あくじゃれ 瓢六捕物帖 (文春文庫 も 18-2)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167677022

感想・レビュー・書評

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  • 「諸田玲子」の連作時代小説『あくじゃれ 瓢六捕物帖』を読みました。

    ここのところ、時代小説が続いています。

    -----story-------------
    牢屋敷に捕らわれの身の「世之介」ばりの色男「瓢六」と、無骨な同心「篠崎弥左衛門」との凸凹コンビが、難事件を次々に解決する痛快譚

    絶世の色男、粋で頭も切れる目利きの「瓢六」が、つまらぬことで小伝馬町の牢屋敷に放り込まれた。
    ところが丁度同じ頃起きた難事件解決に「瓢六」の知恵を借りるため、与力「菅野一之助」は日限を切っての解き放ちを決める。
    不承不承お目付役を務める堅物の定廻り同心「篠崎弥左衛門」との二人組による痛快捕物帖。
    -----------------------

    1999年(平成11年)から2001年(平成13年)に、文藝春秋が発行する月刊娯楽小説誌『オール讀物』に発表された「あくじゃれ瓢六捕物帖」シリーズの第1作… 連載当時は『あくじゃれ瓢六』というタイトルだったようですね。

     ■地獄の目利き
     ■ギヤマンの花
     ■鬼の目
     ■虫の声
     ■紅絹の蹴出し
     ■さらば地獄
     ■解説 鴨下信一

    口も達者なら、手もはやい、「世之介」ばりの色男… しかも阿蘭陀(オランダ)語をあやつり博覧強記、さらに長崎で唐絵目利きを務めていたという、「瓢六」こと「綺羅屋の六兵衛」、、、

    牢屋敷にとらわれの身ながら、堅物の定廻り同心「篠崎弥左衛門」や情婦の「お袖」と共に難事件をつぎつぎ解決してゆく… スカッと痛快、時代小説連作集。


    着想が面白い痛快な捕物帳… 風采が上がらない男やもめの北町奉行所定町廻り同心「篠崎弥左衛門」と、対照的に色白細面で役者のような男前の悪党「瓢六」を中心とした登場人物のキャラクター設定が魅力的な作品でした、、、

    「瓢六」が、小伝馬町の牢から1か月ごとに出たり入ったりするという設定は、実際には有り得ないんでしょうけどね… まっ、エンターテイメント作品だと割り切ることができれば、そこまで気になりませんでしたね。


    以下、主な登場人物です。

    「瓢六」
     目利き上がりの博徒、入牢中

    「篠崎弥左衛門」
     北町奉行所の定廻り同心

    「お袖」
     芸者、瓢六の女

    「八重」
     賄い組頭の娘、弥左衛門の見合い相手

    「菅野一之助」
     弥左衛門の上役与力

    「雷蔵」
     牢名主、元力士

  • 168

  • 続いてるシリーズものなので、これからググっと面白くなるのか?

  • ☆3.9
    「瓢六捕物帖」シリーズ第一弾。

    水と油の仲だった小悪党の瓢六と堅物同心の弥左衛門の、事件を追うごとに絆とも言える仲間意識が芽生えてゆくのが手に取るように分かる。

    小伝馬町の大牢の中、一筋縄では行かない面々の
    お話をもっと掘り下げて欲しかったかな。

    私的には、顔も中身も四角い弥左衛門の初恋の行方が気になって仕方ないので続編も読みたいと思います。

  • 同作家の「お鳥見女房」シリーズに比べると幾分ダークで、男性向けかな、と思われる作品。瓢六は魅力的なキャラクターである。連作短編でそれぞれ独立したミステリーになっているが、その中で瓢六と弥左衛門の関係が変化していくのはなかなか面白い。

  • おもしろーい

    瓢六と弥左衛門のやりとりがさ。
    お袖もww

    くすくす笑えて、
    なんか愛しい感じ。

    初めは敵対?していた瓢六と弥左衛門
    一緒に捕物・事件解決していくうちに
    お互いが大切な存在になっていってさ。

    なかよしなのよ。笑

    立場の全く違う二人だからこそほにゃららみたいな。
    そんな感じっす。

  • そこそこ面白くはあるが、すぐに忘れてしまいそうな気がする。
    この手のジャンルで記憶に残るためには相当の技量を要するというのが私の過去の経験であり、その意味において同作品は全然物足りないということ。
    ちなみに同ジャンルという観点では少なくとも現時点では宇江佐真理の方が上かと思う。
    当然ながら更にその上はいるのであるが、蛇足ついでに。

  • L あくじゃれ1

    瓢六の人柄よりも断然弥左衛門とお袖の掛け合い?の方が断然面白い。

  • ちょっと物足りなく感じたけど面白かった

  • 弥左衛門の恋の行方が気になります。瓢六は頭が良くて口も上手くて格好良いのね。これはお袖じゃなくても惚れるわな。それと大牢内の個性的な面々も良かったです。

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著者プロフィール

諸田玲子
静岡県生まれ。上智大学文学部英文科卒。一九九六年『眩惑』でデビュー。二〇〇三年『其の一日』で吉川英治文学新人賞、〇七年『奸婦にあらず』で新田次郎文学賞、一八年『今ひとたびの、和泉式部』で親鸞賞を受賞。著書に『お鳥見女房』『あくじゃれ瓢六』『きりきり舞い』シリーズのほか、『四十八人目の忠臣』『波止場浪漫』『帰蝶』『女だてら』『尼子姫十勇士』『しのぶ恋』など多数。

「2023年 『其の一日 増補新版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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