オレたち花のバブル組 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167728045

作品紹介・あらすじ

「バブル入社組」世代の苦悩と闘いを鮮やかに描く。巨額損失を出した一族経営の老舗ホテルの再建を押し付けられた、東京中央銀行の半沢直樹。銀行内部の見えざる敵の暗躍、金融庁の「最強のボスキャラ」との対決、出向先での執拗ないじめ。四面楚歌の状況で、絶対に負けられない男達の一発逆転はあるのか。

感想・レビュー・書評

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  • 半沢直樹シリーズ第2弾。

    えぇ、間違えて2から読んでしまいました、、、。
    「ロスジェネの逆襲」は第3弾なので、3→2→1というよくわからない順序で読んでます笑
    にもかかわらず、ここから読んでも話が迷子になることもなく、楽しく読めました。
    面白かったです。

    伊勢島ホテルの運用失敗に始まり、タミヤ電気の融資資金の転貸、金融庁検査。
    行内での派閥や隠蔽工作など、銀行ってなんだかこわい職場です。
    半沢を取り巻くキャラのまた濃いこと。

    「目の前の人事一つで全てが決まるわけでは決してなく、人生というものは結局のところ自分で切り拓くものである。
    肝心なことは、その時々に自分が全力を尽くし、納得できるように振るまうことだ。」
    半沢の信念には、結果を恐れて何もしないという選択肢は存在しない。
    やられたら倍返し。
    強い。

    • shukawabestさん
      shukawabestです。
      フォローありがとうございます。これからよろしくお願いします。

      明るいレビュー、いいですね。
      順番逆なの、読ん...
      shukawabestです。
      フォローありがとうございます。これからよろしくお願いします。

      明るいレビュー、いいですね。
      順番逆なの、読んでいてこちらも笑ってしまいます。
      2022/03/05
  •  「バブル入社組」世代の苦悩と闘いを鮮やかに描く半沢直樹シリーズ第2弾。

     バブル世代の入社組ということで、畑違いではありますが、同じ世代としてとても共感しながら読みました。

     金融界で活躍するためにはどれだけの苦悩がのしかかるのかが、活字を通して強く伝わってきました。

     社会を支えるのが金融界なのか、社会をけん引していくのが金融界なのか、考えさせられながらも半沢直樹のような存在が稀有な者であることもよくわかりました。
     
     自分の思いを貫き通す強さと状況をしっかりと見極めながら次の一手を打つようなしなやかさが必要だと感じました。
     
     そして、ありきたりではあるけれど、仲間の大切さも改めて思い知らされました。 

  • H29.5.24 読了。

    ・作中の近藤の言葉「いい加減に流すだけの仕事ほどつまらないものはない。そのつまらない仕事に人生を費やす意味があるのか?」…言いえて妙。

    ・半沢の「基本は性善説。でもやられたら倍返し。」で進められる話は、ハマります。

  • 半沢直樹第二弾読みました!金と欲望にまみれたおっさん共に半沢直樹が立ち向かうシーンはほんとおもしろい!鋼のメンタル持ってるなぁ半沢直樹笑

    金融庁検査官の黒崎(オネエ笑)がまたいいキャラしてて腹も立つが笑えました笑

    近藤さんの裏切りにも快く受け入れた器のでかさにもあっぱれ!
    続きも読みたいと思える作品でした(^-^)

  • シリーズ2作目。自分がそういうことに疎いせいというのもあるけど、1作目よりも業界用語や専門用語?が多い感じがして、なかなか入り込めなかった。
    話自体は今回も勧善懲悪で痛快ではあった。上司だろうと役員だろうと、自分の信念を曲げずに正しいと思ったことを貫き通す半沢は見ていて気持ちいい。

  • あの一躍大人気になった半沢直樹のシリーズと聞いて、読んでみたいと手に取ったが最後。
    抜け出せない沼に落ちたのかと思うくらい、自分がどんどんとのめり込んでいくのが分かった。

    読み始める前は、経済や社会に疎い上、銀行会社員をテーマにした小説にについていけるかと不安に思っていた。
    しかし、思っていたより読みやすい。
    しかも面白い!
    半沢ならそんな心配はつまらぬものだと鼻で笑っただろう。

    悪事を許さず身を切って戦う半沢に、内なる闘志が掻き立てられるような気持ちになる。
    どんなお偉いさんでも、自分の立場が危ぶまれる状況であっても、果敢に勝負に挑み続ける半沢の雄姿を見るうちに、こちらの体にも力が入るのがわかった。
    息抜きでところどころクスッと笑える日常の一コマがあるのが、これまたいい味を醸し出している。

    嫌味な登場人物に制裁を加えるシーンはとても爽快だ。
    半沢直樹はエリート銀行員にしては珍しい性格の持ち主で、
    小説の主人公でいえばこれ以上なく魅力的な人物だったと言えるだろう。

  • «正直に誠実に働く»
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    どんでん返し、そして勧善懲悪が評判の半沢直樹2作目。今作も窮地から光を見いだしていく様子に胸が熱くなりました。
    また、前作よりも出来事の絡み方が複雑で、それがひとつひとつ紐解かれていくのが推理小説のようで面白かったです。
    自分に都合の悪いことは隠したくなりますが、やはり嘘はつかず、何かあればすぐに相談・報告することって大切だなとあらためて思いました。

  • Audible読了
    キタキタ、近藤に黒鳥検査官。大和田専務、中野渡頭取。
    1巻に比べてキャストが出揃ってきた分、がぜん話が盛り上がる。日曜劇場のあの顔が居並ぶ。恐るべしTBS。いかに配役がドンピシャだったかを思い知らされた。

    さらに素晴らしいのはAudibleの朗読。明らかにドラマに寄せている。黒鳥なんか完璧だ。物語の内容そっちのけで空想を楽しんだ。

    ── 仕事は二の次で余暇を楽しめればいい。そう考えたこともある。しかし、1日の半分以上時間を費やしているものに見切りをつけるということは、人生を半分諦めることと等しい。

    ── たとえどんな理由で組織に振り回されようと、不貞腐れているだけ時間の無駄だ。前を見よう。歩き出せ。どこかに解決策があるはずだ。
    人生は一度きりしかない。

    なんの変哲もない一節ではあるが、虚飾がない分、ぶら下がりサラリーマンに深く刺さった。
    大和田を追い込んだ半沢が、スケープゴートにされて出向を命じられる失意のラストシーン。

    自分が所属するのは、役員や基幹職に天下りが占領している子会社だ。当然同僚の士気は低く、冗談まじりとも本気ともつかない転職話が日々飛び交う。
    それでも、不貞腐れたって人生はかえって来ないのだ。
    それを肝に銘じて、明日を生きよう。
    周りも一緒に面白くできれば、それが一番だと思った。

  • シリーズ第二弾

    一気読みしてしまった半沢直樹!!

    常務だろうと専務だろうと関係なし!
    曲がったことが嫌いな半沢直樹!今回も暴れまくる!

    120億円の巨額損失を出した一族経営の老舗ホテルの再建を押し付けられた半沢は
    銀行から資金を受けないと倒産の危機!
    内訳を探ると・・・・出てくる行方不明な金の流れ!!!
    その流れた金の行方はどこだ!

    そして検査官「黒澤」との対決!
    内部情報しか知りえない内容を黒澤はどのように手に入れたか!

    今回も半沢をよく思わない人たちの半沢落としとそれを大どんでん返しする半沢のラスト数十ページ

    読んでて壁に「大和田ぁ~~!」「黒崎ぃ~~!」と怒鳴っている自分(笑

    いやぁ~面白かった


  • 前作よりかなり面白かった。

    半沢は悪い奴らをやっつけてくれるだろうという確信があったのでどこでやり返すのかと楽しみに読み進めた。笑

    本作は心の病で出世コースから外れてしまった近藤の話も平行して進行していく。こちらの話の方が、近藤を応援しながらワクワクしながら読んでいた。

    さすがの半沢でもうまくいきすぎだなぁと思っていたら、最後の結末!

    ドラマが始まる前に次作も読みたい。 

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著者プロフィール

1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒。98年『果つる底なき』で第44回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。2010年『鉄の骨』で第31回吉川英治文学新人賞を、11年『下町ロケット』で第145回直木賞を、’20年に第2回野間出版文化賞を受賞。主な作品に、「半沢直樹」シリーズ(『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』『アルルカンと道化師』)、「下町ロケット」シリーズ(『下町ロケット』『ガウディ計画』『ゴースト』『ヤタガラス』)、『空飛ぶタイヤ』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』『民王』『民王 シベリアの陰謀』『不祥事』『花咲舞が黙ってない』『ルーズヴェルト・ゲーム』『シャイロックの子供たち』『ノーサイド・ゲーム』『ハヤブサ消防団』などがある。

「2023年 『新装版 BT’63(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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