ユニット (文春文庫 さ 43-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (526ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167679620

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった
    少年犯罪と復讐劇とあったので、少年法に対する被害者尾復讐劇と思っていたら、ちょっと違ってました。
    しかし、これはこれで楽しめました。

    ストーリとしては
    17歳の少年に妻子を殺され、自堕落な生活を送っていた真壁。
    DVの警察官の夫から逃げてきた裕子。
    そんな二人を職場で受け入れた工務店の社長の波多野。
    無期懲役だった少年乃武夫が7年ほどで出所。それを知った真壁は復讐を決意します。
    一方、DV警察官の門脇は警察官の職権を利用して裕子の行方を追いかけます。

    乃武夫のくずっぷり、門脇の悪役っぷりがすごい(笑)
    さらに門脇の執拗な追跡が狂気(笑)

    真壁の復讐派は結果的に乃武夫の殺害には至りませんでしたが、襲撃された乃武夫は逆に真壁を殺害しようと行方を追います。

    乃武夫と門脇の追跡から真壁と裕子は逃れることができるのか?
    といった展開です。

    んで、結末は意外にあっけなくあっさり終わっちゃいました(笑)
    ちょっと残念

    ま、想定通りと言えばそうですが

    もうちょっと考えさせられる物語かと思いましたが、どちらかというと追跡サスペンス系でした。

  • 久しぶりに本を読む楽しさを思い出した。
    壊れた家族同士が新たな家族を作る。破綻と再生。心がほっこりします。
    一方、犯罪者たちは救いようがない。当然の報いとして、個人的には満足のラストです。

  • ふう・・ 手に汗握るってこういうこと。

  • 読みやすくて面白かったけど、なんだか苦しかったです。悪いヤツにも事情があって、悔悛するとかありえないんだろうと思うとやりきれない。

  • 面白かったです。終わり方もグッド。次も読んでみようと思います。犯人の言葉ですが「世の中にはとことん犯罪者ってやつがいる。更生なんてできっこないって人間が」そのとおりだと思います。未成年の凶悪犯罪者なんてほぼ全てがそういった人間でしょう。育ち方が原因だとしても更生できない人間を社会に置いておいてはいけません。それと、仇討ちは法的に認めて良いのかも知れません

  • 一気に読めた。最初から、次が気になる!と思い続け、飽きることはなかった。

  • 序盤であまりに悲惨な状況にとても苦しくなりました。
    妻と幼い子を未成年に殺害された真鍋。
    警察官の夫にDVを受け続け逃亡する祐子と晴也。
    手に汗握る展開に引き込まれていきました。
    現実でも起こっている未成年の残虐な事件や家庭でのDV。
    重い内容です。
    読み応えは最高でした。

  • 17歳に妻と1歳の娘を殺された真鍋。
    刑事の妻でDVから逃げ出した祐子。
    少年が出所して物語が動き出した

  • 一気に読ませる作品だった。従来の警察モノとは少し毛色が変わったもの・・こんな悪徳警官がいないとは限らないと思わせられたり。

    中盤部迄、善と悪との色がくっきり分かれた形での展開ゆえ、読むほうも悪の凄まじさ、善の抜けっぷりでハラハラドキドキ。

    ラストに向けての最期まで一気に駆け抜ける展開は「出来すぎ」、偶然が重なりすぎとの言い方もあるだろうと思ったけど、この爽快感は何!っていう程の感想。

  • 少年犯罪とDVと私刑

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著者プロフィール

1950年北海道生まれ。79年「鉄騎兵、跳んだ」でオール讀物新人賞を受賞しデビュー。90年『エトロフ発緊急電』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を、2002年『武揚伝』で新田次郎文学賞、10年『廃墟に乞う』で直木賞、16年に日本ミステリー文学大賞を受賞。他に『抵抗都市』『帝国の弔砲』など著書多数。

「2022年 『闇の聖域』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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