魔女の笑窪 (文春文庫 お 32-7)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 83
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  • Amazon.co.jp ・本 (419ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167676070

感想・レビュー・書評

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  • 鮫島とは違うダークヒーロー。しかも女。
    男を手玉に取って仕事を成し遂げる姿はカッコいい。
    地獄島は志摩の渡河野島がモデルなのかな⁈
    大沢在昌らしくスピード感もあり、読みやすい文章で楽しめた。続編も蔵書にあるので近々読みたい。

  • 女性ハードボイルド⁉︎

    水原はカッコいいけど、生きるか死ぬか、裏切りがゴロゴロある裏社会はやっぱり怖い。
    「海と月の迷路」で地獄島の話が出てたからか、妙に現実味があって、読み終わってから変な焦燥感と不安感を抱いてモヤモヤしてる。

    水原のように生きる事に強い執着心もないし、生きる事を深く考えたこともないくせに…。

  • 面白い♪ ^^ タフな女主人公が活躍する物語も得意としている大沢作品らしさが滲み出ている楽しさ。一気読みでした♪

    特筆ものは、主人公のサバイバル能力の異常な高さ。腕力ではなく、経験に基づいた人間観察眼、機転・機知、胆力など、力に頼らない己の存在で戦っている、その  生き延びる為ならなんでもやる  豪放さに惚れる♪

    唯一気になったのは、女主人公を地獄へ送り込んだ張本人への報復をしたのかどうかが不明瞭なことくらい。しかし、当時14歳だった女主人公が相手に放った最後の一言が、その全てを顕しているのかも知れない、とも思えて、それはそれで痛快。というか、「わずか14歳でその科白を吐くのかお前は!?」 と驚かされるんですがw
    早く続編が読みたくなり、第二弾の文庫を楽天でポチっちゃいましたw

  • 3年前が初読。当時の初大沢作品且ハードボイルドの世界に興味をもったきっかけの本で、読み返してみてもやっぱり面白くて大好きな一冊。個人的にはハードボイルドのマイベスト。殿堂入り。

    水原がかっこいいだけではなく、個人的にはゲイの星川さんも一押し。本当にキャラが良い。なんていうか大沢在昌ってキャラの肉付けが自然で、外見と内面が一致していて、つまり萌やらに走らない堅実な描写なのだ。大沢作品の王道的な、いろんな思惑が絡まり、身動きが取れない様な状態に置かれる主人公、というのがまた本当にのめり込ませてくれる。続編の「魔女の盟約」よりも個人的には本書の方が好みだ。
    本当に大沢在昌上手いな、と読み返して大満足だった。

  • 地獄島。
    魔女と言われる女性。
    周りの男たち。
    名作ですね♪

  • 登場人物たちのキャラが面白い。ただ中身は私好みではなかった。

  • 主人公と星川との関係性がめちゃくちゃ刺さりました。
    命懸けで、裏切られることが前提の世界でただ1人背中を預けられる関係性、それも命懸けの戦いでって点で、肉体的には男女でバランスもよく、でもだからこそ超えたくない一線を理解してそこはきちんと線引きする、深くならないんじゃなくて、道を間違えない絆の深さがすごく好き。

    ハードボイルド小説は、多分絶対好きなジャンルだと分かってたけど好きでした。

    他の作品も読んでみたいと思います。

  • 裏社会を生き抜いた女性が、特殊な能力を使って生き抜くものの、しがらみから抜け出せず、過去に取り込まれていく。
    大沢さんの作品はブラックな社会の中を、必死に生き抜く主人公がカッコいい。
    一方で本作品は少しご都合主義が強かったかな…と感じた。

  • 女性が主人公のハードボイルド。

    水原の過去「地獄島」の描写に、なんとなく[ https://booklog.jp/item/1/4801304206 ]を思い出した。外国人が増え、そもそも産業自体が下火にあるという設定も現実に即しているよう。著者は渡鹿野島にも取材したのだろうか。

    「水田は自分に惚れた女にこのていどの値段しかつけられなかった。つまりはそれが水田の値段よ。あなたの値段じゃない。誰だって自分の値段は高くつけたがる。でも自分の大切な人間にいくらつけるかで、そいつの本当の値がわかる」(p129)

  • すごく好きな作品だった。
    ハードボイルド系で、裏社会で暮らす女性コンサルタントのお話。
    「地獄島」出身という過酷な経験ゆえ、顔を見ただけで男の真の姿を見抜く特殊な能力をもった水原と、島の掟に従い彼女を消すべく暗躍する者の攻防を描いている。
    続編が早く読みたい!

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著者プロフィール

1956年愛知県名古屋市生まれ。慶応義塾大学中退。1979年に小説推理新人賞を「感傷の街角」で受賞しデビュー。1986年「深夜曲馬団」で日本冒険小説協会大賞最優秀短編賞、1991年『新宿鮫』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞長編部門受賞。1994年には『無間人形 新宿鮫IV』直木賞を受賞した。2001年『心では重すぎる』で日本冒険小説協会大賞、2002年『闇先案内人』で日本冒険小説協会大賞を連続受賞。2004年『パンドラ・アイランド』で柴田錬三郎賞受賞。2010年には日本ミステリー文学大賞受賞。2014年『海と月の迷路』で吉川英治文学賞を受賞、2022年には紫綬褒章を受章した。


「2023年 『悪魔には悪魔を』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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