週末陶芸のすすめ (文春文庫PLUS)

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著者 : 林寧彦
  • 文藝春秋 (2008年4月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167713232

週末陶芸のすすめ (文春文庫PLUS)の感想・レビュー・書評

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  • 「やりたいことがあれば時間は生まれてくるものなのだ」 -- 何となく陶芸入門ぽいなというだけで読み始めた一冊は、人生の示唆に富む本でした。

    ひとりのサラリーマンが、陶芸にのめり込んでいく。物語としてそれだけで十分面白く、あっという間に読了。何かを始めたい、でも…と二の足を踏んでいる人にはぜひ読んでいただきたい一冊。私の場合、著者が陶芸を始めた年齢が自分と近いため、よけいに共感する部分が多かったのかもしれません。

    「何かをしようとするとき、『できない理由』はいくらでもつくものだ。『できる理由』は、ただひとつ、『それでも、やりたいから』」

    方法論はあとからついてくる、という著者。妻子を持ち、会社勤めを続けながら自分の工房を作り、日本伝統工芸展に入選を果たすまでの道のり。

    年齢だとか家庭だとかを言い訳にせず、ひたすら自分の信じた道を切り開いてゆく姿がとても清々しいです。お互いにさりげない思いやりが感じられるご夫婦の関係も素敵でした。

    陶芸やってみたいなーなんて軽く考えていた私ですが、ここまではとても無理!なんて思いつつ。それ以外の部分でいろいろと考えさせられる一冊でした。とりあえず、一仕事終えていつもなら「さて寝酒でも…」となるところ、ちょっと勉強しに出かけようと思うくらいには影響されたかな(^^;)

    ちょうど今日、友達と「小さな幸せを大切にしたいね。鈍感になりたくないね」なんて話をしていたので、そんな視点からも感じる部分が多かったです。何を幸せと感じるか、そんなものは人それぞれ違う。あたりまえのことだけど、つい周りの目や評価を気にしてしまうことも多いと思うのです。自分を信じることって、思うほど簡単ではないなと。

    最後に、本筋とは関係ないですが大好きな一節。野焼きの場面ですが、一度見てみたいなぁと思いました。

    「木は燃えるとき、その木が一生に見たすべての色を発する、と外国の詩人は言った。積み上げられた杉の木は、夕焼けの色、紅葉の色、そしてときおり五月の青空や、萌えいづる若葉の色を噴き上げながら燃えていった」

  • 著者が陶芸にのめり込んでいく姿にのめり込み、一気に読んでしまった。
    モノ作りが好きな人であれば、共感する場面が多々あるはず。
    とともに、彼の情熱には脱帽。
    「下手の横好き」という言葉があるが、何でも始めは下手なわけだから、
    上達するにはとにかく「好き」ありき。
    情熱の大切さ、そこから生まれる忍耐力、試行錯誤する姿勢、
    力みのない自然な文章ながら、陶芸の魅力が存分に伝わってきた。
    陶芸に興味がある人はもちろんのこと、
    何か新しい趣味をと思っている人にもお薦めの一冊。

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