だれかのいとしいひと (文春文庫)

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著者 : 角田光代
  • 文藝春秋 (2004年5月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167672027

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だれかのいとしいひと (文春文庫)の感想・レビュー・書評

  •  角田さんは、日常に潜む些細な行き違いや間違い、どことなく漂う不穏な雰囲気を切り取るのが上手いと思う。あの時あの場面でこうしていれば上手くいっただろうに、それを選べない登場人物たちが、憎むに憎めずどこか愛しさすら感じるような不器用っぷりだった。でもどこか共感できるようなところもあって、特に最後の「海と凧」、些細な争いの奥底で行われる相手の本質への非難のし合いとか、ちょっと分かる気がしてしまう。
     全体を読み終わって、とても幸せ全開なお話なんて一つもないのに、それでも恋愛がしたくなるのが不思議だ。

  • 転校生じゃないからという理由でふられた女子高生
    元彼のアパートに忍びこむフリーライター
    親友の恋人と秘かに付き合う病癖のある女の子
    誕生日休暇を一人ハワイで過ごすハメになったOL など
    どこか不安定な女たちを主人公に書かれた8編の短編集。

  • どんな状況にあっても最後は希望を抱かせる、でも押し付けがましい明るさではない感じの角田さんの文章がやはり好きだと再認識させてくれた作品。珍しく?男性目線の物語や、転校生たちの苦悩など幅広い内容、人物設定の数々で、次はどんな話だろうとわくわくしながら読めた。どちらかというと暗い話が多かったけど、私の読んできた角田さんの話とはまた違った感じがして新鮮だった!個人的に崇拝している某アーティストの"心さえ乾いてなければどんな景色も宝石に変わる"ということばがズバリ当てはまるような物語たちに、少しの光と希望を感じた◎

  • 大好きな友人から譲り受けた本。
    哀しいのに優しい。そして、美しい。

  • 暗い…………

    なんかもう、暗い
    とても暗い
    ちょっぴり不幸とかそういうレベルじゃないのも入ってたよ?!いまにも死にそうなのとかあったよ?!

    もーなんかもーこれもー…
    ほんと暗くて…救いを…救いをください…ってなってた

    角田光代さんはキッドナップツアーしか読んだことなくて、そんな感じなのかなーとか思ってたわたしが馬鹿でしたね
    暗いよぉ〜…幸せくれ…
    基本が少女漫画脳だから報われない話読むとすんごいしょんぼりする
    悲恋はしばらくいいなって思った

    あとものすごい未消化感。
    もうちょい続いていい話とかあった。もったいないなあってなった


    @市立図書館

  • 角田光代さんの本をちゃんと読んだのは初めてでした。
    私は女性作家の書く、色恋が絡んでうんにゃらかんにゃらして‘ああなんかセンチメンタル……’みたいなのがことごとく駄目なんです。でも角田光代さんって、文芸評論家なんかからも結構高い評価を受けていたりするので、それだけじゃないかも!と期待していたのですがやっぱりそれだけでした。

    私はもうどっかが信じられないほど醜く歪んでいたり崩れそうだったりしないと嫌です。でないとテメーのしょーっもない恋バナにゃこちとら馬糞ほども興味ないんだよ!!って思っちゃいます。

    あと、裏表紙のあらすじに「転校生じゃないからという理由で振られた…」って書いてますけど、全然違うじゃないですか。適当なこと書くなよ。

    10.10.26

  • 短編集ということもあり、少しの時間を見つけてさくさく読めます。未分化な性よりちょっと先。大人の恋のちょっと前。人を好きになるっていうのがわかりかけるような本。

  • 角田光代さんに、「ちょっぴり不幸な」恋愛を書かせたら右に出る者はそういないのではないか。
    どこか理解できなくて、でもどこかで自分にも共通するところもあって、そんな主人公たちに魅了されてしまう。

  • あたしには合わないなにかがあって
    それはちょっとした言葉の選び方だったり主人公の一言だったり思い描く風景だったりそこに漂うにおいだったりするのかもしれない 
    たぶんわたしはこの人の作品とは混じり合えないんだなぁと思った

  • ゆで卵みたいな。
    こんな感情いつから無いか。

    確実に大阪には無いな。
    実家に置き忘れた?
    静岡のあの田舎に?
    名古屋辺り?
    岐阜辺り?
    米原?
    京都に落ちてるならとりに行こうか。

    いや、もしかしたら元々持ってなかったかも。
    読み終えたことで生まれた感情が
    わたしにはとてつもなくいとしい
    すこしざらついた殻に覆われながらも
    内面はつるつるして、ピカピカしてて
    ほかっとあったかい。そんなゆで卵みたいなこころ。

    いとしいひといっぱいみつけていこ。

  • 角田節と言うのかなんなのか、素敵な文章だなー。
    私自身、登場人物に共感できる話はなかったけれど、登場人物目線で景色が目に浮かびました。

  • これを読んだら他人の寂しい気持ちとかちょっぴり泣きたくなる気持ちが分かるようになった気がします。
    主人公たちはどこかみんな寂しそうな気持からスタートします。失恋や悲しいことに出くわして・・・。

    人生はいいことばっかり!青春!恋愛!っていう本もいいけれど辛い時にみると私は自分の人生とのギャップに苦しみました。
    そんなときこの本には助けられました。他の人もきっと言えない悲しさや辛さがあっても希望をもって生きているんです。

  • 角田さん、どうしてこんなに細かい心の動きが描けるのか。転校生の会の話、ホントにスゴイと思います。「この世界には無尽のバスが走っていて、あたしたちはいつもそのどれかに乗らなくちゃいけなくて、ずっと乗り続けているって思いませんか。」恋愛ものの括りとしてサラッと読めるお話ではない。

  • どの話も、独特な空気感を持つ話。
    共感出来る話はなかったけど、
    どれも短めで、サラッと読める短編集。

  • 後半の方が面白い。

  • かわらずにいることに、価値なんかこれっぽっちもない

  • 「それもまた小さな光」に読破しました。
    どこかヒリっとしていて、切なくなる。
    好きな作家さんです。
    「誕生日休暇」がお気に入り

  • 短編集。表題作が一番好きです
    一生の中で大事な人・濃く触れ合う人は刻々と変わっていくけれど
    その時々の記憶の中には残っている。それでいい。

  • あまり幸せではない恋愛のあれこれ。こういうのばかりが続くとやっぱり少し疲れます。タイミングが悪かったり、逃げていくものをそのまま見送ったり、追いかけすぎたり、放置しすぎたり。すべて不器用なんだなぁって思います。振り返れば私も不器用な恋愛をしてきた気がしないでもないこともないような気がする‼まぁ、結婚を一回で(ブツブツ  という感じで読後少し凹んだ一冊でした。

  • 今現在の自分が読むべくして読んだ本。best timing!いつかまた読んだらどんな気持ちになるかー。

  • 表題作のだれかのいとしいひとを読んでるとき、べつに似たような経験もないのに、ああ、懐かしいなぁなんて子供の時の感覚というか気持ちというかそんなものを思い出しました。この人本当に表現上手い。

  • 角田さんにしては、少し物足りない。
    全体的に軽く、読みやすい短編集。

    『森に棲む魚』のようなもっと深く、暗く、女くさい話が好きだな。

  • 角田光代は『八日目の蝉』『対岸の彼女』以来。けっこう久々に読んだ。恋愛短編集なんだけど、どの主人公も失恋直後や別れる寸前や昔の恋人を思い出している、という幸せな話ではない。それでも完璧な恋愛でなくとも優しさや愛しさは存在するんだと思う。角田光代の小説はいつもどこかに「さみしさ」がある。「さびしさ」ではない。それは「さみしさ」なのだ。

  • 購入した10年前からいくらか読み返しています。

    私の場合、その時の自分の環境やコンディションで、読後の感想は変わるものですが、この本もまた、読むタイミングで引っかかる箇所が違います。


    「習慣の違いならばいつかすりあわせることができる。笑ってしまうくらい私たちが合わないと気づかせるのは、こういった習慣の違いではなくて、皮肉なことに、それらのことを言いながら相手の性質、もしくは存在を責めることができる、私たちのその後天的能力である。結局のところ、そんな特技を身につけたから、たがいの差異を許すことがでいないのだ」

  • 【本の内容】
    転校生じゃないからという理由でふられた女子高生、元カレのアパートに忍び込むフリーライター、親友の恋人とひそかにつきあう病癖のある女の子、誕生日休暇を一人ハワイで過ごすハメになったOL…。

    どこか不安定で仕事にも恋に対しても不器用な主人公たち。

    ちょっぴり不幸な男女の恋愛を描いた短篇小説集。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    「どんなに愛しくても、もう会えない」帯のコピーのように切ない、熱い物語ではないけれど、この8編の物語の登場人物たちはとても、近しい。

    別れた彼氏の部屋に忍び込んだり、かつて転校生だった元彼の気持ちを知るために変な会に行ってみたり、誕生日休暇をハワイでひとり過ごすはめになったり、姪と別れかけの彼と手をつないでデートする…。

    全く同じ経験はなくても、そんな不器用な自分がどこかにまだいるような気がする。

    失恋して街角でかかる音楽ひとつに胸を痛めていた、かつての私がまだどこかにいるような気がした。

    薄曇りの天気の中、ただ日常は過ぎていく。

    前向きな話ではないけれど、ハワイまで来る羽目になった彼女はこう思うのだ。

    「私をどこかに結びつけていた、風船の糸をこんなふうにプツリと切ってしまうために」

    ここまで来たのだと。

    運命的でなくても、不器用でも人生は流れていく。

    そんな気持ちにさせてくれた。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

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