空中庭園 (文春文庫)

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著者 : 角田光代
  • 文藝春秋 (2005年7月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167672034

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空中庭園 (文春文庫)の感想・レビュー・書評

  • 2017.6.12読了 65冊目

  • 何事も包み隠さずがモットーの京橋家。しかし、内実は家族のそれぞれが秘密を持ち、違う方向を見据えている。家族の在り方を問う連作小説。
    光と闇の考え方が印象に残る。正反対の存在なのに、毎日太陽が照る明るい場所は闇が神聖なものとなり、寒くて暗い所は光が神聖なものとなる。異質な両者が極論的には同じ。不思議なことだけど、この世の全ての物事に当てはまりそう。

  • 仲の良い家族…。
    と見せかけて仮面。
    仮面というかどこの家でもそれぞれの秘密はある。
    けど、その秘密がなかなかダークだったりする。
    そんな話。
    相変わらず人間の心情をよく掴む筆者だ!!
    素晴らしい!!

  • 家族それぞれの視点で描かれる連作小説。
    おばあちゃんのターンで痺れた。最後の息子ターンがエピローグ的。

  • 山口真由女史のお勧めにより読了。
    小説の場合無意識にキャスティングして読み進めてしまう。
    絵理子は(30代じゃないけど)鈴木京香のイメージ。

  • 安定の作品です。

  • 後半に進むに連れてどんなサプライズが起こるかと思っていたが、あまり盛り上がりもなく淡々と展開していく。人物が丁寧に描かれているので好きな人もいると思うが、自分的にはもう少し意外性が欲しかった。結論が曖昧なのも今ひとつな印象。

  • 秘密なんてないって家族が、実は秘密でいっぱいだったお話し。最初の女の子の話から最後の弟君の話までよくつながっているな。

  • 201704
    誰しもが人には言えない秘密を持っている。それを隠しながら家族が構成されている。

  • 郊外のダンチで暮らす京橋家のモットーは「何ごともつつみかくさず」。
    でも、本当はみんなが秘密をもっていて…。
    連作家族小説。

  • 平和に見える家族が実はそれぞれ秘密を抱えている。そんな家庭を描きたかったのだと思うが、みんないやらしいことしてるというだけで共感する場面もなく深みのない作品だと感じた。私には合わない作品。

  • 登場人物全員に対して共感できる要素なし。いくらなんでも考え方が極端に寄ってないかい?それとも相性がまったくあわなかっただけか?。

  • 作家さんてどうしてこういう文章が書けるのだろう。
    文字に、文章に圧倒される。

    数十年の母子密着の果てに、逃避の手段としての妊娠・結婚を選んだ絵里子。母と決別し、隠しごとのない自分の家庭をもったにもかかわらず、母の影は今でも絵里子を離さない。

    「私の家庭とまったく関係のない老婆の他愛ない一言で泣くことなんか何もないのだ。頭ではわかっているのに、この女と話していると、私はまるで十代の娘のようにあっさりと傷つく。自分でもあわてふためくくらいかんたんに」

    この箇所を なんどもなんども読み返してしまった。
    恐ろしいくらい威力のある文章。
    胸にグサグサと言葉が突き刺さる。なにこれ。

    絵里子とその母の関係は、私と母と関係そのものじゃないか。(救いは、うちの夫がタカぴょんみたいなコップ男じゃないってこと)

    角田光代さんの本は、油断して読んでいると、ところどころでこういう矢を放ってくるから気をつけないと。

  • 読み終わりは、すっきりしなくてなんともいえないモヤモヤが残った。母と娘の関係、気持ちが悪いほど自分と重なる部分があって、嫌悪感すら覚えた。それくらい的確に、繊細な感情が描かれていた(とくに娘視点で)。互いの感情も、しっかりと伝えなければ誤解が生まれる。大人になっても母は母で、娘は娘。ぼんやりした不満は、年を重ねて意地となり、意地が思い込みを生む。端からみたら円満でも、当人たちがどうかはわからない。
    家族って、物理的には近い存在かもしれないけれど、心の距離的な意味ではどうなのか?わかっている“つもり”になっているだけで、実は家族の正体なんて知らないのかもしれないと思った。

  • なかなか入り込めずに読み終わるのに時間が掛かってしまいました。

    視点が変わると物語の印象も随分変わるもんだなぁと。
    健全な家庭かと思いきや、蓋をあけるとバラバラな家族。
    でもどこもそんなものなのかも知れませんね。
    誰でも人には裏がある、人の怖さを再認識しました。
    こういう世界観はさすが角田先生ですね。

  • 別々の角度からのぞきこまれたひとつの家族は、実際には完全に壊れてしまっている。

  • 2016.9.27-59
    隠し事を作らないはずの家族、父・母・娘・息子のそれぞれの秘密が、祖母と父の愛人も含め6人の視点から描かれる。

  • 家族やその周辺の人それぞれの視点で書かれている短編連作。

    語手になっている時の主観ではまともで言い分も分かると思うのだけど
    違う話で客観的に見るとこれは無いなあと思う人々がいっぱい。
    特に父親は無いなあと思ったのと、お婆ちゃん娘目線では何て嫌な親かと思ったら違う目線ではそうでも無かった。

  • 完璧な家族なんて偶像で、各々言えない何かを隠している(話していない)とは思うんですが、こんなに全てがうわべだけで表面的になにも出ない家族もそうないんじゃないかと、、、。
    というより、こんな家族のことは覗き見すらしたくないのかもしれません。

  • 平凡な四人家族の日常というか内面を、それぞれの視点で描かれている物語。とはいえ、濃厚な内容。読み進むにつれて明かされていく、各々が持つ秘密。「隠し事をしない」というルールすら大きな隠し事の上に成り立ち、壊れているのにそれでも彼らは互いに「知らない」まま「平凡な日常」が続いてゆくのだなあと思う怖さがある。
    団地とショッピングモールしかない、郊外のニュータウンが舞台、というのがまた、ハマり過ぎて秀逸。
    狭い世界で抜け出す事も壊す事も考えず、自分が作り上げた城を全てと信じて、隠し事に後ろめたさも持たず、寧ろ当たり前になっていて、平凡とは?日常とは?善とは?と問いたくなる。
    敢えて明るい文体や軽い口調が用いられているからか、実際の闇の深さに対して個々が抱く深刻さはそれほどでもないように感じられる。
    何より、異常なはずなのに、あまりにも「どこにでも転がっていそう」な気がして、ぞくりとする。

  • ラブリー・ホーム…壊れゆく家族にうっすらと気付く。
    チョロQ…評価はこの章。記憶まで節操を失うが、ある完璧な一日を思い出すことで自分がどれほど遠くまで来てしまったかを思い知る。
    空中庭園…それなりに形作られた家族が早々に失われていくのを傍観する。
    キルト…老人が根拠なしに思い込み独り合点する傾向が良く描けている。
    鍵つきドア…流されるがままに漂う埃のような生き方。
    光の、闇の…この家族と野猿の繋がりは前世からの呪縛のように強い。

  • 「隠し事をつくらない」をモットーに暮らす家族。
    でも本当は誰もが秘密を隠している。

    特殊な秘密があってもなくても、誰でも実際そういうものだと思う。
    彼氏とラブホに行ったこと、浮気してること、イジメられてること、そんなの言わないよ。

    一番つらいと思ったのは母、絵理子。
    殺したい程憎い母親から一刻も早く逃げて、幸せになりたかった女。
    計画的に子どもを孕み、新しい家族をつくった。
    あんな母親にはなりたくない、あんな家庭には絶対したくない、そんな想いで出来たのが「隠し事をつくらない」だったんだろう。
    でもそんな単純に上手くいくわけじゃない。
    ベランダに植えた花がまるで拠り所のようだった。
    花が減って物寂しいベランダには耐えられない、母親の空中庭園。
    その母親の不安定さや精一杯さに苦しくなった。


    前世って、マジであるかもな
    だって、特別さびしくなんかないのに、さびしいってどんなことかわかるだろ

    そう考えるコウの台詞にそうかもしれないなぁ、と思った。

    昔観た行定監督のパレードを思い出した。

  • 読んでて気分が陰鬱に…とはいえ途中で読むのを投げ出すわけでもなく最後までは読んだけど喪失感というかなんだか悲しい家族の形の物語だった。

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