タペストリーホワイト (文春文庫)

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著者 : 大崎善生
  • 文藝春秋 (2009年10月9日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167715021

タペストリーホワイト (文春文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 学生運動の名残に翻弄される女の子の話。

    こういう時代だったのかなと言ってしまえばそれまでだけど
    そんな時代だからこその思いがあったのだろうか。
    結局は未知の世界なんだけど。

    Will you love me tomorrow?
    に 心が締めつけられる。

  • 知己の二人を内ゲバ出なくした高島洋子。私が読んだ始めての大崎善生フィクション小説。札幌での幸せな時期も時の経過と共に、形を変えずにはいられなかった。東京という理不尽な秩序が支配する土地で姉と恋人を無くした洋子。時代の空気に飲まれながら懸命に生きる彼女の生の記録。

  • 本当の優しさを手に入れるために苦悩は続いた・・・
    時代に流されず、優しさのために怯えながらも、強さを勝ち取った・・・
    読後、何ともいえぬ爽快感とやるせなさが同居した思いになりました。

  • 信念を持つことは大事だけど、注意すべきは便乗してくるお祭り連中。
    学生運動おそろしや!
    直喩がちょいちょいすてきでした。

    「ベルマークを集めるように幸せな恋を」

  • 学生運動真っ盛りの世代よりほんの少し後に生まれ、その残骸に人生を翻弄される女性の物語。
    途中までの悲惨な様子から、いったいどのように落とすのか想像できなかったのですが、予想外の穏やかな結末で安心しました。
    大崎氏の作品としては熱帯魚のシリーズの方が好きかな。

  • このときのことを書けるのがあの世代の特権で、それを読めるのがわたしたちの特権。
    女性、川、ドメスティック、しあわせな結末。今まで他に読んだ作品とは違う大崎さん。洋子はひとつの型だ。

  • さすが大崎善生さん!
    これは、人に勧めたい

  •  70年代、内ゲバで姉を亡くした主人公の喪失と再生の物語。

     内ゲバ、それも誤爆で姉を失い、数年後に恋人を同じように内ゲバの誤爆で亡くしたという、なんとも救われようのない話。
     それでも彼女は、自分で立ちなおっていく。
     確かに、周りの助けは多々あった。けれど、結局は人は自分で立ち上がるしかないのである。
     そして、彼女の力の根底にあったのは<愛された>という記憶なのだと思う。最愛の姉、最愛の恋人だったけれど、愛され愛したから、そこに偽りは全くなかったからこそ、彼女は再び立ち上がれたのだと思う。

     愛することに、愛されることに、臆病になるなという物語なのかな、と思った。

  • 1970年代、学生運動によって殺伐とする東京。
    東京の大学に進学した優秀な姉が内ゲバに巻き込まれ、頭蓋骨を砕かれ殺された。主人公・洋子がその謎を解き明かそうと上京するところから物語は始まる。
    尊敬する姉の思想に疑問を感じながらも精力的に活動する洋子だが、次第とその心身ともに衰弱していき…

    愛するものを失い、絶望の淵で自らも死に直面し、そのショックから失語症になってしまうという洋子の描写は、痛いくらい鮮烈。

    学生運動というヒロイズムに偏りがちなテーマを、「無意味」と一刀両断する姿勢も痛快だ。
    団塊の世代が巻き起こした学生運動は、その反動として、その次の世代に、より強固な自由に対する規制を生み出し、張本人らは見事に「転身」した、とする著者。(個人的には尾崎豊が生まれたのもその影響があると思う。)

    「ヘルメットがスーツに、手ぬぐいがネクタイに、魔法のように変わっていた」
    「農家を扇動し、破壊しようとした飛行場を利用して、世界中に飛び立っていった」

    かなり攻撃的な表現(笑

    しかし、最後に待ちうける衝撃のラストが、こんな「学生運動がどうの」なんていう議論は吹き飛ばしてくれる。

    キャロル・キングの名盤Tapestryに乗せてテンポ良く進む、
    愛とは、尊厳とは、自由とは何かを考えさせてくれる青春小説。

    短いからおススメです!

  • まず「内ゲバ」が何か分からなかった。勉強不足を痛感した。学生運動のこと全然知らん。こんな事件とか被害者は実在したのかな?きちんと勉強してまた読み直そうと思う。

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