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この作品に関連する談話室の質問
この作品からのみんなの引用
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「珠恵さんとかだったら絶対パソコンの中身全部見るよ。俺わかるもん。おまえの、いるかいないかわかんねえ彼氏とかでも見るよ。だって、そういう人は何でも知りたがるから。でもおまえだったら見ないって約束したら見ないでいてくれるような気がするのさ」
― 90ページ -
お湯割りをおかわりした。ああ、夜だなあ、と思う。遠くで眠りそびれた犬があくびをし、いくつもの電灯が消え、本が閉じられ、給湯器が低く唸っているだろう。私はこの店に夜を買いに来るのだ。真っ暗で静かで狭い夜一丁。(「勤労感謝の日」より)
― 51ページ -
社会をどんどん俗悪なものにしているのは私の世代なのだ。小学生の名前の変遷を見れば歴然とわかる。このクソ世代のやっていることが。
― 31ページ
みんなの感想・レビュー・書評
三作品収録。「沖で待つ」は06年芥川賞を受賞。
営業職の仕事を通して育まれた男女の友情、信頼関係。ですます調で柔らかい印象。「イッツ・オンリー・トーク」や本書に収録されている「勤労感謝の日」のような毒々しさはない。営業職のサラリーマンという設定がある以上、毒を吐かせる方向には行かないのかな。これまでの作品に慣れていたせいか、少し物足りなさを感じてしまった。
しゃっくりが会話に表現されてるのが面白い。
ほぼ最初から最後まで語り手が毒を吐きまくる悪い小説(?)。にも拘わらず、彼女が歩く街や、女友達・マスターとの会話が何故か良いなーと感じてしまう。野辺山氏がどういう役割を持ってるのか分からないが・・・。 とはいえ、水谷によるカイコの話とか遅くまで机に向かう母とか、爽やかな気分で本を閉じさせてくれない辺りは同著者の他作品で嫌という程に味わったけど、それでも美しい世界は確固として存在してる、だか... 続きを読む »
最初の話の、無職の女性の、なんでもかんでもイライラしちゃう、つっかかっちゃう、やさぐれた気持ち、めっちゃ分かる!!!!
芥川賞受賞当時に読んだ。
男女の同期愛にほんわかする感じはするけど、
そんなものかねえと斜に構えたくもなる。
受賞した本当の理由は分からないけど、
狂気や性がないにもかかわらず物語性があったところか、
と思っている。
毛色の違う3篇が収録されているので楽しめた。しかし「沖で待つ」からは腰巻に書いてあるような“恋愛よりも強い、男女の信頼と友情”はあまり感じなかった。そんな気負ったようなことではないような。爽やかな感じは残ったけれど。
いつも彼女の本読むときはわざとゆっくり
かみ締めるように読む。
日本語を十分に味わって読む。
この物語りもやはり素晴らしいものでした。
すごく爽やかな読後感。
着地点を、一捻りしたところに置きました、という感じ。
すごくよかったんだけど、号泣小説、とか深く心を打つ、とかではない。
すごくよいなぁ、という感じ。
【「沖で待つ」のみの感想です】
いや,もう上手い,上手いのだが,超自然的な描写に何の脈略もなく入っていく著者の特有の書きすすめ方に,個人的には躊躇してしまう。
同期との約束にまつわる何やかやには共感を覚えたし,素敵な書き方をしているが,死人との接触という段になると,やはりついていけない部分がある。
バブル時代に入社した、同期への愛が詰まったお話。私も新人時代を思い出した。それにしても、最後まで主人公が男だと思ってた私は、読解力ないわ〜。完全に男色家だと思ってたし。気を改めて、読み直そう。
012007.
三篇収録。男女雇用機会均等法や女性総合職で社会に進出したキャリアウーマンたちの一見華々しい舞台裏や「その後」の姿、仕事仲間たちとの連帯意識を描いた表題作や1編目「勤労感謝の日」は、ストーリーだけならトレンディドラマにもなりそうだが痛快な女の本音が満載すぎて無理ムリか。3編目「みなみのしまのぶんたろう」はツカミが過激すぎて本題がやや地味に感じてしまうほど。童話っぽくハッピーエンディングでよかったよかった。
★再読―――――――――――――――――――――――――――
原田宗典/お前は世界の王様か!
012008.
25 まだ無名時代の読書カードを公開しながら古今東西の名作を紹介。
仕事人、というバックグラウンドを、ユーモアとセンス溢れる筆致で見事に描いた作品。
絲山秋子の小説の発する人間臭さが、私はとても好きだ。それは会社に勤めた、貢献した、という経験の成せる技だと思う。無駄な装飾がないからそう感じるのかもしれない。少し乱暴で、そして放棄的な言葉遣いが非道く愛しくって好もしい。
『みなみのしまのぶんたろう』には笑わせてもらった。文庫が出たのは2009年らしいのだが(『みなみのしま~』は2006年執筆)、いまこの時に出逢えた私は幸せ者だ。
悲しい、気がする、話。太っちゃん。悲しい気がするけど、そんだけでないのはなんでだろうか?
ところで、同日収録の、「勤労感謝の日」には明言が。
『社会をどんどん俗悪なものにしているのは私の世代なのだ。小学生の名前の変遷を見れば歴然とわかる。このクソ世代のなっていることが。』
均等法以後、バブル期に就職してはたらいた世代の女たちを描く短編2作を収める。経験はかなり異なるが、著者より少し下の年齢の私には、まだ通じるものがあるけれど、それより下の「ポトスライム」世代の女性たちには通じるのかなあ。男社会で働いた苦労とかけがえのない体験と。もちろんすべての女性が同じような働き方をする必要はないけれど、多くの若い人たちがそうした機会さえ最初から与えられないのは、やっぱり不当なことだと思う。
それにしても文庫本とはいえ、このぺらぺら感。この作家の奥行きを感じさせてくれるくらいのボリュームは欲しかった。
絲山秋子の沖で待つを読みました。芥川賞受賞作を含めた3つの短編が収録されています。「勤労感謝の日」はひょんなことから会社を辞めることになってしまった30代の女性の1日を描いた物語です。近所の親切なおばさんの紹介でお見合いをすることになるのですが、相手の男性はkonnokから見ても人間的に好きになれないタイプの男なのでした。結局、彼女はそのお見合いの席を飛び出してしまうのでした。「沖で待つ」は雇用機... 続きを読む »
芥川賞受賞作ということで、こむずかしい作品を想像したが、さらりと読みやすい自然体の文章。
主人公の職業にまつわるお話の短編集。
「沖で待つ」(絲山秋子)読み終わりました。最初の「勤労感謝の日」のぐだぐだ感と反面セロリのようにシュっとした主人公恭子がいいですね。(知らずに読んだら川上弘美さんの作品と勘違いするかも)そして表題作の「沖で待つ」もじんわりと沁みこんでくるものがあります。すこし泣きそうになった。

新人時代に共に福岡配属となった同期「太っちゃん」の死後、彼との最後の約束を果たそうとする「私」を描いた表題作と、ほか2編。
3編中2編は「男性と同等にバリバリ働く独り身女子」を描いた作品で、共感...





