家」が好き。
    1箇所にとどまらずに地元から離れて住んでいる私としては、地元が好きで家が好きで、決まった趣味とやりたい仕事、それに運命的なまでに合う相手が揃った主人公の変わらない感じがとても羨ましい。
    真ん中にしっかりとした自分があるからなんだろう。

  • 「幽霊の家」が最高。

    食事とセックスの、あの深い関係って
    なんなんだろうな。

  • 9.26 旅行明け、仕事帰りの電車の中。

  • キッチンの後に続けて読んだ作品。
    人間誰しも抱えているであろう「どうしようもないもの」を埋め込んだまま生きている主人公たちが経験する、恋愛ストーリー短編集。「それでもどうにか、やっぱり生きていく」というテーマはキッチンと共通するところがあったな。

    好きだったのは、以下3つ。

    ●幽霊の家:
    わかるなぁ、この主人公のたどり着いた結論!と思ってしまった。単純に、ストーリーが好きだった話。うらやましいと思うくらい。描かれているのは恋人でもない、友人でもない、微妙な距離感なのに、刺激というよりあったかい!
    若いときは、それこそ身体全身で好きだって表現したり、繋がりあうことが大切に思えて、そして同時に、それは確かに大事。
    でも、ただ何となく一緒にケーキを食べたり、洗濯物を干しながら話をしたり、今日なに食べようかと相談したり。そんな時間を愛しいと思えるようになることも、悪くないもんだよ。

    ●おかあさーん!
    これは、ストーリーが好きだったとかそういう事よりも、自分と重なってしまった部分が強くて。心臓つかまれた。
    どうしようもないの、埋め込まれちゃったもの。気付かないふりも、生きてく上で必要でしょ。それも含めて生きるってことでしょ。とまぁ、そんなことをセンチメンタルに考えてしまったわ。
    結局どうしようもないものに向き合うのは私だから、ありのままの私を受け止めてとかそういう単純な話じゃないんですよということを上手く伝えてくれた。

    ●デッドエンドの思い出
    ストーリーもいいなぁともちろん思ったけれど、この1フレーズで思わず泣いてしまった。自分でもびっくり。

    「誰にも何にも期待してなくて、何も目指してなかったから、たまたますごくうまく輝いてしまった日々だった。」

    こういう日々が一番かけがえがなくて、その輝きを作ってくれた出会いは本当に貴重で、一番辛いのはいつも気が付くときには過ぎ去ってしまってること。
    こういう日々があるから、生きてけるわ。


    ということで、またまたあたたかい気持ちをありがとう、よしもとばななさん。でした。

  • 切ない恋愛短編集です。すべてがハッピーエンドというわけではないけれども、好きな雰囲気でした。きゅうっと胸が締め付けられる一歩手前の、もう少し心の針を振れば幸せになれるような、そんな立ち位置の小説だなと感じました。とても不思議な思いを抱きました。何冊か読んだ後、また読み返して、さらに読み込んでみたいなと思う一冊です。

  • 噛みしめるほどに苦くて旨味が出る。
    でも、噛み締めて噛み締めて、深みが出るまでには何度か時を違えて読み返す必要があると思う。

    心のどこかで歯止めをかけていた想いに気づいて、ありのまま解放してあげる形式のオムニバス。

    少し心に余裕がないと、受け入れるのには時間がかかるのかなぁと思う作品でした。

  • 久しぶりの吉本ばななさん。
    キッチンを読んだのは10代だったから…。
    途中、アムリタ、TSUGUMIなども読みましたか。
    それぞれにくっきりとした世界があって、小説の中に“のめり込む”感覚を味わえる。
    この本が急に気になって読んでみたのは、とあるバンドの事と関係があるのかな?と、疑問に思ったからで、内容はそれとは全く違うようでした。
    表題作以外はまだ読んでいませんが、「一期一会」という事を心に留めて、日々過ごしていきたいと、前向きに思える読後でした。

  • 数十年ぶりにばななさんを読んだ。自分がわからない「つかえ」が、素敵な人のおかげで「カラン」ととれて再生する、そんなお話です。

  • 今の生活に浸かり切って周りが見えなくなっていても、この本を読むとまだ見えない自分の先の未来に多く想いを馳せることができる、淡くて前を向かせてくれる少し明るい気持ち。

  • それは架空の人々の物語だが、それをなぞる事で、辛かったことを清算し浄化する効能があった。
    何が起こってもおかしくはないのが人生で、時々それは、自分のチカラだけではどうする事も出来ないし、ビックリさせられる。痛いことは痛いし。中途半端に体の具合が悪くなるということのタチの悪さに、そんなの仕方ないのに、その怠さに罪悪感を覚えること。そう言った、自分の中にある具体的な淀を、偶々、文章で読む不思議。
    平和ボケして鈍感になった心の皮が剥ける事は時に必要なんだなぁと思えるぐらいまでには前に歩けた。
    少し止まるって書いて、歩く。
    静かにしているという状態を作ることは、心にとっていつでもとても大切。それから、何かに肩を抱かれていることを思い出すことも。これも大切。たぶん、この小説の内容は直ぐに忘れてしまうだろうけど、これを読んだ日のことは忘れないやろな。平常運転になった時に再読したい。

  • 日常で忘れがちなさまざまなことに対する有り難みや、感動をこの本を読んで改めて考えさせられました。とても心が温かくなり、読み終わった後はスッキリした気持ちになりました。

  • 強烈な出来事が起きているのに あくまで淡々とした雰囲気で、スピーディーではなくサラリとした文体でまとまっています。
    あとがきに「自分の身に起きたことなんか書いていないのに、なぜか、これまで書いたもののなかで一番私小説的な小説ばかりです」とあるように、体験したこともないのに、知ってるような感覚にさせられる不思議な短編集でした。
    どの話にも もの悲しさと 希望のように残る幸福感があります。
    降り注いだり 沈んだりする程ではないような 、数滴の悲しさと ひと掬いの幸せ。
    著者の物語は「あたたかい」とか「優しい」「切ない」というイメージがあるけれでも、これらの話を読む内に 「何があっても進むしかないのだ」という 確固たる強さと 実は冷たさもあると気付く。
    こういう小説は読む人だけでなくタイミングによっても全く感じ方が異なりそう。また別な時期に改めて読みたいとも思うけど、本当はもっともっと若い頃に読めていたら、とも。
    一番印象的だったのは、二話目の死にかけた主人公の話。暗く重くなり過ぎず、綺麗事のように温か過ぎず、劇的過ぎない。壮絶な割に冷静な彼女と、自分が傷ついていることに気付けていない様子と夢の中の情景や心情など、表現も構成も秀逸。流石、の一言に尽きます。

  • 2016 2 7
    よかった!!!
    ★★★★★

  • 2、3時間で一気に読んでしまった。特に心に留まった作品をいくつか紹介します。

    幽霊の家
    自分にとって本当に大切な人は、然るべき時に然るべき形で登場するものである。小説デャ8年という長い年月を経て再び結ばれているが、そこには通常若いカップルが追い求めるセックス等の短期的な喜びを超えた、もっと深い部分で互いに通じ合うものに気づけるだけの大人になったからだという。まさにそのとおりで、出会いと別れは切っても切り離せない関係にあるのだから、仮に別れたとしても、運命が見方さえしてくれれば、また出会うことはあるのだ。しかし、その時に、互いに相手の大切さに気づくためには、いろいろな意味で大人になっている必要がある。

    おかあさーん!
    事件に巻き込まれて死にかけたことがきっかけで、自分の人生を外側から見つめ直す、非常に哲学的な物語。
    特に、ラストの、縁がなく離れ離れになってしまった人たちとも、「どこか遠くの深い深い世界で」通じ合っているという一文は、別れを徹底して肯定的に捉えている美しい文である。

    デッドエンドの思い出
    失恋した主人公が、自らの力と新しく出会った不思議な男性の助けで、どん底から這い上がって成長していく物語。
    これも、おかあさーん!同様、別れ、特に失恋を、極めて肯定的に捉えている話だ。
    “奇跡は誰にでも平等に、いつでも待っている…私はそのことだけを知らなかったのだ”
    奇跡は起きるものだと信じて生きていくことは、単に楽観的な生き方を選ぶというわけはなく、人生に絶望せず、出会いと別れを積極的に繰り返すことに立ち向かって生きていくという勇気を持つ、ということなのだろう。

  • この作品を読んだとき、吉本ばなな作品はもう卒業だな、と思いました。バッドエンドからの安易なハッピーエンドを思わせる終盤がとても残念。

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