チエちゃんと私 (文春文庫 よ 20-5)

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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167667054

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  • イタリア雑貨の買い付けをしながら一人暮らしをしていた私の家に、七歳下の従妹チエちゃんがやって来た。率直で嘘のないチエちゃんとの少し変わった同居生活は、ずっと続くかに思われたが…。家族、仕事、恋、お金、欲望。現代を生きる人々にとって大切なテーマがちりばめられた、人生のほんとうの輝きを知るための静謐な物語。

    自分のコンディションのせいかもしれないが、言葉がサラサラと頭の中を通過して、全然残らない。
    感銘を受けた言葉があったような気もするが、空っぽ、という感想。でも、なぜか自分の人生を肯定されたような、不思議な安心感が、読んでいる最中にずっとあった。
    不思議な救いのお話だった。

  • いつもよりも軽やかな感じ。

  • うん、なんかここで大事にしようとしてるもの、素敵だなって思った。同じことできるとは思えないけど。

  • 日々の生活で埋もれていってしまう出来事や感情を再認識させられ、読む前後で気持ちに変化が起きた。
    チエちゃんと私の不思議な関係は引き込まれるものがあった。

  • 私はどうしても先のことに不安を抱いてしまって、転ばない様に、転んでも大きな怪我をしない様に、傷つかないように、言い訳をして取り返しがきくようにしてしまう。

    けれど、一瞬一瞬を正しく光る感覚で楽しく繋いでいって、それが繋がって繋がって、気が付いたら自分だけの素晴らしい宝物になっている。
    そういう生き方って危ういのかもしれないけれど、ものすごく不安定なものなのかもしれないけど、型にはまらず普通なんてなく、流れの中で生きていくっていう事なんだろうなぁ。

    って思っても不安は不安だ(笑)

  • 何も変わらないようでいつの間にか動いている。
    人間関係のふんわり絡んでいく様が描かれている。チエちゃんの誠実さが好ましかった。

  • こう、生きることができたなら。

    あまりにも社会には不適合でとても生きにくいかもしれない。鈍感なわけでなく、逆に感じすぎるために麻痺させてしまいたい。誰かに似てると思ったら、Coccoだぁ。

    なろうと思うと余計になれない。頑張るとアナタにはなれない。とか分析してる時点でやっぱり無理だね。

    どうも私は殺那的な生き方をするタイプの人間に惹かれるようです。

    類友か無い物ねだりかハッキリしましたわ。

    亀を飼っているばななさんがとても好きです。

  • こんな関係あり得るのかな~説明しにくい好きって気持ちはわかるけど、チエちゃんに対してのはちょっと不自然に感じる。チエちゃんは明らかに相手役で考えだったりが見えてこないから、ずるいというかリアリティがなくなるような気もする。
    でも年齢を重ねたからこそふつうの男女関係だったりじゃ満足できないところ辺りは納得したり。

  • ま、いつものよしもと氏という感じで…取り立てて言うべきことはありません! 決して面白くないというわけではありませんけれども、絶賛するまでもないということです…!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    なんかチエちゃんという、少々可哀想な境遇にある女の子ってか、オバさんと共同生活をする主人公の話…ですかね。主人公は40代だそうですけれども、よしもと氏が書くとどうしてこうも現実離れというか、”ふわふわ”した感じになるんでしょうか? とてもじゃないけれども、40代の女子には見えませんでしたよ…主人公は…

    ヽ(・ω・)/ズコー

    ま、最終的にはめでたい感じに終わりましたけれども、僕は氏の書く文章というか、雰囲気に惹かれてたまにこうして著書を読み漁っているのであるからして、ストーリーについてとやかく言う立場にはありません…さよなラーメン。

    ヽ(・ω・)/ズコー

  • くたびれてるけど洗練されたおばさんの余裕のある大人の物語。て感じがした。おばさんがおばさんと生活していて、それをとても大切にしているお話。ちょっと普通と違うその普通の日常を淡々と丁寧に描いている。退屈だけどハッとさせられる。

著者プロフィール

1964年07月24日東京都生まれ。A型。日本大学芸術学部文藝学科卒業。1987年11月小説「キッチン」で第6回海燕新人文学賞受賞。1988年01月『キッチン』で第16回泉鏡花文学賞受賞。1988年08月『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞受賞。1989年03月『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞受賞。1993年06月イタリアのスカンノ賞受賞。1995年11月『アムリタ』で第5回紫式部賞受賞。1996年03月イタリアのフェンディッシメ文学賞「Under 35」受賞。1999年11月イタリアのマスケラダルジェント賞文学部門受賞。2000年09月『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞受賞。『キッチン』をはじめ、諸作品は海外30数カ国で翻訳、出版されている。

「2013年 『女子の遺伝子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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