ベリィ・タルト (文春文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167702014

感想・レビュー・書評

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  • 初読みの作家さんです。
    登場人物に個性があって面白い。
    物語に深みは無いけど、退屈ではありません。
    切ないシーンもある。
    ハードボイルドと言うよりは冒険活劇的な印象を受けました。
    他の作品も読んでみたい。

  • 『鳶がクルリと』、『消し屋A』、『遠くて浅い海』。どれもそこそこ面白くて好きだったヒキタクニオ。『遠くて浅い海』では大藪春彦賞を受賞しているとおり、文体はハードボイルド。

    本作はひょんなことから芸能界に入った美少女リンの成長物語。神宮の花火大会の日、眺望のいいマンションに紛れ込んだリンは、元ヤクザで芸能プロダクション社長の関永(せきえい)と出会います。彼女にただならぬアイドル性を感じ取った関永はすぐにスカウト。リンの母親は一見キャリアウーマン、その実ほとんどビョーキの男狂い。そんな母親と折り合いが悪く、家を飛び出してきたところだったリンは、住む場所を用意してくれると聞いて芸能界入りを了承。アイドルになるべく食事制限やスキンケアに涙ぐましいほど努力。関永の父親でオカマ美容師の仁(じん)が課すノルマをきっちり守り、どんどん美しくなります。しかし、関永の思惑どおりに人気が急上昇しはじめた頃、大手プロダクションから横槍が。関永がリンを手元に置きつづけるには母親の承諾書が必要で……。

    売れっ子アイドルになるにはここまでしなければならないのか、そして売れはじめるとプロダクション同士でこんなにも激しい取り合いをするのかと、リアルに感じて驚くものの、私にはリンがそれほど魅力的には思えず。関永も含め、芸能プロの偉いさんと17歳の小娘との絡みがかなり気持ち悪く、なんだ興味ないふりしてて結局ヤルのかよとゲンナリ。たとえ小説の登場人物であっても、硬派は硬派のままでいてほしいと思うのはダメですか?

  • ヤクザとアイドルという異質な主人公だけれども、内容は至って無難な青春小説です。

  • 少女と性と中年男。現実感を終始漂わせつつも、現実離れした内容。

  • ヒキタクニオ氏の作品に登場する職人気質の男たちはいつも格好良く、そしてどこか寂しい。本書でもその格好良さが存分に発揮されており、暴力的なエピソードでも読んでいてかなり心地よくなる不思議な魅力があります。
    でも小松崎の最後に取った行動だけは、それはないんじゃない?と言いたくなった。
    今のところ続編はないようだけど、是非書いて欲しいなぁ。

  • 元ヤクザ者との色恋もの?いやいや、そうじゃないな。青春ものに近いかな。最後は、こうすっきりとして、何処となく哀愁が帯びる一冊。

  • 17歳のリンを元ヤクザで芸能プロ社長、関永と専務、小松崎がアイドルとして売り出す。
    大手プロからの移籍強要。母親のサインがネックに・。
    仁が良かった

  • それぞれのキャラクターが、とても生き生きしていて好き。

    こういう世界あるんじゃないかと、素直に思えてしまう。

  • ヒキタ作品は初めて。
    スラスラ読めます。

  • 主人公は17歳の美少女。
    「アイドルになってみないか」ひょんなことからアイドルを目指すことにした主人公。
    しかし、所属する事務所は元ヤクザが経営する芸能プロダクション。
    言葉使いからメイクの仕方まで、一から指導され・・・
    はたして、アイドルになることができるのか?



    予想以上に早くアイドルへの階段を昇りはじめ、それにともない
    事件も発生!!
    テンポよく話が進み、読書が苦手な方でも読みやすいと思います。

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著者プロフィール

ヒキタ クニオ
1961年、福岡県福岡市生まれのイラストレーター、クリエーター、作家。1986年、九州産業大学芸術学部デザイン科卒業。大学在学中に日本グラフィック展で奨励賞受賞。1988年、JACA日本イラストレーション展銀賞。1998年にCD-ROMで、ブラウン管で読む小説「ブラノベ」『ブラノベ人生画報』を発表以降、作家業を営む。作家代表作に、2006年に第8回大藪春彦賞を受賞した『遠くて浅い海』。ほかの作品に映画化された『凶気の桜』『鳶がクルリと』、『触法少女』など。2019年10月に、『「ヒキタさん! ご懐妊ですよ」―男45歳・不妊治療はじめました』 が実写映画化される。

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