かばん屋の相続 (文春文庫)

  • 2838人登録
  • 3.51評価
    • (105)
    • (468)
    • (562)
    • (56)
    • (7)
  • 379レビュー
著者 : 池井戸潤
  • 文藝春秋 (2011年4月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167728052

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

かばん屋の相続 (文春文庫)の感想・レビュー・書評

  • 池井戸さん初読みです。
    サラリーマン家庭からしてみれば
    銀行さんとのお付き合いというと住宅ローンくらいですが、
    町の中小企業と銀行や信用金庫は
    ビジネスだけじゃない深い繋がりがあるんですね。
    銀行が企業を育てるという意味が初めてわかりました。

    出世や保身に必要以上にこだわる銀行員の
    ダークサイドも垣間見えて面白かった。

  • 六編から成る短編集。
    短編でありながらどの作品も読ませる力がある。

    一澤帆布の相続争いを思わせる「かばん屋の相続」は、長編として読んでみたかった。

  • 都銀、地銀、信金、さまざまな銀行員の方が主役になってる短編集。
    最近、池井戸さん続きで胃もたれ気味ですが、読めばぐいぐい惹きこまれます。ほぼ一気読み。

    銀行さんのお仕事って大変なんですよね。
    そしてちょっと独特の空気感があるんですよね。
    非情に徹しなければならないし、、、、かと言って、銀行さんに日々詣でられ「お金借りてくれ」って言われる立場から言わせてもらうと、バンカーって人は会社の決算書のどこ見てんだろう?
    銀行がお金を貸すのは志あれど今、この時お金がない人のために、志を理解し、協力するんでは?
    あ、、これ、つい最近放映されてた「あさ」のお話ね。

    実際は銀行も企業であり、利益を生まなければならないんだから、きれいごとなんて言ってられないんでしょうけど。

    この短編集読むと、色々な銀行員がいるんだなぁと。。。感じましたね。
    タイトルになってる「かばん屋の相続」は一澤帆布がモデルですよね。まぁ、実際のドロドロを池井戸さんっぽく綺麗に料理されてますが。

  • 久々の池井戸作品。短編集だったので避けていたけど、やっぱり面白かった。嫌な奴を書くのは本当に上手いね。実際にそんな人達がいたんだろうけど(笑)

  • 2016年3月7日
    短編集。
    銀行員と様々な中小企業の登場人物とのかけひき、やりとり。
    銀行員の仕事内容から中小企業とのやりとりを、借り入れというもので表現。

  • 鞄屋の相続と言う題を楽しみに手に取るが、またも銀行話で短編集。最近池井戸潤氏続きだったので、少しもたれ気味と思うものの読み進め、一気に読んでしまう。短編でもこの人の心の奥を描く人間描写力が魅力だなと改めて思う。
    ようやく最後に「鞄屋の相続」の話。ホッとしたり、ハラハラしたり、ドキドキしたり色々なワクワクが味わえる短編集。

  • 「十年目のクリスマス」「セールストーク」「手形の行方」「芥のごとく」「妻のカレ」「かばん屋の相続」6つ短編集。
    いずれもお金に翻弄される主人公を題材にした物語。
    語り手は銀行員で主人公のビジネスパートナー的な存在だが、主人公に感情移入しながらも銀行の論理を全うしなければならない立場。

    主人公の人生と銀行員の心の葛藤が、パラレルに描かれていて、バブルがはじけた頃のことを肌で感じ知っているだけに、いずれも面白かった。
    中でも「十年目のクリスマス」が一番好き。
    「妻の元カレ」だけ少しカラーが違ったが、男女の物語の中に、勝ち組負け組、安定(お金)なのか波乱(愛)なのかの選択、など、なかなかリアルな物語。

    池井戸潤氏の小説は、フィクションとは思えないリアル感がある。

    銀行にお世話になってる人全てにお勧めの一冊。(もちろん預金者も)

  • 池上信用金庫に勤める小倉太郎。その取引先「松田かばん」の社長が急逝した。残された二人の兄弟。会社を手伝っていた次男に生前、「相続を放棄しろ」と語り、遺言には会社の株全てを大手銀行に勤めていた長男に譲ると書かれていた。乗り込んできた長男と対峙する小倉太郎。父の想いはどこに?表題作他五編収録。

  •  山崎豊子や遠藤周作の著作ような重い小説に疲れたため、軽く読めるものをと手に取った、池井戸潤の短編集。
     1日で完読。予想通りの軽さ。
     暇つぶしには丁度よく、短いお話の中にも丁寧に描かれた人間模様に引き込まれた。
     お金は人を生かす力も殺す力もある。
     もし会社のことを考えず保身や迎合ばかり考えている人間が融資担当なら、その会社の未来は明るくないと言っても過言ではない。
     家族、従業員、その家族、下請け会社、その従業員、そのまた家族、、自分の肩に大きなものを背負っている社長という職業にただ尊敬する。

  • 2014.10.23(木)読了。
    作家さんによって短編集が面白かったり、長編が面白かったりするのかも思ったけど、そうではなく自分が短編集が苦手なんだと思った 笑

    すべて面白かったんだけど、もうちょっとゆっくり詳しく読みたいと思ってしまった。

    でも緊迫感はあったし充分楽しめた。

  • 今人気の池井戸潤の短編集。どれも中小企業の経営者と銀行マンが主人公。それぞれ融資する側とされる側の立場、心情を描きながら単なる企業小説、経済小説にとどまらず、人間模様やミステリー的な展開もはらんで読者を飽きさせない。経済に疎い私のような人間にも難なく読め、また「面白い」と思わせる。登場人物の心情表現がうまい。読者が感情移入してしまうような人物設定をしている。
    また、内容だけでなく文章の運びが私好み。わりと短めの文章を連ねていき、リズミカル、読み進めやすい。これが池井戸潤の特徴だろう。別の本も読みたくなってきた。

  • 先ず最初に断わっておくが池井戸潤は私のイチオシ作家である。本作もリーダビリティに関しては全く問題なし。まさにスルスル読める。但、この作家の人物造形には首を傾げざるを得ない場合がままある。先ずは最初の『十年目のクリスマス』。ピカレスクノベルならいざ知らず、この結末を人情ものにしたらダメでしょう。その他の作品も勧善懲悪を強調し過ぎて人物造形がおろそかになったり、結末をつけずに終わったり…。敢えて最後まで書かないというのは短編小説のいち手法ではあるが今回は上手くいっているとは思えない。好きな作家だけに辛口採点!

  • 短編。
    会社を経営するのは大変だなと感じる。
    ついでに銀行が嫌になる。
    表題作は結構好き。

  • どの話も面白かった。
    お得意の、銀行員を主人公にした短編集。
    どちらかに偏った描き方ではない。
    それぞれに立場があり、違うものを背負っている。
    簡単に善と悪に、分けることはできない。
    短い中に、人生がぎゅっと凝縮されている。
    http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-d7a2.html

  • 長編を期待していだので、ちょっとだけがっかり。この人の長編は読み応えがあって、苦手な金融の話が多いけれどのめり込んでいかれるので・・・。

    今回も金融関係の話が多くて、ちょっと弱い頭が疲れた。

    どの話もあまり幸せに終わらないところがあるので、
    いつもみたいな読後感すっきりにもなれなかったが、
    最後の「かばん屋の相続」は良かった。
    悪いやつはやっぱり消えてくれないと。
    でもこの話に出てくる悪者は、最後のプライドだけは
    保ったのが少し気持ちよかった。本当の悪人ではないのかも。

  • 銀行のウチとソトに広がる冷徹で容赦のない厳しい現実社会。行員の熱い目線で活写。顧客の経理、財務のみならず本業にまで深く関わり、ともにビジョンを描く銀行員。深い憧憬を覚えた。他方、普通の日常を送る生身の人間でもある。弱さや脆さを抱えながら日々精一杯いきていることには小さなシンパシーも。一種独特の世界に自分にも通じるものを垣間見る。

  • 最初は、「とっつきにくいな」と思っていました。

    読んでみてすぐ、銀行員の話か、と気づいたからです。
    融資がどうのとか手形がどうしたとか、そういうの全然興味ないし
    わからない。

    「あー、買って失敗したかな…」とも思っていたのです。
    だいぶ前に買って、ずーっと途中でやめて置いてありました。

    だけど、読み進めていくうちに融資のこととか手形のこととかも
    なんとなくわかってくるし、そういうことよりも、「この人はこの後
    どうなるの? どうなったの?」ということが気になりだして、
    どんどんおもしろくなっていきました。

    気がついたら完読。

    表題作の「かばん屋の相続」は、やっぱり一澤帆布を題材に
    したものだったんですね。

  • この作家の本は初めて読んだが面白かった。
    他の作品も読んでみたいと思わされた。
    銀行の内部がずいぶん詳しいと思ったら、元銀行員だったんだ~。

  • 弱小銀行で融資を担当してる私には、一つ一つの話がとてもリアルで怖いくらいです。
    入金待ちの緊迫感。
    上司と揉める稟議書。
    手形紛失の危機。
    同業者なら一度は経験する出来事ばかり。
    特に、芥のごとくは、本当に何も言えないです。

  • 読書日数 16日

    タイトル作を含む、6篇の短編集。2011年の作品。

    タイトル作は、カバン屋の相続(事業承継)での、兄弟間トラブルの話。出てきた遺言は、家業を手伝っていた弟ではなく、元エリート銀行員の兄に相続させるというものだった。その時カバン屋に出入りしていた、信金の担当者が、意地の悪い兄と対峙するが、そんなある日、その取引先が倒産に追い込まれ、連鎖倒産の危機を迎える。弟は、相続放棄をし別の会社を立ち上げていたのだが、なぜ相続放棄をしていたのか…。先代の思いと、家業を引き継ぐ難しさと覚悟が描かれている。

    他の作品も、銀行に纏わる話が多いが、結構「大団円で終わるもの」が少なかったように思った。珍しいなと感じた。

    でも、そういうのも人生だし、もし仮に自分がそういう目になったとしても、受け入れていかないといけないなと思った。

  • 短編集であっという間に読み終わった。
    全て銀行員の話で、半沢直樹のような仕返しも、勧善懲悪もありません。
    切なくなったり、やるせなかったり、いつもとは違う銀行員の一面を感じた。

  • 短編集。読みやすく面白いけど、池井戸ドラマの熱さの序章を読んでる感じ。

  • 平成29年8月
    旅行に行く電車の中で読む。

    短編小説です。

    ほとんどの物が、余韻を残して終わるので、歯がゆい(-_-;)
    でも、池井戸さんの小説であって、すべてが面白かった。

    妻の元彼が、この中では、悲しくなっちゃいます。。
    でも現実でも本当にありそうですな。。。

    読み終わってから、数日経って、このレビューを書いてるけど、心に残ってますよ。
    主人公の銀行員に肩入れしちゃいます。。
    妻が元彼と。。。ね。
    で、その元彼がね。。って辛くなる(-_-;)
    銀行員頑張れ!!
    でも妻がいかんよ。妻が!!
    生活で結婚しちゃいけません。。

    人間の、相手の考えていることは、分からないもんね。
    は~切ない。

    他の話も読みやすく、良かったよ。

  • ●十年目のクリスマス
    ●セールストーク
    ●手形の行方
    ●芥のごとく
    ●妻の元カレ
    ●かばん屋の相続
    主人公は全て銀行員で、銀行の業務を通じて直面する様々なシーンを短編物語として描いています。
    決して全ての物語がキレイに終わるわけではなく、特に「芥のごとく」「妻の元カレ」は思わず顔をしかめてしまう様な悲壮感が漂います。
    ノンフィクションで描かれてそうな、リアルさを持った物語が心に沁みます。

  • かばん屋の話が良かったかなー

全379件中 1 - 25件を表示

かばん屋の相続 (文春文庫)に関連する談話室の質問

かばん屋の相続 (文春文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

かばん屋の相続 (文春文庫)を本棚に「積読」で登録しているひと

かばん屋の相続 (文春文庫)の作品紹介

池上信用金庫に勤める小倉太郎。その取引先「松田かばん」の社長が急逝した。残された二人の兄弟。会社を手伝っていた次男に生前、「相続を放棄しろ」と語り、遺言には会社の株全てを大手銀行に勤めていた長男に譲ると書かれていた。乗り込んできた長男と対峙する小倉太郎。父の想いはどこに?表題作他五編収録。

かばん屋の相続 (文春文庫)のKindle版

ツイートする