カラフル (文春文庫 も 20-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167741013

感想・レビュー・書評

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  • カラフル、というのは主人公の趣味である絵画とも絡めたタイトルだったんだろうな。タイトルの意味が説明されるまでそちらの意味かと思っていた。
    表面だけで物事を判断してはいけない。家族と本音でぶつかって分かり合えた時のことを思い出した。
    しかしながら、ラストのネタバラシをされた時は、実はちょっとがっかりしてしまった。綺麗にまとまって良い結果なんだけど…お行儀良すぎというか。
    ちょっとシニカルになりすぎましたかね。

  • 設定はファンタジー感あるけど、すんなり入り込めたし、読みやすかった!
    けど、内容は薄かった?これまで重たい内容のものばかり読んでたからかな笑
    高校生向けって書いてたけど、私が高校生の時にはこの内容は理解できなかったと思うからちょうどよかった

  • 何年も前に読んでいたが、なんとなく読み返した。
    ファンタジーのように始まる転生の物語だけれど、どんどん話に引き込まれていく。真の体にホームステイしたことで人の欠点や美点が見えてくる、そして思い出す。『ぼくはぼくを殺したんだ』心に刺さる言葉でした。
    学生時代に読みたかった一冊です。

  • とても感動しました。
    悩んでる人に読んでほしい作品です。

  • 書店の文庫コーナーで毎回必ず見かけ、読んでみたいと思っていた一冊。

    内容の面白さで時間を忘れて読み耽ってしまうほど心を掴まれてしまった。
    小説の中では、様々なものが色を伴って表現されており、それが主人公の心境の変化やものの特徴を表しているのだと感じた。

    読了後に感じたことは、この世界は様々な色が混ざり合ってできているということである。
    人それぞれに持っている色があり、人が人と関係を持つことでその色が交わり、新しい色になる。
    主人公は家族、友達、教師、天使といった様々な色を持つ人との中で自分なりの色を作っていった。
    そして、その色は何度でも塗り重ねることができるのである。

    本書の帯には『高校生が選んだ読みたい文庫No.1』とあった。周りの影響で自分の色が激しく変化する高校生だからこそ選ばれたのかなと思う。

    私は高校生ではないが、高校生だった者として自分の色は何色か、どんな人の色が入っているのか考えてみたくなった。

  • すごく読みやすくて、スラスラ読めました!
    自分のことを運が悪いし、家族も好きな人もめちゃくちゃで、友達もいないって思ってた主人公。
    でも実は家族にもそれぞれの事情があり、悪い側面ばかりではなかったり、実は主人公のこと影で想ってくれてたり…好きな人は結構ハチャメチャだけど、それでも心の支えになってたことは事実だ。同じ大学に行きたいって思える友達に出会えたのも本当に良かった。

    結構自分的には結末が予想できなくて、思いがけず泣いてしまった。特に家族がとても暖かかった。
    相手のことを決めつけないこと、自分の才能や努力は誰かがきっと見ててくれるということを学びました。

  • 登場人物ひとりひとりの心情が繊細に書かれています。
    面白く、また考えさせられる本で私のお気に入りの1冊です(*^^*)

  • 生きることについて考えさせられる。

    この本を読んだことで、辛い時に人生は長いホームステイ、自分は別の人の体を借りてるだけと考えるようになりました。

  • 小学生時代、読んで衝撃を受けた作品。
    内容はあらかた覚えていたけれど、 ふと思いたって読んでみようと読み直したらほとんど内容を覚えていたはずなのに最後は思わず涙してしまった。

    “人生を長めのホームステイ”だと考えるという考え方をこの本から教えてもらい、どんな言葉よりも胸にスッと入り込む救いのおまじないになった。

    特に、ひろかの言葉は読んでから10年近く経っても覚えていて、今でもすごく共感できる。
    「きれいな服も、バッグもリングも、ひろかは今欲しいの」
    「ほんとは長生きしたいけど、一日おきに死にたくなるの」

    少しずつ大切なものを再び拾い集めている真がそんなひろかをなだめながら「死ぬのだけはやめたほうがいい」というシーンはグッときた。

    プラプラの天使らしくないラフな雰囲気もとってもすき!
    18歳を後1週間残して、また読み直せて良かった!

  • たましいが救われるような優しい本だった。
    かつて本の虫だった中学生の私には、きっとここまで沁みなかった。

    年齢を重ねるにつれて、わかってきたことがある。それは、当たり前のことほどとても難しいということ。
    人の弱さを受け止めるとか、自分を縛らず自由に生きるとか、まわりの優しさに気づくとか
    難しいからこそ悩むし、この本に心打たれるんだろうとおもう。読み終わってから見るこのタイトルは、本当に素敵だ。

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著者プロフィール

森 絵都(もり・えと):1968年生まれ。90年『リズム』で講談社児童文学新人賞を受賞し、デビュー。95年『宇宙のみなしご』で野間児童文芸新人賞及び産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、98年『つきのふね』で野間児童文芸賞、99年『カラフル』で産経児童出版文化賞、2003年『DIVE!!』で小学館児童出版文化賞、06年『風に舞いあがるビニールシート』で直木賞、17年『みかづき』で中央公論文芸賞等受賞。『この女』『クラスメイツ』『出会いなおし』『カザアナ』『あしたのことば』『生まれかわりのポオ』他著作多数。

「2023年 『できない相談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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