ニューヨークの魔法は続く (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167717605

作品紹介・あらすじ

高層ビルとコンクリートに囲まれた都会でも、人はこんなに温かく生きられる。ベストセラー「ニューヨークの魔法」シリーズ、待望の第2弾! でも、書かれたのはこの本が先だから、これぞ元祖『とけない魔法』! 欠点があっても、ちょっと変わっていても、一人ぼっちでも、きっと明日はもっと面白い。著者の描くニューヨークの街角は、寒い冬の日にそっと差し出される缶コーヒーのように温かい。この本には、たしかに魔法がつまってる。やさしさも楽しさもさみしさも、じんわり心に染み入る一冊。著者撮影の味わい深いモノクロ写真も収録。解説・阿川佐和子【NYの魔法シリーズ】人とのささやかな触れ合いを、ニューヨークを舞台に描く――。NYの小粋な言葉があふれる魔法の本たち。ちょっとしたひと言なのに、心に響く。どの本から読んでも、胸を打つ!「売れてる本」(朝日新聞)、「ポケットに1冊」(読売新聞)など人気書評コラムで取り上げられた話題のシリーズ。第1弾『ニューヨークのとけない魔法』第2弾『ニューヨークの魔法は続く』第3弾『ニューヨークの魔法のことば』第4弾『ニューヨークの魔法のさんぽ』第5弾『ニューヨークの魔法のじかん』第6弾『ニューヨークの魔法をさがして』【シリーズ読者の声】「人に疲れているのに、人と話したくなる不思議な本!」「心のしこりが溶け、気がついたら涙がぽろぽろこぼれていた」「英語きらい。NY興味なし。その私が全シリーズ読破した」「いつもこの本に戻ってきたくなる。心が落ち着く、まさに魔法の本!」【書評「Book Review」時事英語研究】この本を読みながら、何度か目頭が熱くなってしまった。例えば、「犬が老人ホームを訪ねた日」という短いエピソードに触れたときなどだ。特別養護老人ホームの老人たちを、犬が慰めにやってくる「ペットセラピー」の日、小学生のビデオグループがこれを取材に来る。その小学生たちの様子を取材に来た岡田さんが、子供たちと老人たちの会話を書きとめていく。ただそれだけの話なのだが、その会話の中から、真っ直ぐに未来へ向かっている子供たちの「豊かな時間」と、今や過去にしか生きていない老人たちの「失われた時間」の差が、悲しくなるほど伝わってくるのだ。岡田さんの本の中には、まるで映画「スモーク」のエピソードを思わせるようなクリスマスイブの泥棒の話や、そのまま短編小説になりそうな、母と娘の、ぎくしゃくしながらでしか表現できない愛情物語も収められている。そして、本を読みながら、僕は1つだけはっきり分かったことがある。それは、ニューヨークで、世界中のさまざまな国からやって来た人々の中で暮らすことが、日本では絶対に気づかなかった「自分」と出会うことになる、ということだ。 自分自身に出会える――。それが、きっとニューヨークの素晴らしさなのだろう。そして「ニューヨークがやさしい」のは、出会った人々がやさしいだけでなく、書き手である岡田さん自身がやさしいせいなのだ、と僕は思う。(共同通信文化部 立花珠樹)

感想・レビュー・書評

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  • アメリカ人の素敵部分が描かれてる。
    赤の他人とのコミュニケーションが日常的に存在してる。
    ニューヨークだけじゃないんじゃないかな。
    行ってみたい、けど怖いが勝つかなぁ、ニューヨーク

  • 2021年5月20日読了。

  • 1作目に続き今回も、良くも悪くも個性豊かなNYの人々が描かれている。
    この本を読めば、20年以上前にこの街へ観光に行った時の記憶が昨日のことのように思い出される。
    当時はまだ治安がかなり不安定で、ハーレムに近くなるにつれて浮浪者らしき人達の姿を多く見かけるようになった。
    ひったくりに遭うなど厳しい面も体験したが、そのたびに周りに人が集まってきて声をかけてくれたり、助けてくれたり。人々の温かさにも触れることができ、本当にいい思い出となった。
    話しは逸れたけど。。。本作でも裏表のないNYの人々と直に触れ合えた気持ちになることができて、すっかり心のメンテナンスになった。

  • 読み始め…16.2.25
    読み終わり…16.3.6

    岡田光世さんのニューヨークエッセイ
    「ニューヨークのとけない魔法」を読んだのはもう3年も前になります。そのエッセイには続きがあって....こちらはその第二弾です。

    大都会ニューヨーク。
    行ったことはないけれど 人と人との間を吹き抜けていく風が見えるよう。。

  • うん、この感じ読むと思い出す……

    みなまで書く方でない分、行間を読むのが苦手(普段から苦手…)な私には分からないところもいっぱい(^_^;)
    これはイヤだったということ?それとも、筆者は楽しんでる?
    とかワカラナイまま汗

    でも、なんだかこのあったかい感じは大好きで、それは筆者がニューヨークを愛してるのが前面に出てるからかな?

    もうこのシリーズたくさん読んだ
    けど、きっとまた読みたくなる
    読みたくなったとき永遠に読めればいいのに、、
    そんな1冊

    2015.11.02

  • ニューヨークのとけない魔法に続く第二弾。
    写真が入って、より楽しめます。
    英語で一言のフレーズは、ぜひ入れて頂ければ、、、

  • 1巻と打って変わって面白かった!

  • いいエッセイだったのだけど、親と離れて住んでいる人は「小包」と「母のニューヨーク」は絶対に読まないほうがいい。母の不器用な優しさとかわざわざ日本から来てくれた母が外国の生活に戸惑って粗相をしてしまい、娘に怒られて涙を流す。帰りがけに無作法を詫びる手紙を渡される、という号泣必至のくだりが。今すぐ母の元に帰りたくなった。

  • 『素敵な私小説』

    僕はニューヨークが好きじゃないから、なんとも思わないけど。こんな素敵な事やおかしい事があったのよっていうちょっとだけ虚栄心が見え隠れするエッセイ。ニューヨークってどこか大阪のにおいがすると思うんだ。どこにいたって、人は人だし、地球上でその地に下り立つだけで変われるなんていう効能がある土地はない。だからこそ、だと僕は思った。

  • 優しい気持ちになれる。
    スペインでもそんなエピソードたくさんあったな。
    日常の中でほっこりするエピソードってきっとたくさんあるけど、忘れてしまうんだよね。
    忘れないように書き留めて生活してみようかな。

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著者プロフィール

作家、エッセイスト。
読売新聞アメリカ現地紙記者を経て、現職。高校、大学、大学院で各々米留学。85年からニューヨークに住む。現在は、東京とニューヨークを行き来しながら執筆を続ける。
著書に、『ニューヨークのとけない魔法』をはじめとする「ニューヨークの魔法」シリーズ(全9冊、文春文庫)、『泣きたくなるほど愛おしい ニューヨークの魔法のはなし』(清流出版)、『奥さまはニューヨーカー』シリーズ(全5巻、幻冬舎文庫)、『アメリカの家族』『ニューヨーク日本人教育事情』(ともに岩波新書)などがある。

「2022年 『ニューヨークが教えてくれた"私だけ“の英語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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