空中ブランコ (文春文庫)

  • 12487人登録
  • 3.83評価
    • (1292)
    • (2019)
    • (1858)
    • (146)
    • (19)
  • 1306レビュー
著者 : 奥田英朗
  • 文藝春秋 (2008年1月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167711023

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
東野 圭吾
東野 圭吾
伊坂 幸太郎
有効な右矢印 無効な右矢印

空中ブランコ (文春文庫)の感想・レビュー・書評

  • 抱腹絶倒とはこのことか!

    仕事帰りの電車で読んでいて笑いが止まらなかった。それでも読むのをやめられなかった。初めは何とか笑いをこらえていたが、いつのまにか声に出して笑っていた。車内で完全に変質者だった。しかし、思う存分笑うのは気分がよい。今月に入ってからというもの、忙しさとの戦いに疲れ果てていた昨日までの私とうってかわり、今日の私は快調だ。たった一冊の本でこんなに癒されるのだから、本当の娯楽作品にはとてつもない力があることを身をもって思い知らされた。

    色白デブの中年で声が甲高くてマザコンの精神科医、伊良部が活躍するこの短編集の二作目。
    どの作品も面白いが、中でも「義父のヅラ」が凄まじい笑いを提供してくれるだろう。普段いい大人を演じている人間には、こういった程度は低いがシンプルかつ強度のあるハゲネタは有効なのだろう。

    ここまでくると、水戸黄門と同じで、先が読める決まった展開なのだが、それが安心感につながっているのだろう。伊良部の暴走は周囲を巻き込んでいきハラハラするが、最後は読者もいつのまにか患者と一緒になって、心に抱える問題を解きほぐされて、穏やかな気持ちになれるのだから。

    読む薬といえるかもしれない。

  • 面白い。
    落ち込んでる人、ちょっと元気が欲しい人、適当な気分になりたい人。
    超おすすめ。

    ストーリーなんて数年後には何にも残らないかもしれない。
    でも読んでいる間中、何かハッピーになれる。
    そんな本。

    元気を失ったら再読してみるのもいいかもしれない(*^-^*)

  • 声だして笑いました。
    義父のヅラが最高です。
    はちゃめちゃで、でもあんな病院行ってみたい。

  • このシリーズの主人公はふざけた奴だが、どれもいい話。外で読んでいても、思わずニヤニヤしてしまい慌てて顔を引き締めるが、話が進んでいくうちに涙ぐんでしまう。3冊の中で一番好きなのは町長選挙。空中ブランコは3番目。読むのは順番に。まずはインザプールで伊良部を知ってから。

  • めちゃくちゃ良かった!面白いし、泣けるというか心があったかくなる。あっという間に読み終えた。何回も読みたい

  • イン・ザ・プールに続く空中ブランコ、読了。

    伊良部総合病院を訪れる患者は、相変わらず、伊良部先生に振り回されっぱなし。
    「いらっしゃーい」と素っ頓狂な声で迎え入れられ、有無を言わさず注射を打たれ、伊良部先生の言動に翻弄される。
    治療に来たはずなのに、伊良部先生と話すたび、患者たちは、伊良部先生に突っ込みを入れずにいられない。

    一見すると、伊良部先生の相手をするのは疲れそうだ・・と思っていたのだけど。
    果たしてそうだろうか? だってまるで5歳児の言動。気兼ねなく、好き放題やってくれるのだから、患者も、つい、
    無防備になってしまう。思わず、素で話してしまう。遠慮する必要もなければ、見栄を張る必要もない。
    そんな相手と一緒にいて、果たして疲れるのか? ここに出てくる患者さんたちのように、いつの間にか伊良部先生を
    心のよりどころにしてしまうのに、疲れるわけがないのでは・・と次第に思いました。

    ギスギスした現代社会、ストレス社会だからこそ、伊良部先生みたいな人が、今、必要とされているのかも・・。
    だからこそ、このタイミングで読んで、心に沁みるのだと思います。

  • 奇人・ドクター伊良部はともかく、いろんな悩みを聞いてるうちに自分も少し肩の力を抜いていけそうな気がする。

  • 同じオチだけど、何かが違う気がする。1作目より何かが良い。

    「伊良部先生の暴走治療シリーズ」?2作目です。
    こんなクスクス笑える小説もナカナカ無いですね。通勤とか会社の昼休みとか、ニヤリに注意です。

    今作では、伊良部先生の学生時代がチラリ。
    プラスして、まゆみちゃんの読んでいる雑誌名が判明しました。(確かあの雑誌名はかなりアレな雑誌だった気がします。)

    そんな感じで、相変わらず名医なのか、迷医なのか、超自己中的に見える治療で患者を導きます。

    次の3作目でラスト(らしい)です。
    もう少し、伊良部先生に楽しませてもらいます。

    所で、著者の奥田さんはこんな感じの本が多いのでしょうか?

  • 一気読みできる。
    サラッと笑いながら読めるけど、深くてなんかお得感さえある。
    伊良部という精神科医が患者と面白おかしく関わりながら
    いつの間にか気づきを促し症状を和らげてる話。
    自分を苦しめているのはたいてい自分なんだよね。

  • 「いらっしゃーい」
    素っ頓狂な声を響かせる、相変わらずの伊良部センセイと注射担当のマユミちゃん。
    このコンビは無敵だ。

    前回の『イン・ザ・プール』よりも、心に染みる話が多かったように思う。
    初めは異次元に迷い混んだとちょっと後悔する患者達も、伊良部センセイのマジックにかかり、自分の話を聞いてもらいに通うのだった。
    そして皆それぞれの問題に吹っ切れて無事解決。

    「人生、長いよ。今のうちに吐き出すものを吐き出しておかないと」
    読後の爽快感がたまらない。

  • 人間って面倒くさそうに見えて実は根っこは単純明快な生き物。伊良部先生が正にそのものだから、患者たちの毒も抜けるのかな。

  • 変人精神科医・伊良部一郎シリーズ第2段。
    空中ブランコを飛んでみたり、看板標識に落書きしたり、毎度伊良部の行動力には驚かされます。義父のヅラは笑えました。
    とんでもない方法で治療をすると思いきや、意外とセオリー通りに治療していのかなと感じるところも。神経科に通う患者達は、伊良部と話している時は、呆れつつもリラックスしているように思えます。とんでもないいしゃですが、意外と天職かも。

  • これまた久しぶりの再読。
    伊良部シリーズ第二作。
    『義父のヅラ』は最高。こうした衝動って、分かる気がする。さすがに実行は出来ないけど。
    伊良部先生だからこそどこまでも付き合ってくれる。
    カウンセリングより患者に付き合うこと。何より伊良部が楽しんで、患者の妄想や願望のその先を行くから笑える。

  • 評価は4。

    内容(BOOKデーターベース)
    伊良部総合病院地下の神経科には、跳べなくなったサーカスの空中ブランコ乗り、尖端恐怖症のやくざなど、今日も悩める患者たちが訪れる。だが色白でデブの担当医・伊良部一郎には妙な性癖が…。この男、泣く子も黙るトンデモ精神科医か、はたまた病める者は癒やされる名医か!?直木賞受賞、絶好調の大人気シリーズ第2弾。

    このシリーズが人気なのは分かる気がする。読み始めはテンションの高い主人公に付いていけなかったが、ただ闇雲に無茶をしているのでは無く計算してのことか?と思えたあたりりから一気・・特に義父のカツラは良かったわ~現実はこんな事は無いだろうけど、エリート達の心の内が庶民に近いのに親近感。

  • 2017年3月5日読了。「イン・ザ・プール」シリーズ続編。前回同様、おもしろかった。さすがにパターンが読めてくるのだが、今回はわりと特殊な職業に焦点があてられていた。
    通勤のおともに読みやすく、コント的なおもしろさが良い。特におもしろかったのは「ハリネズミ」「義父のヅラ」。

  • 自分は割と周りを気にしないタイプである。周りがうるさいとか、自分が何を言われるとか、まぁどうでも良いタイプ。そのかわり、周りに対して特に空気読まずに酷い事を言ったりするかもしれないわけで。まぁ年をとるごとにそういう事は止めるべぇと抑えるわけですが、若いころはなー、などと思うのです。
    対して、人のことを気にしちゃう人は、人に対して気を遣って、これは言っちゃダメかもとか、人には迷惑をかけん!って言うかわり、相手に対してもそれを求めるというか。あれだ、等価交換とか、バーターとか、そういうやつか。生きていくの疲れるというか、大変そうだよなぁ、と。
    まぁなんというか、いろいろ何でも気にしちゃうって人は大変だよなぁ、と思うわけで、そういう世界で、何も気にしないで突き進むって人がやっぱ必要なんだよなぁ、と思うのです。

  • *傑作『イン・ザ・プール』から二年。伊良部ふたたび!
    ジャンプがうまくいかないサーカス団の団員、先端恐怖症のヤクザ……泣く子も黙るトンデモ精神科医伊良部のもとには今日もおかしな患者たちが訪れる *
    もう最高に可笑しくて馬鹿馬鹿しくてユニークであたたかくてほろりときてしまう、色んな感情を味合わせてくれる傑作本。前作より伊良部先生の子供心が最大級に発揮されているし、人生の機微も細やかに描かれていて、本当にあっと言う間に読み切ってしまってもったいなかった。じんわりとあたたかい余韻を残してくれる秀作。

  • とんでも精神科医・伊良部先生シリーズの二冊目。
    いやー、今回も途轍もなく面白かった、思わず吹き出してしまう場面ばかりです。しかも患者達の苦悩に共感出来てしまう部分が多々あったため、前作よりも満足度が高く、非常に充実した読書タイムを過ごして幸せな読後感を味わうことができました。

    幼少時は転校ばかりだった所為で、初対面の人間に警戒心を抱いてすぐに打ち解けられなくなってしまったサーカス団員。
    昔は明るいおちゃらけキャラだったのに、結婚を機に真面目で品行方正な婿を演じ続けた結果、本当の自分自身を抑圧し過ぎて発作的に悪戯を繰り広げたくなっちゃう大学講師。
    背後に迫る大型新人の影に怯えるけれど、根が善人だから上手く負の感情を発散出来ないうちに、野球本来の楽しさを見失ってイップスに掛かってしまう野球選手。
    渾身の力作がまったく評価を受けず失意のどん底に沈んだ結果、己がプライドを守る為、キャリアを失わない為にパターン化した駄作を量産し続けているけれど、本当は自分が書きたいものが明確に別にある。それでもまた誰にも評価されなかった時のことが恐ろしくて、苛立ちを抱えつつも現状に甘んじている恋愛小説家。

    今回の患者達が抱えた苦しみ、その根本に潜む真情なんて私自身強く感じたことのあるものだった。だから彼等が伊良部先生の”治療”を受けていく内に自分自身の本当の感情に気が付いて立ち直ってゆく姿には、本当に励まされたし明るく気楽な気持ちになれました。

    にしても、伊良部先生ったらほんとに魅力的なキャラですね。単なるおばかキャラかと思いきや、サラリと鋭い指摘もしてくるんだもん。無邪気なでぶアザラシがアニマルテラピー的な癒やしを与えつつ、時には賢者の如き知恵も授けて手助けしてくれるだなんて、ほんと一家に一匹置いときたい。
    肉感的で無口な看護師マユミちゃんもほんといい味出してるよ。彼女は伊良部先生のことを内心どう思っているのか、今度マユミちゃん視点による伊良部先生の観察日記とか読んでみたいです(笑)

  • 初めて読んだ奥田英朗さんの本です。
    伊良部先生シリーズ。
    笑いもあり軽快に物事が進んでいくが、精神医学がしっかりと根底にあり、あり得ない話のようで意外と身近にありそうな話。

  • 伊良部先生のように生きられたら楽なんだろうなと思ったら、ふっと力を抜くことができました。息詰まっているときや、くすっと笑いたいときに読みたい作品。

  • あっここで変わったという心の変化とラストが必ずフフッ(あこの主人公はもう大丈夫だな)となったのがよかったです キャラ立ってました イン・ザ・プールも読もう

  • 伊良部中毒なってる!
    どんどん次が読みたくなっちゃって一気に読破。
    伊良部先生クセんなるわ〜!

  • 3.5
    伊良部の短編小説。相変わらずなかなか面白い。5歳児のような言動が面白く、実はそれが患者の精神安定の一部に寄与してる。いたずらしたくなってしまう話、義父のヅラが面白かった。金王とか王子にペンキで落書きしたり昼寝中の義父のカツラを2人で取ろうとしたり。

  • 直木賞受賞作品。
    悩んだ末、訪れた病院の地下一階にある診察室。 ここにいるトンデモ精神科医の伊良部に振り回される患者たち。 前作と同じパターンだが、思わず笑ってしまうであろうシーンが必ずやある!と確信を持って一気読み。 はい、面白かったです。

  • 前作よりも伊良部がパワーアップしている。しかし読む進むうちに伊良部がなんだかかわいく感じてしまう。

    今回もまたハチャメチャな治療をするのだけど全員無事完治する。「空中ブランコ」だけは自分を客観的に見て悟ったが、他の作品では自分でない誰かを知る事で症状が治っていく。ライバルと思っていた相手の意外な面を知ったり、症状は違うが同じように神経を患ってる事を知ると不思議と心が軽くなる。人間の心を直すのは人間だけなのかもしれない。

    「ハリネズミ」が一番面白かった。ヤクザと伊良部の掛け合いは抱腹絶倒。

全1306件中 1 - 25件を表示

空中ブランコ (文春文庫)を本棚に登録しているひと

空中ブランコ (文春文庫)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

空中ブランコ (文春文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

空中ブランコ (文春文庫)の作品紹介

伊良部総合病院地下の神経科には、跳べなくなったサーカスの空中ブランコ乗り、尖端恐怖症のやくざなど、今日も悩める患者たちが訪れる。だが色白でデブの担当医・伊良部一郎には妙な性癖が…。この男、泣く子も黙るトンデモ精神科医か、はたまた病める者は癒やされる名医か!?直木賞受賞、絶好調の大人気シリーズ第2弾。

空中ブランコ (文春文庫)の単行本

空中ブランコ (文春文庫)のKindle版

ツイートする