白疾風 (文春文庫 き 27-3)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (403ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167744038

感想・レビュー・書評

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  • 上を読むとなにやら活劇風の紹介ですが、戦いのシーンは結構少ない。
    前半は連帯感に溢れた平和な村の情景と、愛妻とともに穏やかに暮らす主人公の姿が描かれる。やや冗長な感じもあるが、後半の戦いのシーンよりこちらの方が生き生きしている様に思える。
    北さんの作品は三作目。前二作「夏の椿」「蒼火」がシリーズの捕り物ものだったのに対し、今回は忍者もの。どれもキッチリと捕り物要素、忍者もの要素を取り込んでいるだけど、むしろそういったものは不要で、全体の雰囲気とか人情物的要素の方が好ましく感じます。そういった方向で書いて行って欲しいと思うのですが、残念なことに昨年亡くなられました。
    元々、力を感じる時代小説作家さんでしたが、後になるほど良くなっているようです。惜しい人を亡くしたと思います。

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