為替がわかれば世界がわかる (文春文庫 さ 42-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167679392

感想・レビュー・書評

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  • うーんごめんなさい、わたしバカだからよくわかんなかったよ。
    割と著者の輝かしいキャリアの自慢話が多くて途中で断念した。
    飛ばし読みして最後見たら、まだ日本捨てたもんじゃないから大丈夫やで!って
    直近読んだ投資信託の本と間逆のスタンスで狼狽。

  •  世界がわかるというよりは、世界の見方が経済的視点でちょっとわかる、という感じであった。ある程度の基礎知識がいる(本書も読めないほどないことに気づく・・)が、説明はわかりやすくて良かった。20年ほど前の経済史的側面が強く、その意味で勉強になる。

  • ミスター円と言われた人の武勇伝か

  •  人間は間違えるし、影響されやすい。為替の予測はほとんど不可能。アインシュタインの話は印象的。その上で、どうリスクを回避すべきか知恵を絞らないといけないと勉強になりました。

     そして、市場介入の裏側。各国の思惑。新聞で毎日読むのとは違い、人間くさい面を見られた気がしました。

     面白いです。

  • 文庫本は2005年初版だが、実際の出版年は2002年。
    したがって、今からほぼ10年前に書かれている本で、
    小泉-竹中内閣以前までの世界がもとになって書かれている。
    しかし、為替に関して知識がない人間としては、導入書としてとても有意。

    あくまでも導入書という側面が強い。
    文章は、榊原氏本人の市場での経験や、
    アメリカの財政当局の担当者や、
    ジョージ・ソロス、ジョセフ・スティグリッツといった金融・経済・財政に
    関わる人との交流や、
    そこから導かれた経済・金融の在り方・考え方を、分かりやすくまとめている。
    経済・金融に対する視点が、本人の立場だけでなく、
    異なる立場・異なる環境から複眼的になっている点と、
    スティグリッツの理論など、従来的な考え方を越えた考え方を十分に加味した上で、
    それを客観的に、かつ分かりやすく解説している点が印象的。
    難しく書かず、このように丁寧に面白く書けるのは、
    榊原氏が客観的な視点を持った上で、自分の信念に基づいて、それを多くの人に理解してもらおうという姿勢によるところがあるからだろう。

    批判的指摘や提言もところどころ見かけるが、全体の中では付加的。

    印象的だったのは、ロシア危機に瀕した時の、
    ジョージ・ソロスが榊原氏に語った
    「誰もが悲劇的な結末になると分かっているのに、何もすることができない」
    という言葉。
    それと、立場は異にするものの、ジョセフ・スティグリッツのワシントン・コンセンサスに対する批判。
    世界経済を理解していく上で、新古典派経済学を理解すると同時に
    理解を深めたいと思った次第です。

    まあ、そもそも為替に対する一般的な基礎知識がないので、
    適切な評価ができるか分かりませんが、自分としては★4。
    良書です。為替を通して経済を紐解くには適書ではないかと思います。

  • 161ページ
     一種のカルテルであり、クラブに属する報道機関が仲良く情報を共有するようなシスムテが出来上がっています。
      ◆シスムテ→システム

  • ルービンの市場哲学は全て確率である。
    ルービンはあらゆる機会を捉えて、強いドルはアメリカの国益だといい続けた。ルービンは人の話をよく聞くグッドリスナーだった。だからサマーズを上手く使いこなせた。
    情報のないものが負ける。為替市場も経済戦争の一種だから情報収集には人一倍の努力が必要。
    日本の産業は否応なしに製造業中心からサービス中心の情報化時代に移っていくでしょう。
    日本の強みは現場に優秀な人が多いことでした。現場の兵は強かったのに、全体の力として統合されることがなかったのは、やはり戦争を遂行する国家指導者たちの戦略性の欠如に大きな問題があった。
    失敗するのは当然だと考え、そこから新しい情報を得て、新しい対応の仕方を常に学んでいく、そういう態度をとらなければ組織は必ず硬直化し、結局のところ競争には負けてしまう。
    明治にあんって、日本を世界の大国に押し上げた日露戦争では明石元二郎がヨーロッパで様々な諜報活動を行い、戦線の背後から日本を勝利に導いた。

  • 2010.4.30

    実務家のエピソード話なんだけど、その中で大切なことも触れている。

    知的謙虚さ
    不確実性と誤謬性
    生の情報の大切さ

    かなりしっくりくる内容でした。スティグリッツの本読もう。

  • 2010/3/7

    為替から見た世界経済の話。榊原さんならではの視点で語られていて、おおいに納得できた。
    為替の変化に必要なものは単なる判断材料ではなく、サプライズである。
    情報の収集と決断において、日本がいかに世界から取り残されているか痛感した。

    君子豹変するの話は最近いろいろなところで耳にするけど、やっぱり柔軟性と瞬発力は大事なんですね。

  • 榊原さんは明快な文章を書くので分かりやすく彼の書籍が好きです。

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著者プロフィール

1941年生まれ。東京大学経済学部卒業。65年に大蔵省入省。財政金融研究所所長、国際金融局長を経て97年に財務官に就任。99年退官。2010年より青山学院大学特別招聘教授。著書に『「今日よりいい明日はない」という生き方』『書き換えられた明治維新の真実』など。

「2018年 『AIと日本企業』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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