ガールズ・ブルー (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2006年11月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167722012

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ガールズ・ブルー (文春文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 2007年1月11日読了。

    あさのあつこといえば、少年たちの光るシーンが印象的。でもこの少女たちも眩しく輝いてる。特別大きな事件が起きるわけでもなく、淡々と進む17歳の夏。

    理穂と美咲の、決して仲良しでもなくベタベタしてない女同士の関係が良い。
    解説者は彼女たちのことを「共犯者。恋人や親友よりも得がたいもの」だと書いてたけど、どうなんだろう? 親友だとか軽々しいノリではないことだけは頷ける。

    ふたりとは幼なじみの、如月(弟。理穂とは「親友」)、睦月(兄。理穂に想いを寄せる)兄弟とのバランスも良いねぇ。
    でも「タッチ」世代には、どう見ても優等生じゃない弟との関係が気になるのですが。

    続きの話はありえない。なくても安心できるというか、17の夏は一度きりだし。
    こんなにすっきりする話って初めてだ。

  • この作品の中には、「起承転結」がないと言えるのではないかと思う。
    事件らしい事件は何も起こらない。普通の高校生が体験するような…ありきたりなことがあるだけ。

    ドラマチックな物語や、ロマンチックな展開もない。
    作りものの感動もないし、泣けるような切なさもない。

    万引きを疑われたり、花火大会に行ったり、犬を連れて海へ行ったり…と、そんな感じで物語は集結してしまう。

    この作品の魅力は、何よりも登場人物たちの驚くほどの魅力にあるのだ。

    このことについては、巻末の解説で金原瑞人さんが特筆していらっしゃる。

    "登場人物が、信じられないほど魅力的なのだ。とくに主人公の里穂と美咲がいい。ふたりとも、ろくに勉強もできないし、何かの目的に向かって邁進しているわけでもないし、中途半端だし、いってみれば、なんの根拠もないくせに、「何とかやっていけるという自信」だけはある。

    あんたは、負けないよ。負けたことなんて、一度もないじゃないか。美咲だけじゃない。あたしたちは、負けないのだ。しょっちゅう酸素吸入器や点滴のお世話になっていても、万引きを疑われても、「いくら?」と、おじさんに尋ねられても、高校を退学させられても、負けてしまうわけには、いかないのだ。

    こんな理穂と、病弱でどこかで死を意識しながらも、理穂以上に現実をたくましく生きている美咲のふたりは、(~省略)なんとなく、似ているのだ。"


    理穂と美咲の関係は決して"親友"とか呼べる類のものではない。

    ふたりはどこかでお互いに支え合っているし、お互いを大切に想い合っている。

    だけどそれを親友と呼べるか、と言えば、答えは否なんじゃないだろうか。

    金原さんは解説の中で、ふたりの関係を『共犯者』だと言及している。

    共犯者。

    素晴らしい比喩。

    端的で、的を得た――。

    この言葉に含まれたもろもろは、読めば分かるんじゃないか、とだけしか言えない。

    とにかく、この小説は犯罪小説らしい。

    実際には犯罪など全く無関係の世界なのに、

    犯罪小説らしい。

    理穂と美咲は共犯者、なのだ。


    彼女らの魅力に、息遣いに、思わず息を呑んでしまうだろう。

    余分な登場人物がひとりとしていないのだ。

    壮大な世界観の中、すべての登場人物が自分らしくそれぞれ生きている。

    そんなところが、面白い。


    私は文春文庫の「ガールズ・ブルー」を購入したのだが、実はポプラ社からも出版されている。ポプラ社の方では、2巻が続編として既に出ている。
    こちらも読まなきゃ。
    理穂や美咲、如月、睦月がどんな魅力を放つのか、続編も楽しみで仕方ない。

  • 特別何かがおこることもなく、さらっと読める青春小説。
    高校のときって友達といることが本当に楽しかったな~と思い出された。

  • 古本屋で格安で購入。1ページの文字数が少なめなので読みやすい。
    主人公の気持ちに共感できるところと、共感は出来ないがなんとなく理解できるところがあり、
    地の文章での感情の変化がわかりやすくまとまっているので、
    戸惑うことなくすんなりと読める。良作。

  • 【あらすじ】
    落ちこぼれ高校に通う理穂、美咲、如月。十七歳の誕生日を目前に理穂は失恋。身体が弱く入院を繰り返す美咲は同情されるのが大嫌い。如月は天才野球選手の兄・睦月と何かと比較される。でもお構いなしに、それぞれの夏は輝いていた。葛藤しながら自分自身を受け入れ愛する心が眩しい、切なくて透明な青春群像小説。

    【感想】

  • 「おれたちがやれることって、思ってる以上にいっぱいあるとか、思うだろ」
    ー如月


    理穂、美咲、如月の3人の会話や関係が良かった。ケイくんがどうなったのか…続きが気になる。

  • いつだっけ?

  •  他人の期待に応えることで必死になって自分の人生を放棄しちゃいけない。
    他人が描く「理想の自分」を自分に嘘をついてまで演じるのではなく、自分自身の人生を主役として生きるということ。
     そして、未来のためだけに生きるのではなくて、きちんと「今」生きている私の希望、感覚、感情に心を傾けて、大切にすること。未来をずっと目指していると、ずっと「今」の私を満たすことができないまま終わる。
    高校生の立場を通して若くみずみずしい感覚として描写されているけど、人生をどう生きるかの大切な話。

    >油断するな、みんなが期待する美しい物語に嵌め込まれたら、逃げ出せない。捕まりたくない、演じたくない。演出も脚本も主演も、全部あたしがやる。他人の物語のなかで生きていくことだけは、したくない。

    >あたしたちの前には長い長い時間がある。それなのに、今しか着れない浴衣も、今しか感じられない歌も、今しか愛せないものもある。今だけがよければいいなんて思わない。でも過ぎていく時を惜しむことも、これから来る時に怯えることもしたくない。

  • 読了。さらっと読むことができました。

  • 『バッテリー』でおなじみ、あさのあつこによる透明な青春群青小説です。
    進路や就職、なにかしらに悩んでいる人におすすめです。私自身、自分と重ねてしまう部分が多くあり、いろいろと考えさせられました。

    (849090/913.6/A/大学図書館)

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