- Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167745011
感想・レビュー・書評
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娘にすすめられて初めて読んだ伊坂先生の小説
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情報部から得たのを調査部「死神」が人間界に降り死刑を「可」にするか「見送り」にするか
の判断を下す死神「千葉」の6小説物語
調査期間は一週間「可」なら8日目で死刑実行。
死神は食事しなくてよし、睡眠いらない、どんなことがあっても死なない(死神だからね)
ただ、人間の姿形しているので
食事する=味なんてわからない
睡眠取る=目を閉じているだけ
小説の中には毒物なんかも出てくる死神「千葉」の取った行動が人間界とはズレてて非常に面白い
死神は千葉以外に同僚は沢山!!
共通していることは音楽が好きな事、あなたのミュージックショップにいるかもしれない
お勧めする本でーす
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伊坂幸太郎さんの本は以前重力ピエロを手に取って挫折。
学校図書館で6月に雨の本特集をするので、今度こそはと読んでみた。
これは面白かった!
死神千葉は、死神でいながらなんだか憎めない。人の世界を泳ぐ死神と、死神に照準を当てられた人の人生の切片が垣間見える。 -
あなたの周りにこんな人はいませんか?
その①CDショップに入りびたっている
その②苗字が土地の名前
その③受け答えが微妙にずれている
その④素手で他人に触ろうとしない
その人、死神かもしれません。
死神は対象者に接触し、一週間の調査ののちに「可」もしくは稀に「見送り」と担当部署に結果報告をする。その結果が「可」の場合、翌八日目に対象者は死ぬ。それを見届けるまでが死神の仕事。
死神の千葉は、今作6人の対象者を担当する。
クレーム処理を仕事とし生きている価値を見出せない女であったり、ヤクザに裏切られた男であったり、恋愛している者だったり。
死神は可否を判断するだけなので、中にはきちんと見極めず可を出す死神もいるそう。反対に残り一週間なのだからと、やりたいことややり残したことをサポートする死神もいると。ただそんな中で、千葉はクールでさほど人間には興味を示さないが、きちんと見極め可否を出す。
病死や自殺には関わらず、事件や事故のみに関わる今回の死神。会いたくないけれど、千葉のような死神と最期の一週間を過ごせるなら、それはそれでいい最期になるかも。楽しそうじゃないか。
千葉が決断した可否が一つでも違えば、最後の老女との出会いは生まれなかっただろう。(これから死を可とする死神に対して出会いという表現も変な感じだが)
そう思うと、毎日大小問わず選択をして生きている私たちも、いつ死ぬか分からない中、出会いやその選択をしっかり見極め大切にしていかなければならない。
そして大切にしなくていいものに対してはとことん大切にしなくていい。その時間も人生の一部と考えれば、職場も恋愛も家族も、嫌なものとは別れを決断したい。
あぁ、千葉の言う通りだ。人は何かとすぐに人生と結びつける。
死神は普段こちらでは生活しないためか、少し会話がズレる。比喩が苦手だったり、御法度だろうということを口にしたり。
それがクールな千葉だから、面白い。
死神の本を読んでいることを忘れる瞬間である。
私は伊坂作品でいうと、終末のフールくらい、各章に他章の人物が関わってきてほしい人間なのだが、これは割とアイネクライネ-のように最後にさくっと繋がった感じ。
これはこれで好きだが、そこだけが少し物足りない。
まぁ死神も何十年、何百年、それよりももっと生きているわけだから仕方ないといえばそうか。
いやはや。しかしなぜ。
同じ日本にいて、なぜこのような天才的な奇想が生まれる?
私は本当に伊坂幸太郎氏が好きなんだな。 -
「人が生きているうちの大半は、人生じゃなくて、ただの時間、だ」
死神千葉の私情を挟まない余計な感情のないクールさと、可愛いくらい純粋なギャップがたまらない。
それぞれの短編がそれぞれ良かった。
お馴染みの短編の中で登場人物が交わったり、伊坂幸太郎の別ストーリーの登場人物が出てきたりで、伊坂幸太郎ファンとしても楽しく読めた。 -
「床屋が髪の毛を救わないように、
私は彼女を救わない。」(P34)
調査部に属する死神・千葉は淡々と
仕事をこなす。死ぬ予定の人間に接触し、
「死」を実行するかどうかを判断、「可」
または「見送り」を決める。
六つの短編は各種各様。どれひとつ
似たような話はない。最後まで読むと
すぅっと引かれた時間の線が見える。
伊坂ワールド、面白かったです。 -
短編集。
だけど一つ一つが繋がったストーリー。
文章が美しい。
伏線ありまくりで、どんどん引き込まれた。
感動しました。 -
千葉という名をなのる死神が現れて、一週間の調査ののち、対象者の死に可否の判断を下す…。
六つの人生に関わる千葉とその対象者のやり取りを通して、またまた心をギュッとつかまれる言葉に巡り会えた。
自分がまだ生きているのはもしかして千葉が「否」と言っているからかな?なんて思ったりもして…。
また好きな作品が増えました。
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主人公の死神が、缶コーヒーBOSSの宇宙人と重なって見えました。
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対象者の人間を1週間調査したのち、対象者の死に「可」か「先送り」かの判断を提出する、それが死神の仕事である。
その仕事のため、地上に降りたった死神・千葉と、6人の対象者の物語。
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痛みも空腹も疲れも感じず、睡眠も必要ない死神という存在。
時間の感覚も人間と異なる世界で生きる死神は、人間にはない“感覚”のなかで存在しています。
それはまるで、缶コーヒーBOSSのCMでみた宇宙人のようで、人間であるわたしから見ると、死神・千葉の抱く疑問は異質に見えます。
しかしそんな死神・千葉の“感覚”を生み出したのは、人間である著者・伊坂幸太郎さんである、という事実に、ただただ驚くばかりです。
死神によって、対象者が死ぬか生きるかが決まってくるという前提も関わらず、語り手である死神・千葉が淡々としているため、どの話の生も死も、フラットなもののように感じました。
また、どのお話も淡々としたミステリ短編の側面があり、その“謎”の真相が明らかになったとき、そこには切なさ、わびしさがありました。
特に「恋愛で死神」の最後は、とてもせつなかった…そしてその話が、ほんのりと「死神対老女」につながっていることにも、驚きました。
「死神対老女」では、はじめて死神・千葉が手玉にとられたような感覚があって、そこもよかったです。 -
設定が斬新!「恋愛で死神」「死神対老女」が特に好きだった。
どれも死にまつわることだけど、淡々として普通の感じが良かった。(どう考えても普通のお話ではないんだけど)
だけど、友人などにおすすめしたいと思うほどハマらなかった…。伊坂さんの他の作品はまた読んでみたいです。