その日のまえに (文春文庫)

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著者 : 重松清
  • 文藝春秋 (2008年9月3日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167669072

その日のまえに (文春文庫)の感想・レビュー・書評

  • 絶望感が強く常に感傷的で、まるで哲学がないです。人生は長さで決まるのではなく、生まれてきた目的を探求しどう生きるかが大切だと思いますので、私にはこの物語で感動するシーンはありませんでした…
    「妻の早過ぎた一生の先を、他人の家族にエネルギーを分けるくらいなら、わが息子たちにその力を与えるだろう」といったような一節には辟易しました。

  • H29.5.31 読了。

    ・「ヒア・カムズ・ザ・サン」表題作「その日の前に」「その日」「その日の後で」が、良かった。

  • 一年足らず前まではタネすらなかった新しい命が、いま、目の前で元気に泣いている。それかすごい。ならば、ついさっきまで生きてた人が一瞬にして亡くなってしまうことだって、すごい。
    間違ってるけど、まだ終わってない。だから、間違っても、間違っても、やり直せる。

    人間、生まれた時からみんな、死ぬ準備をしている。

  • 何だか無性にセンチメンタルな小説を読みたくなって柄にもなく手に取ってみたのだが、少々ベタ過ぎた。でもたまにはこういうのも良いな。何の変化もない毎日が少しだけ貴重なものに思えてきた。
    だからと言う訳でもないけれど、今日10ウン回目かの結婚記念日の朝に届くよう、妻のために花束を注文してきた。こういうちょっとした心境の変化をもたらすのも小説を読む醍醐味ですな。

  • 死を通して生きることを描いた短編集。感情が高ぶらない死を描いている

    「ひこうき雲」荒井由実の歌を思い出す。天に向かっている ひこうき雲が 命に見える

    「朝日のあたる家」のメッセージは 生きることは 始めることであり、やり直すことであり、続けることである

    「潮騒」「ヒアカムザサン」死に直面している本人と、その友達や子供との物語。霊的体験が 死への恐怖を 自然な感情へ転換させている

    「その日の前に」「その日」「その日のあとで」
    妻が亡くなる日(その日)の前、当日、あとの夫婦の物語。前のストーリーとも絡んでくる

  • どうも馴染めなかった映画版『その日のまえに』(2008)。だけど、大林宣彦監督の作品というのは不思議なもので、これが大好きな人の気持ちはなんとなくわかるんです。私は嫌い、駄目、こんな作品のどこがいいんだという感じではなく、馴染めないと言いつつ、ノスタルジックな気分にさせられて、嫌いだというひと言では済ますことができません。そこで、重松清の原作を読んでみたら、映画の風景が目の前にどんどん広がってきて、ああ、映画を観てよかった、それから原作も読んでよかったと、心底思いました。

    原作は、「ひこうき雲」、「朝日のあたる家」、「潮騒」、「ヒア・カムズ・ザ・サン」、「その日のまえに」、「その日」、「その日のあとで」の7つの短編から成ります。

    「その日のまえに」に出てくるイラストレーターとその余命わずかな妻に、映画では南原清隆と永作博美を配し、夫妻が「潮騒」の舞台となる町を訪れていました。その町には「朝日のあたる家」という喫茶店があり、原作のDV被害女性と彼女を気遣う男性には宝生舞とヒロシがそれぞれ扮し、原作とは立場を変えて、ウェイトレスと客として登場します。「潮騒」の主人公である末期癌患者には筧利夫。彼の小学校時代の同級生を今井雅之が演じ、南原・永作と筧・今井は、この町の商店街ですれちがいます。筧と今井が足を運ぶ海辺に昔あったかもめハウス。そこのおばばを演じる根岸季衣はまるで原作の雰囲気。また、南原・永作の息子たちは、「ヒア・カムズ・ザ・サン」の舞台となる街角で、渡辺えり子演じる女性を見かけることになります。そして、空にひとすじの「ひこうき雲」。

    原作を読んだら、大林監督の力量に脱帽。原作をきちんと紡ぎながらも大林ワールド全開で、あれほど馴染めなかった作品ですが、もう一度観たら印象が好転しそうな気が。宮沢賢治の『永訣の朝』の使い方にも感服。

    重松清には心を射貫かれました。特に「ひこうき雲」、「潮騒」、「その日のまえに」に。同年代ということもあるのか、ものすごく感情移入してしまいます。死と向き合うことをちらりとでも考え始めたらぜひ。

    大切な人には、大切な想いをしっかりと伝えたい。

    映画の感想はこちら→http://blog.goo.ne.jp/minoes3128/e/018920dcb3c74ecfa9a017935d15e343

  • 余命を告知され死にゆく人を取り巻く、家族や身近な人の物語。前編死を題材にしながら明るいがあまりにも死が身近にあることを実感させられる。

  • 誰でもいつかは迎えるはずの「死」。
    それぞれの物語は、少しずつリンクし、「死」と向きあう人たちを描いている。
    誰にでも訪れる「死」だけれど、けっして同じ「死」ではない。
    事故や病気、事件などで突然「死」を迎える人たちもいる。
    天寿・・・という言葉があるけれど、まっとうする人がどれほどいるだろうか。
    「死」は運命です・・・そんな意味のことをドラマで聞いたことがある。
    そう思わなければ受け入れられない「死」はたくさんある。
    「死」と戦うこと。
    「死」を受け入れること。
    どちらが正しいのかわからないけれど、どちらも辛いことに変わりはない。
    読んでいて、自然と涙がこぼれてきた。
    毎日を生きること。
    明日が来ることが当たり前のように思える日常。
    でも、そこには大切な意味があるのだと・・・そんなふうに思えた物語だった。

  • 傲慢で自分本位になりかけたとき、ついつい即物的というか大事なことを忘れかけたとき、何度でも読み返して、人生を無駄にしないように、思い出したい本

  • ある人の勧めで読んだけど…可もなく不可もなく。

  • 泣ける!通勤電車の中で5回泣いてしまった。

  • サムくんオススメ

    ★ひこうき雲
    皮肉なものだ、と思う。ひとに伝えるのがいちばん難しいにおいのほうが、目で見た風景よりも記憶に深く刻まれている。25p


    神さまよりも人間のほうが、ずっと優しい。
    神さまは涙を流すのだろうか。

    僕はこんなふうにして少しずつ和美を忘れていく。


    その日のまえに
    その日
    その日のあとに

  • 家族の死、悲しみ、後悔。短編集だけどつながっている作品。良い話でした。

  • 短編集だが、それぞれの話が最後に集結している。
    悲しい話ではあるのだが、散りばめられたものがしっかり回収される形で、最終話でホっとできる。

    この感想を書く前に、皆さんの感想を読んでみたが、皆さんの感想に感動した。物語を素直に受け取り、純粋な気持ちで感動している。
    どの短編も子供に読ませたくなるような内容だった。

    私と同世代の主人公が多かったが、自分はうまく感情移入できず、よくできた国語の本だなぁという全く情けなく不甲斐ない感想(-"-;
    そういえば、去年子供と一緒に受験勉強をしていた時、国語の問題にこの短編の一作目が使われていたなぁ・・・・。

  • 人の死にまつわる短編集。いずれもあまり凝った内容ではなくシンプル。悪く言えばありきたりだが、シンプルだからこそ胸に迫るものがある。悔いのないよう家族と接しようと思う。

  • 一つひとつの家族の物語が知ってる家族のように、そして自分のことかと思えるくらいの身近で、純粋に怖かった。本当の本当にその立場に自分がなったら?いつなったって、おかしくない。がんの家族の持つすごく複雑で個人的な心の揺れが、もし私だったらと思うと張り裂けそうだった。
    がんだと言われた「その日」から、きっと今まで通りの人生は送れなくなる。「その日」が来るまでの日常の間に、やっておきたいことがたくさんある。だってまだ考えたくない。
    そしていつか必ず訪れる「その日」までに、あえて当事者ではなく家族として考えたときに、私は何が出来るんだろう。
    2016/07/01

  • 涙無しには読めない。

  • 若くして最後の日を迎える人びと、どこかで話がつながっている

  • 涙が止まらなかった。どの話も温かい涙が流れた。重松さんの作品は、どれをとってもそうである。おすすめの一冊。

  • 連作短編作品。
    ひこうき雲の次は、繋がりが無い。
    ん?連作じゃない!
    と、思ったら…後の3作で纏めたね〜
    基本、短編は好きじゃないけど、連作は良いね。
    重松作品は、友人や家族、クラスメートを軸にした作品が多い。
    老若男女問わず、身近に感じるストーリー。
    しかも読みやすい。
    '16.07.09読書完了

  • 昨日までの生活が、今後も続くはずだったが。。。不意にそれを断ち切る余命3か月の診断。新婚のころに暮らした街に一緒にでかける様は涙を誘う。妻を愛する夫と、最期を薄々感じている2人の息子。届いた手紙の短いせりふには、考え抜いた妻の思いが込められていてやるせない気分にさせられる。精一杯生きないといけないと考えさせられる作品。

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